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第二章 湖を臨む都
2.18 黒竜騎士団現る①
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次の日の朝。
「痛いっ! 離せっ!」
寄宿している修道院の玄関を学校に行く前に掃除するサシャのエプロンのポケットに収まっていたトールの耳に、切羽詰まったクリスの叫び声が近づいてくる。
「クリス!」
湖から修道院へと上がる道に目を向けたサシャが目を丸くする前に、見覚えの無い影が三つ、トールの目の前に現れた。
「こいつが、案内人か?」
その影の一つ、広い肩幅を持つ身体を黒い鎧で覆った金髪の人物が、暴れる小さな影、クリスを、サシャの横に突き出す。
「そうだ、が」
突然の出来事に身体が固まってしまったサシャの後ろから、アラン師匠の、いつになく刺々しい声が響いた。
「何故貴様がここにいる?」
アランの目線よりも高い場所にある黒鎧の蒼い瞳を睨んだアランが、黒鎧の腕から解放されたクリスの肩を優しく掴んで抱き寄せる。
「神帝猊下の命だが? 同じ名前の従兄殿」
常には無い冷たさを覚えるアランの声に、黒鎧の人物はあくまで飄々とした声でそう、答えた。
「王族を狙う狂信者達に関する情報が出たと、北向の守護騎士達から聞きました」
黒鎧の人物の後ろから現れた細身の、暑いにも拘わらずやはりきっちりと黒い鎧を身に着けた影が、事情を補足して微笑む。その細身の人物が身に着けている短めのマントに刺繍された銀色の竜の紋章を、トールは自分の記憶と照合した。
「『黒竜騎士団』が出張る事件でもなかろう、ヴィリバルト」
黒鎧の人物を睨んだままのアランが、トールの記憶に違わぬ単語を口にする。
「暗殺者自身を見つけたわけではないのだから」
アラン師匠が言っているのは、おそらく昨日、トール達が崖に刻まれた扉のような古代の遺跡で見つけたメモのことだろう。そう、見当を付ける。その時に見つけたメモは、昨夕、修道院に戻った時に、サシャが、書かれている文字についての推測と共にアラン師匠に渡している。その後すぐに、アラン師匠は、夕方であるにも拘わらず北都へと馬で向かい、夜になってから修道院に戻ってきた。
「大丈夫だ、サシャ」
昨日の夜、アラン師匠がサシャに言った言葉を、思い返す。
「明日、クリスに案内させて、北都の騎士達とその遺跡に行ってみる」
文字のことは聞かれなかったから、この『事件』はとりあえずサシャとトールの手を離れた。そう判断し、昨夜はほっと胸を撫で下ろしていたのだが、そうは問屋がおろさなかったようだ。
「ましてや、騎士団長自らが調査など」
「こいつも、案内人だな」
呆れ気味のアラン師匠の言葉を無視した大柄な黒鎧が、不意に、その蒼い瞳でサシャを射る。
茫洋としているが、全てを見透かされている。まだ母方の田舎で暮らしていた時、些細ないたずらを隠して怒られた時の祖父の瞳を思い出す。昔は、大人は「全てを知っている」と思い、恐れていた。自分も、全てを知る大人になるのだろうということも、心の奥底で怖れ、……憧れていた。だが。
思考は、しかし、トールの背表紙を鷲掴みにした固い指に遮られる。
「ほう、祈祷書か」
サシャのように柔らかくはないが、しかし意外と丁寧にページをめくる、ヴィリバルトと呼ばれていた大柄な黒鎧の太い指に、こそばゆさを堪える。不意に見下ろす形になったサシャの、心配に揺れてトールを見上げる紅い瞳に、トールは何とか頷いてみせた。
「……これは」
トールを捲る指が、裏表紙裏で止まる。
「リュカ。……あいつ、字が書けるようになったのか」
この人は、北向の神帝候補であるリュカを知っている? 疑問は、すぐに理解へと変わる。黒竜騎士団は、神帝直轄領である帝華を守護する騎士団。その騎士団長が神帝候補を知っているのは、当たり前。
「契りはまだ結んでいないようだな」
