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第1章
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しおりを挟むザク、ザクッ
「よいっしょぉ!」
ただいまわたくし、畑作りをしております。
この世界は車などはないため、だいぶ歩いたりして動くようにはなったが、こんな肉体労働は想定していなかった。
カフェと薬屋はTの形になっていて、縦の部分がカフェ、横の部分が薬屋と俺たちの居住スペースなのだが、カフェの後ろの窪みの部分が空き地になっているのだ。
土地の所有権は俺にあるため、もったいないし畑を作ろうと思い立ったのだが……。
「こんなに大変だとは思わなかったよ……。」
鍬を掲げなから土に空気を含ませている俺を鍬は危ないから近寄っちゃだめ、と言われた双子が見ていた。
お揃いの麦わら帽子をかぶっているのがかわいい。
「ふぅ、休憩休憩。」
畑の半分も畊かせていないのに俺の腰は悲鳴をあげてしまった。
「ユーリ、まほう、使えないの?」
「……まほうでやったほうが早いとおもう。」
魔法?魔法!?
双子の発言に衝撃が走る。
そうだ、俺、地魔法持ってるわ。
急いで書斎に行って『魔法と魔術の使い方』という本を引っ張り出す。
無属性の魔法しか使ってこなかったから自信はないけれど、土に空気を含ませることくらいはできるだろう。
“魔法は想像することが肝要である。想像できる物事に対して魔法はついてきてくれるものだ。___“
想像、イメージか。
頭の中にイメージを膨らませて手に黄色の魔力を集め、土に手をかざす。
すると
モコ、モコ、モコモコモコッ
と土がいい感じに隆起した。
……早くこうすればよかった。
俺も地面にめり込んだのはいうまでもない。
とりあえず半分畝を作って野菜を植えた。
双子の食育にもいいかなと思って、別のところにレンガで小さな仕切りを作ってそれぞれに好きなものを育てさせることにした。
ミクロはキュリ、フィラはトゥメトを育てることになった。
「2人の育てたもので美味しい料理ができるといいね。」
「「がんばる!」」
2人のやる気が出たところで申し訳ないが畑仕事は終了。
ランチタイムが近いし何より俺の体が限界だ。
「おや、ユーリさん。」
「あ、エルヴィスさん。
チェルロさんも。」
「ユーリさん、ふふ、畑仕事をしていたんですね。
ここに土がついていますよ。」
一度シャワーを浴びようと家に入ったらちょうど薬屋に向かうところのエルヴィスさんたちにあった。
顔に土がついていたんだろう、顔をスリ、と拭われた。
子どもじゃないのに……恥ずかしい。
顔に熱が集まっているのがわかる。
「っ、急いでシャワー浴びて来ないと!
それじゃっ!」
双子を連れてすぐにお風呂場に駆け込んだ。
シャワーを浴びれば、カフェの制服に着替えて下に降りた。
閉店時に掃除はしているけれど、開店前にも軽く掃除をしてからドアにかけてある木札をオープンにしたのだった。
今日のランチも頑張りますか。
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