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015.外腹斜筋の崩壊は突然に その1
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分かってはいた事だけど、実際に目の前に突き付けられると動揺するのだと、知った。
圧倒的な差をつけて第一戦が終了した。
闘技場に入って来た時の、レオ様のあの表情の固さは、既に結果が分かっていたからなのだと思う。
獣人に敵うわけない、そう言ってしまったら全てが台無しになる。
そんな事分かってた事だもの。
分かってたけど、受けてくれたのはレオ様で。負ければご自身の名誉も傷付くだろうに、それでも、受けてくれた。
レオ様、私、あれからレオ様の筋肉は褒めているけど、気持ちは口にしていないの。自分でも馬鹿だと思うけど、本当に好きなの、レオ様の事が。
一言でも口にしたら止められない気がして、言えないの。あれだけ好き放題に言ってたのに。
多分日本に戻っても、レオ様以上に好きな人なんて現れないと思う。未来の事は分からないけど、そう思ってしまうぐらいに好きだと感じる。
まぁ、それならそれで女一人でも生きていける世界だから良かったわ。家族もいるしね。
だから、次の試合でレオ様の負けが確定したら、日本に帰る。昨日の夜も王太子とサーシャ殿下とで話して、それを再確認した。
レオ様には何かを残していくつもりはない。
残しても残さなくても、レオ様を傷付けてしまう気がするから、出来ない。
『もし逃せなかった場合は、我が今度は求婚しよう』
そう言ってサーシャ殿下は笑った。王太子は呆れた顔をした。
『二人の婚約に、異世界人だからと言う理由で強引に割り込んだのだ。勝負が一度だけ、というのも絶対ではあるまいよ』
楽しそうな殿下に、私もため息が出てくる。
『この際、獣人と魔族のどちらが優れているのかはっきりさせても良い』
……何処まで本気なのか分からなくて困るのよねぇ、サーシャ殿下の言葉って。
明後日の正午に、二回戦目が行われる。
全三回戦の勝負の内、一回戦目は獣王が勝った。次の試合で獣王が勝てば、例え三回戦でレオ様が勝っても、獣王の勝ちが決まる。
「レオ様……」
アユミちゃんにあんな事言ったけど、恋愛脳なのは自分だ、と思う。
それでも、私はレオ様の勝利を信じたい。
*****
二回戦当日。
朝早くから起こされてアイリスと他の侍女によって着飾らされた。
当然と言っては何だけど、昨日の今日で結界が張れる筈もない。
諦めて見に来てくれれば良いのに。もし聖女のアユミちゃんがレオ様の為に祈ってくれたら、なにがしかの奇跡が──……。
息を吐く。
今の私に出来るのは、レオ様を信じて心の中で応援するだけしか出来ない。
獣王に毒でも盛ろうかとも考えたけど、獣だからバレそうなのよね……。
よく信じる、って言葉があるけど、自分の身に降りかかって初めて分かった。
信じ切るのは難しいって。
神様に祈ってみようかとも思ったけど、私、盆暮れ正月冠婚葬祭以外で神社寺社仏閣なんて行った事ないのよ。
そんな奴の為に神様がなんかしてくれる筈もないわ。もし私の祈りが聞こえたとしたら、図々しいと鼻で笑われると思う。
景品である私は前回と同じように上座とも言うべき、高さのある場所にある、いわゆるVIP席に座る。
今回は王太子も、サーシャ殿下も横にはいない。二人とも勝負に不正がないようにと、勝負する場所のすぐ側の席にいる。
私の後ろにはアイリスのみ。アユミちゃん来てくれないかしら、と思ってしまうのは、私が不安で堪らないから。
さすが闘技場と言うべきなのかしら。
戦うのは、闘技場の設置された大きな台──相撲の土俵のようなもの──の上、と言ってもその大きさはかなりのもの。
銅羅の音がかき鳴らされる。金属音が響いて、扉が開いた。レオ様と獣王の姿が見えた。胸が締め付けられる。
獣王が勝てば、サーシャ殿下は私を日本に帰すと言った。これが最後になるかも知れないんだから、レオ様の勇姿を目に焼きつけなくちゃ。
私の為に、好きで好きで堪らないレオ様が戦ってくれる姿を。
遠慮なくレオ様だけを見つめる事にした。
二人の装備というのか、防具というのか、は少な目だった。獣王はやっぱり素早いのかしら? だとしたら重い装備は身に付けると動き辛いわよね。レオ様もそう。人族より間違いなく素早いだろう獣人の動きを避けるには、装備は邪魔になりそう。
短期決戦を想定してるって事よね。
武器である剣は、刀ではなく、フェンシングのような細い剣でもなく、それこそ映画で見るような剣だった。
斬るのではなく、叩き付ける事で相手にダメージを与える。だから当たらない事の方が大事なのかも知れない。
全然分からないけど。
私の方を二人とも向き、胸に拳を当てて一礼する。
それからゆっくりと定位置と言うべき、印の付けられた場所に立つ。
審判らしき人が手を上げた瞬間、獣王が動き出した。
次の瞬間には獣王の剣がレオ様に振り下ろされていて、金属特有の高さがありつつも、重い音がした。
受け身となったレオ様は、獣王の剣を押し返そうとしているように見えるけど、上からかける力の方が押し返すより大変だろうと思う。
剣を弾かれた獣王はレオ様と間合いを取る。同じように間合いを取るレオ様。自分からは行かないのかしら? それとも隙を伺ってる?