軽い動作でトールの裏表紙を閉じ、心配顔のままのサシャに手渡したヴィリバルトの言葉に、胸の疼きを覚える。子供を願う二人が、神の前で永遠の誓いを交わす『契りを結ぶ』行為は、人と物の間でも行うことができる。サシャがかつて読み聞かせてくれた、この世界の生活を規定する『祈祷書』には確かにそう、書かれている。自分は、おそらくサシャと、永遠を誓うことができるだろうか。不意に脳裏を過った、小野寺の幻影に、トールは大きく首を横に振った。サシャの気持ちも、考えなくては。
「サシャにはサシャの人生がある、ヴィリバルト」
「俺は、この剣と契りを結んでいる」
そのヴィリバルトを窘めるアラン師匠の苛立った声と、その声を無視し、腰に挿した飾りの無い大剣を見せびらかす黒竜騎士団長ヴィリバルトに、トールの意識は現実に引き戻される。
「いつまでここで油を売ってれば良いんだ? 団長」
これまでの会話を諦めた笑みで聞いていた細身の影の後ろから、敏捷そうな影がトール達の前に現れた。この影は、鎧もマントも身に着けていない。黒っぽい、この世界の人々が着ている軽そうな上着と脚絆を身に着けているだけ。
「俺達の紹介もまだだし」
「ああ、そうだな」
敏捷そうな影と、団長と呼ばれた黒鎧の大柄な影の言葉に、肩を竦めたアラン師匠が黒鎧を再び睨む。
「済まない、サシャ。クリスも」
そしてアラン師匠は、アラン師匠の影に隠れて黒っぽい三人を不満そうに睨むクリスと、トールを抱いて立ち尽くしたままのサシャに向き直り、深く頭を下げた。
「この者達を、昨日の遺跡まで案内してもらえないか?」
「えーっ!」
「はい」
素直なサシャの頷きが、明らかに不服そうなクリスの声を打ち消す。
「従兄殿も、一緒に来ると良い」
その返答に満足したのだろう、ヴィリバルトという名の大柄な黒鎧の人物は、サシャ達を見下ろしてにやりと笑ってから、アラン師匠の方を向いた。
「その方が、その者達も安心するだろう」
「そうだな」
支度をしてくる。サシャも、すぐに外出の用意をしなさい。学校を休むことは、遺跡に行く途中で事務長ヘラルドに言えば良い。そう言いながら、アランがサシャの腕を優しく掴む。
サシャ達の後ろから修道院へ入ってくる三つの黒い影に、トールの身体は何故か震えに震えていた。
「痛いっ! 離せっ!」
寄宿している修道院の玄関を学校に行く前に掃除するサシャのエプロンのポケットに収まっていたトールの耳に、切羽詰まったクリスの叫び声が近づいてくる。
「クリス!」
湖から修道院へと上がる道に目を向けたサシャが目を丸くする前に、見覚えの無い影が三つ、トールの目の前に現れた。
「こいつが、案内人か?」
その影の一つ、広い肩幅を持つ身体を黒い鎧で覆った金髪の人物が、暴れる小さな影、クリスを、サシャの横に突き出す。
「そうだ、が」
突然の出来事に身体が固まってしまったサシャの後ろから、アラン師匠の、いつになく刺々しい声が響いた。
「何故貴様がここにいる?」
アランの目線よりも高い場所にある黒鎧の蒼い瞳を睨んだアランが、黒鎧の腕から解放されたクリスの肩を優しく掴んで抱き寄せる。
「神帝猊下の命だが? 同じ名前の従兄殿」
常には無い冷たさを覚えるアランの声に、黒鎧の人物はあくまで飄々とした声でそう、答えた。
「王族を狙う狂信者達に関する情報が出たと、北向の守護騎士達から聞きました」
黒鎧の人物の後ろから現れた細身の、暑いにも拘わらずやはりきっちりと黒い鎧を身に着けた影が、事情を補足して微笑む。その細身の人物が身に着けている短めのマントに刺繍された銀色の竜の紋章を、トールは自分の記憶と照合した。
「『黒竜騎士団』が出張る事件でもなかろう、ヴィリバルト」
黒鎧の人物を睨んだままのアランが、トールの記憶に違わぬ単語を口にする。
「暗殺者自身を見つけたわけではないのだから」
アラン師匠が言っているのは、おそらく昨日、トール達が崖に刻まれた扉のような古代の遺跡で見つけたメモのことだろう。そう、見当を付ける。その時に見つけたメモは、昨夕、修道院に戻った時に、サシャが、書かれている文字についての推測と共にアラン師匠に渡している。その後すぐに、アラン師匠は、夕方であるにも拘わらず北都へと馬で向かい、夜になってから修道院に戻ってきた。
