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しおりを挟む「遅くなってしまってすみません!
迎えに来ました!」
「あ、お疲れ様ですー。
理人くーん、お迎えきたよー!」
先生の言葉にぱたぱたとバックを肩に掛けたりぃくんが走って来た。
「りぃくんおかえり!」
「ただいまー!
はる、まだおしごと、おわってないの?」
制服で来た僕が不思議なようだ。
「そうなのー。
だからね、今日は琥太郎さんと柚さんと夜ごはん一緒だよ。」
「こたちゃんとゆずちゃんのとこいくの!?」
「そうだよ~。
お外で琥太郎さんが待ってくれているから行こっか!」
「うん!せんせい!さようなら!」
きちんと元気に挨拶できるえらい子なのだ。
「こたちゃんただいまー!」
「おかえり、今日はもう少し陽を借りるな。」
「いいよ!
おしごとしてるはるはかっこいいから!」
りぃくん…!
僕もう、いくらでも仕事するよ!
保育園に行っている間に柚さんが夕ご飯の準備をしてくれていて、着いたときには食べられる状態でテーブルに所狭しと並べられていた。
色とりどりの料理に口の中にじゅわりとよだれが溜まる。
素材からこだわって作られている柚さん特製のサラダに、生地から作られたマルゲリータはバジルの香りが良くてついつい食べ過ぎてしまった。
ご飯も食べ終わり、食器などを片してから明日の準備に取り掛かる。
「りぃくん、僕これから仕事に戻るけれど、りぃくんひとりでも平気?
柚さんテレビでDVD観てもいいって言ってくれたし、なんかゲームも色々あるみたいだよ。」
僕たちの家はテレビもゲームもない。
だからとても新鮮だろう。
りぃくんはなにも欲しがらないけれど内心はほしいのかもしれない。
お金貯めて買ってあげたいなぁ……。
「ぼくもはるのおてつだいする!」
そんなことを思っていたらりぃくんから返ってきたのはまさかの協力の申し出だった。
「え?うーん……嬉しいけれど……。」
案外危ないものも多いし、難しい作業も多い。
「理人、俺の手伝いをしてくれ。」
「うん!」
「琥太郎さん、いいんですか?」
「あぁ、プレートにフィルムを貼るのを手伝ってもらうだけだから危なくない。
陽は柚のとこ行って手伝ってやってくれ。」
どうやら虎太朗さんは植物園の花の品種やその花言葉が書かれたフィルムをプレートに貼る作業を任せてくれたらしい。
確かにりぃくんでもできそうだ。
りぃくんは小さな手で慎重に慎重にぺたん!と貼りつけていた。
ふふ、かわいい。
「柚さん、僕はなにしましょうか?」
「明日会場に飾った花をミニブーケにして送り出す、というのをしたいらしくてその準備をしなきゃいけないの。」
それはまた急だ…。
それだけ想いの詰まった結婚式にしたいんだろう。
「じゃああらかじめペーパーをカットしておいた方がいいですね。
何枚ほど用意しましょうか?」
「招待客にプラス10枚くらいで!
ちなみに包む花はトルコキキョウ一輪に、ブルースターを一房。
あとはカスミソウで整えるからそれを包める大きさでお願いね。
色とリボンは任せるから!」
柚さんはウェディングブーケの最終調整をするらしい。
スタンドにフローラルフォームを乗せてすぐ作業に没頭してしまった。
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