気まぐれ店主ののんびり?生活

朝比奈和花

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第2章

11

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気づいてしまった想いはとりあえずぎゅぎゅっと心にしまいこむ。

今は辛い思いをしている子たちがいるからね。


寝ている2人の様子を見にいけば、荒い息を吐いて苦しそうにしているけれど、よく眠っていた。



おじやでも作りますかね。

丁寧にだしをとって、胃に優しい大根と旨みを増すためにきのこ、柔らかくした人参とシャキシャキのネギを卵でまろやかに。
ミツバを添えれば完成だ。

ほかほかの土鍋をアイテムボックスにしまった。




書斎から数冊本を持ってきて、寝ている2人の横で本を読み、時折タオルを変えて、起きたらおじやを食べさせ薬を飲ます。
経口補水液もどきより優しい味のするおじやは食べやすかったのか、2人とも茶碗一杯分くらい食べてくれた。

時間がくればエルヴィスさんが来る。

「ユーリさん、下に行ってみたほうがいいかもしれませんよ?」

「下?」

お客さんが来てしまったんだろうか?

そう思ってエルヴィスさんに双子を任せてカフェに行くと、いつもお弁当を売っている大きな窓から外に何かあるのが見えた。

お店の前には双子を心配するお見舞いの花や双子が好きなお菓子、メッセージカードが置かれていた。
メッセージカードを見れば日頃の来てくれる常連のお客様からだった。




あぁ、こんなに愛される店に、愛される子に育ってくれているんだなぁ……。





どこか誇らしい気分になった。

くれた花を花瓶に生けて寝室に持って行き、サイドテーブルに飾る。
エルヴィスさんは薬屋の緊急ベルがなったので様子を見に行った。

「……ユーリ。」

「お、フィラ、起きたか。」

顔をまっかにしたフィラがこちらを見ていた。

「……ユーリ、だっこ。」

普段そんな風に甘えないフィラの甘えに毛布ごとフィラを抱き上げた。
思えば寝ているときも懐に潜り込んでくるのがフィラで、俺の上に乗っかってくるのがミクロだった。

「……ユーリ、ごめんね。」

「?何が?」

「……お店、おやすみになっちゃった……。」

ああ、もう。

「いいんだよ、そんなこと気にしなくて。」

まんまるくて熱い頭に頬を擦り寄せた。

「ユーリ。」

「お、ミクロも起きたか。」

「僕も、だっこ。」

「よしきた。」

右の太ももにフィラ、左の太ももにミクロを乗せて抱きしめる。

ストーブがいらないんじゃないかっていうくらいほかほかだ。


「常連のお客さんたちが2人を心配して差し入れたくさん持ってきてくれたぞ~。

元気な姿を見せてやりたいな。」

「「うん。」」

ぽん、ぽん、と身体を叩いていれば2人はまたすぅ、と眠りについた。

またベッドに寝かせて、リビングにいけばまたエルヴィスさんが戻ってきた。


「本当に子どもたちにアトラ熱が流行っているみたいで、その患者でした。
もう医療ギルドも薬の材料がなく、近所の薬屋もないそうです。

今チェルロが材料をとりに森に行ってくれたので大丈夫だと思いますが。
薬が出来次第、医療ギルドにも卸してこようと思います。」

「ありがとうございます。エルヴィスさん。」

エルヴィスさんの薬屋はエルヴィスさんやチェルロさんが材料を自ら仕入れることができるのが大きい。
それに品質もいいからしばらくは混むかもしれない。

エルヴィスさんはこの事態にいつも休みにしている日も店を開けることにしたようだ。



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