「大丈夫だ、サシャ」
昨日の夜、アラン師匠がサシャに言った言葉を、思い返す。
「明日、クリスに案内させて、北都の騎士達とその遺跡に行ってみる」
文字のことは聞かれなかったから、この『事件』はとりあえずサシャとトールの手を離れた。そう判断し、昨夜はほっと胸を撫で下ろしていたのだが、そうは問屋がおろさなかったようだ。
「ましてや、騎士団長自らが調査など」
「こいつも、案内人だな」
呆れ気味のアラン師匠の言葉を無視した大柄な黒鎧が、不意に、その蒼い瞳でサシャを射る。
茫洋としているが、全てを見透かされている。まだ母方の田舎で暮らしていた時、些細ないたずらを隠して怒られた時の祖父の瞳を思い出す。昔は、大人は「全てを知っている」と思い、恐れていた。自分も、全てを知る大人になるのだろうということも、心の奥底で怖れ、……憧れていた。だが。
思考は、しかし、トールの背表紙を鷲掴みにした固い指に遮られる。
「ほう、祈祷書か」
サシャのように柔らかくはないが、しかし意外と丁寧にページをめくる、ヴィリバルトと呼ばれていた大柄な黒鎧の太い指に、こそばゆさを堪える。不意に見下ろす形になったサシャの、心配に揺れてトールを見上げる紅い瞳に、トールは何とか頷いてみせた。
「……これは」
トールを捲る指が、裏表紙裏で止まる。
「リュカ。……あいつ、字が書けるようになったのか」
この人は、北向の神帝候補であるリュカを知っている? 疑問は、すぐに理解へと変わる。黒竜騎士団は、神帝直轄領である帝華を守護する騎士団。その騎士団長が神帝候補を知っているのは、当たり前。
「契りはまだ結んでいないようだな」
軽い動作でトールの裏表紙を閉じ、心配顔のままのサシャに手渡したヴィリバルトの言葉に、胸の疼きを覚える。子供を願う二人が、神の前で永遠の誓いを交わす『契りを結ぶ』行為は、人と物の間でも行うことができる。サシャがかつて読み聞かせてくれた、この世界の生活を規定する『祈祷書』には確かにそう、書かれている。自分は、おそらくサシャと、永遠を誓うことができるだろうか。不意に脳裏を過った、小野寺の幻影に、トールは大きく首を横に振った。サシャの気持ちも、考えなくては。
「サシャにはサシャの人生がある、ヴィリバルト」
「俺は、この剣と契りを結んでいる」
そのヴィリバルトを窘めるアラン師匠の苛立った声と、その声を無視し、腰に挿した飾りの無い大剣を見せびらかす黒竜騎士団長ヴィリバルトに、トールの意識は現実に引き戻される。
「いつまでここで油を売ってれば良いんだ? 団長」
これまでの会話を諦めた笑みで聞いていた細身の影の後ろから、敏捷そうな影がトール達の前に現れた。この影は、鎧もマントも身に着けていない。黒っぽい、この世界の人々が着ている軽そうな上着と脚絆を身に着けているだけ。
「俺達の紹介もまだだし」
「ああ、そうだな」
敏捷そうな影と、団長と呼ばれた黒鎧の大柄な影の言葉に、肩を竦めたアラン師匠が黒鎧を再び睨む。
「済まない、サシャ。クリスも」
そしてアラン師匠は、アラン師匠の影に隠れて黒っぽい三人を不満そうに睨むクリスと、トールを抱いて立ち尽くしたままのサシャに向き直り、深く頭を下げた。
「この者達を、昨日の遺跡まで案内してもらえないか?」
「えーっ!」
「はい」
素直なサシャの頷きが、明らかに不服そうなクリスの声を打ち消す。
「従兄殿も、一緒に来ると良い」
その返答に満足したのだろう、ヴィリバルトという名の大柄な黒鎧の人物は、サシャ達を見下ろしてにやりと笑ってから、アラン師匠の方を向いた。
「その方が、その者達も安心するだろう」
「そうだな」
支度をしてくる。サシャも、すぐに外出の用意をしなさい。学校を休むことは、遺跡に行く途中で事務長ヘラルドに言えば良い。そう言いながら、アランがサシャの腕を優しく掴む。
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