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第1章
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しおりを挟む双子の初めての店番。
俺がついているとはいえ、俺も少しドキドキする。
「おはよう。
やっぱり噂は本当だったのか。」
「おはようございます!噂……ですか?」
「ここ数日ユーリくんが突然双子の男の子を連れて歩いているって噂が飛び交っていた。」
「弟ですよ。
この子がミクロで、この子がフィラって言います。
これから朝はお弁当の売り出し、お昼は配膳などしてくれるのでよろしくお願いします!」
「そうか、俺は第3騎士団長のアレックスだ。
よろしく頼むよ、かわいい店員さん。
今日はお弁当のスープセットにカツサンドとアジフライサンドをふたつずつくれ。」
「お弁当のスープセットで900イェンで……サンドイッチは合計で1,300イェンだから……。」
「……お弁当返却だから10%引きだよ。」
「「1,980イェンです。」」
「おぉ、これは有望だな。
これで頼む。」
スープをよそっている間に2人はお弁当とサンドイッチを協力して揃えて、お会計を済ませてくれた。
元々計算は早いし、ふたりいれば片方が用意して片方がレジ打ちと役割分担ができるからいつもより早くお客様に商品の提供ができる。
お釣りを渡し終えたふたりにアレックスさんは飴をひとつずつくれた。
褒めようとしたけれど、次から次にお客様が訪れて30食すぐに売り切れてしまった。
双子のかわいさにやられたお客様にふたりは色々お菓子をもらえて嬉しそうにしている。
ここにくるお客様にふたりの容姿に悪意を持っている人がいなくて俺も安心できた。
やっぱり街に出れば双子は色々な視線を浴びていたから。
ふたりは慣れているのか気にしていない様子だったけれど。
「2人ともすごかったよ!
やってみてどうだった?」
朝ごはんを食べつつ聞いてみる。
「「楽しかった!」」
「お昼も頑張れそう?」
「「うん。」」
「今日から3日はこんな感じだからしんどくなったら必ず俺に言うこと。」
「「うん。」」
ランチタイムが終わったら朝も早かったし双子は限界を迎えるだろうと見越してランチの準備をしている間に文字と計算の勉強をさせておく。
急いで準備すれば、あっという間にランチタイムになった。
「やっとここのランチを食べれるわい。」
「いらっしゃいませ。」
一番客は本屋のおじいさん。
心待ちにしてくれていたのだろう。
開店と同時に入ってきた。
「今日もセットでよろしいですか?」
「うむ。
それよりあれはなんじゃ?」
本屋のおじいさんは新たに作ったお菓子コーナーを指差した。
「お菓子を作ってみたんです。
ちょっとした休憩に紅茶やコーヒーなどと一緒に食べてもらえれば家でもこのカフェを楽しんでもらえるかな、と思って。」
「それはいい案じゃ。
それぞれひとつずつくれ。」
「会計はランチと一緒でいいですか?」
「うむ。
それとその子たちが噂の子じゃな。」
「ええ、弟です。」
「朝お弁当を買ってたやつらが言っておったわい。
名前はミクロとフィラ、じゃったかのう?」
「そうです。これから会計や配膳などやってもらおうと思っているんです。
よろしくお願いします。」
いつものように美味しくスープの一滴まで残さず食べてくれた本屋のおじいさんは、素早く会計を終えた双子に好々爺よろしくふたりに本を買わずとも読みにおいでと商売あがったりなことを言って去っていった。
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