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第1章
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しおりを挟む「第3回(家族)会議をはじめまーす!」
ぱちぱちぱち
「第3回ということは第1回と第2回がもうあったんですね。」
双子が教室に行って、薬屋のリビングに行く。
もちろん手土産は持参した。
秋も深まったころが双子の誕生日。
正確な誕生日はわからないけれど、俺が2人を引き取った日を勝手に誕生日にした。
というわけで
「双子にサプライズパーティーをしたいんです。
協力してもらえますか?」
「いいですよ。
何をしましょうか?」
「面白そうですね。
もちろん協力します。
俺もちびちゃんたちにはお世話になっているんで。」
協力を要請すれば2人はあっさり引き受けてくれた。
「お昼に夜の準備をしたいのでお昼ごはん食べたら2人を外に連れていってほしいんです。
お願いしてもいいですか?」
「構いませんよ。
行く先は私が決めても構いませんか?」
「はい、危険なことさえ回避してもらえれば。」
よし、これで2人にバレずに済みそうだ。
2人に協力を取り付けた後は2人への誕生日プレゼント探し。
2人はどんなものをあげたら喜ぶかな~?
料理に関するもの?
いやでもそれはもっと仕事せぇって感じになっちゃうか?
なら本……。
これは定期的にあげているからサプライズ感はない。
それに本屋にしょっちゅう行って本を読んでいるふたりだし。
ほしいものを聞いてあげるのが一番いいのだろうけれど、性格的になんでも嬉しいって言うと思う。
う~ん、悩む。
そう考えたら双子はすごいなぁ。
あれだけ人を喜ばすことができるのだから。
小さな身体でいろんなことを考えて、失敗して悔しがって、成功して喜んで。
2人には学ばされることばかりだ。
……誕生日プレゼントの件はとりあえず保留、ということで。
プレゼントをなかなか決めることができず、あっという間に誕生日前日に迫っていた。
「僕たち、チェルロのとこ行ってくる!」
「はーい。」
双子は薬屋の営業時間外には薬屋に遊びに行くことも増えた。
まだ早いと思っていたけれど、一般薬のことをエルヴィスさんやチェルロさんに教えてもらっているようだ。
双子は楽しいようで、しょっちゅう遊びに行っている。
迷惑じゃないかとエルヴィスさんとチェルロさんに確認したが、2人とも子どもはすきなのか、いつでも気軽にいいですよ。と快く付き合ってくれている。
1人の時間ができたところで、最後の頼みの綱、不思議な魔道具店に足を運んだ。
魔道具店と謳っているが中には魔道具ではないガラクタや骨董品なんかもある。
雑多に置かれている魔道具の森を練り歩く。
5メートル近くある天井付近まで商品が積み上がっているところもあってなぜ崩れてないのか不思議なくらいだ。
双子が喜びそうなもの……双子が喜びそうなもの……。
そんなことを思いながら店の中を練り歩いていると、視界の隅に気になるものが。
「お、これいいな。
双子も喜びそうだ。」
迷わず手に取り、購入を決めたのだった。
これで双子の誕生日プレゼントも無事に手に入ったし、後は明日を待つだけだ。
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