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第1章
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しおりを挟む「試合、開始!」
声と同時に副団長は思いっきりメイスを振り上げた。
その次の瞬間にはフェリックスさんがそのメイスの上に乗っており、そこから副団長の頭の上に踵落としを喰らわせる。
何が何だかもうわからん……。
普通なら脳天に踵落としを喰らえば気絶しそうな者だが副団長も踵落としで一度地に伏せた後その反動でくるん、と起き上がる。
「なかなかいいご挨拶ですね、お互い。」
……え、今のどうもこんにちは、みたいな挨拶なの?
地面が抉れるほどの攻撃がお互いに続く。
こんなの見てフェリシア様やアリステア様は大丈夫なのかと横を見れば、フェリシア様は暑いわぁ、と優雅に扇を広げ、アリステア様も優雅にジュースを飲んでいた。
さすがフェリックスさんのご家族だ……。
最終的には地魔法でメイスを飲み込み、副団長が丸腰になったところに水刃が襲い決着がついた。
今日のお昼ご飯はセレクトお弁当スタイルだ。
お魚弁当とお肉弁当のふたつから選んでもらう。
敷物を敷いて皆でごはんをつつくという行為が貴族の方には馴染みがなさすぎるという配慮からだった。
今回はフェリックスさんの分のお弁当は執事さんが届けに行ってくれた。
それぞれが好きなお弁当を選んでいく。
フェリシア様はお魚弁当、アリステア様はお肉弁当。
双子は賢く、ミクロがお肉弁当、フィラがお魚弁当を選んで具材を半分こして両方食べられるようにしていた。
エルヴィスさんとチェルロさんは一人前じゃ足りないとまさかの両方。
俺は凄すぎる試合に若干胃もたれしていたのであっさりとお魚弁当にした。
余ったのはごはんを作りたくない日のためにアイテムボックスの肥やしへ。
心配だったフェリシア様も美味しいとペロリと食べてデザートに出したフルーツまで召し上がってくれた。
お昼ごはんが終われば昨日同様、会場外の屋台に向かう。
フィラが魔法に魅了されたようでマスコット化されたフェリックスさんが飛竜の傍に立っているキーホルダーを買っていた。
どうやらミクロは第3騎士団のファンでフィラは第2騎士団のファンなようだ。
エキシビジョンは昨日とは違い、青い飛竜が一列に並んで入場し、パフォーマンスをしてくれる。
水属性の騎士たちが幻想的な魔法を駆使して、周りの騎士が優雅にパフォーマンスしてくれた。
そのおかげで会場内の空気が涼しくなり息がしやすくなった。
アリステア様に普段のフェリックスさんがどんなふうに訓練しているのかなど聞いたらしく、昨日同様帰る道もなかなかそのおしゃべりは止まらず、昨日同様お風呂の中で寝落ちし、2日連続夕食を食べそびれたのだった。
エルヴィスさんとチェルロさんはお昼2人前食べていたのに、夜もしっかり食べていた。
なんでそれで太らないのか不思議だ。
今日はびっくり疲れはしたもののエキシビジョンが涼やかだったこともあって体力はまだあったため、昨日同様大人組で集まる。
そこでエルヴィスさんが秘蔵のお酒を出してくれたので、俺も軽くおつまみを作って大人の時間を楽しんだのだった。
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