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第2章
21
しおりを挟む今日はカフェの通常営業最終日。
メニューは天ぷらとお蕎麦のセット。
天ぷらは別添えにしてサクサク感を残しておく。
サクサクとともに食べてもよし。
とろとろにして食べてもよし。
ちなみに俺は断然サクサク……破っ!
営業最終日だから天ぷらも豪華に、大海老、舞茸、青しそ、れんこんなど海鮮や季節の野菜を具だくさん。
1年の終わりは年越しそばを食べるから、1年の営業終わりもお蕎麦にしてみた。
この世界に来てから毎年そうしている。
生まれた国の文化を忘れないように。
この蕎麦も手に入れるのに苦労した1品だ。
なんせそばの実を粉にするところから始めなきゃならないのだから。
お客様へ提供する分もとなると結構な量が必要で何日も前から双子と準備したものだ。
だからそばを出せるのはこの日だけ。
「「お蕎麦だ!」」
ランチタイムの前に俺たちは早めに昼食を取るから昼食時に双子はランチメニューを知る。
そして俺たちの特権。
「温かいのと冷たいのどっちにする?」
ランチメニューじゃ温かいのオンリーだけど、俺たちだけの昼食じゃ冷たいのも食べられちゃう。
「「どっちも!」」
「ははっどっちもか!よしきた!」
いつもより少なめの量で温冷ふたつずつ用意する。
エルヴィスさんの分もね。
先にエルヴィスさんの分を作って双子に手分けして届けてもらっているうちに、双子の分を作る。
在庫が少なくてランチでは出せない野菜の天ぷらを混ぜたからランチメニューよりちょっと豪華になった。
「「いただきます!」」
「はい、めしあがれ。」
「サクサク~!」
「……とろとろっ!」
サクサクぷりぷりの大海老をひとくち。
「あち、うん、美味しいな!」
年越しそばは年越しそばでちゃんと食べるけど、普通に食べても美味しいよね、蕎麦って。
この蕎麦の香りがすき。
「やっぱり年の最後はここに来ないといけんからな。
いつもより並んだけど食べれてよかったわい。」
毎日のように来てくれる本屋のおじいさんも寒いなか並んでくれた。
そんな人たちがたくさん来てくれた。
お蕎麦は回転も早いからたくさんの人をお店に入れることができて、たくさんの人に提供できた気がする。
「「「ありがとうございました!
またのおこしをお待ちしております!」」」
みなさんのおかげで1年無事に営業することができました。
みなさんのおかげで楽しく過ごすことができました。
みなさんのおかげで愛されるお店に育ちました。
感謝しかありません。
また来年も気まぐれカフェを、よろしくお願いします!
2,024
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