攻撃を仕掛けないレオ様に、再び獣王が攻撃をしかける。さっきと同じように剣を受け止める。
「獣王の剣は、鉛のように重いと言われています」
獣王の剣が弾き返され、また間合いを取る。
何度も、何度も、繰り返される獣王の重い一撃をレオ様は受け止めた。
闘技場内は、レオ様の守り一辺倒の戦いに、無責任にブーイングを上げるような輩もいた。後で抹殺しても許されるかしら? 許されるわよね? この国の騎士団長を侮辱してるんですもの、許されそうよね?
「リサ様、呪いで人を殺せそうなお顔になっております」
いつの間にか隣に立っていたアイリスにツッコまれる。
あら、いいじゃないの、それ。是非マスターしたいわ。
何回目の打ち合いだったのか、レオ様が反撃するようになっていた。
いつも短時間で勝負が片付いていたのだろう。獣王は明らかに開始と比べて動きが雑になっていった。
かれこれもう、一時間以上、打ち合いが行われていた。
気が付けば観客は誰も声を発していなかった。
ただひたすらに打ち返すレオ様の姿に、何か思う所があったのかも知れない。
静寂の中で聞こえるのは、剣と剣がぶつかり合う音と、二人が動く時の足音。誰もが固唾を飲んで見守っていた。
徐々にレオ様が攻撃する回数が増えてきて、もしかして、という期待がじわじわと胸の奥底から湧いてくる。
これまでよりも激しい音をさせて剣がぶつかり、いつもは押し切ろうとする獣王の剣が離れ、また打ち付けられ、レオ様の剣が折れたのだ。
獣王が剣を振り上げた。
「レオ様!!」
思わず叫んでいた。
次の瞬間、空が崩壊した。
圧倒的な差をつけて第一戦が終了した。
闘技場に入って来た時の、レオ様のあの表情の固さは、既に結果が分かっていたからなのだと思う。
獣人に敵うわけない、そう言ってしまったら全てが台無しになる。
そんな事分かってた事だもの。
分かってたけど、受けてくれたのはレオ様で。負ければご自身の名誉も傷付くだろうに、それでも、受けてくれた。
レオ様、私、あれからレオ様の筋肉は褒めているけど、気持ちは口にしていないの。自分でも馬鹿だと思うけど、本当に好きなの、レオ様の事が。
一言でも口にしたら止められない気がして、言えないの。あれだけ好き放題に言ってたのに。
多分日本に戻っても、レオ様以上に好きな人なんて現れないと思う。未来の事は分からないけど、そう思ってしまうぐらいに好きだと感じる。
まぁ、それならそれで女一人でも生きていける世界だから良かったわ。家族もいるしね。
だから、次の試合でレオ様の負けが確定したら、日本に帰る。昨日の夜も王太子とサーシャ殿下とで話して、それを再確認した。
レオ様には何かを残していくつもりはない。
残しても残さなくても、レオ様を傷付けてしまう気がするから、出来ない。
『もし逃せなかった場合は、我が今度は求婚しよう』
そう言ってサーシャ殿下は笑った。王太子は呆れた顔をした。
『二人の婚約に、異世界人だからと言う理由で強引に割り込んだのだ。勝負が一度だけ、というのも絶対ではあるまいよ』
楽しそうな殿下に、私もため息が出てくる。
『この際、獣人と魔族のどちらが優れているのかはっきりさせても良い』
……何処まで本気なのか分からなくて困るのよねぇ、サーシャ殿下の言葉って。
明後日の正午に、二回戦目が行われる。
全三回戦の勝負の内、一回戦目は獣王が勝った。次の試合で獣王が勝てば、例え三回戦でレオ様が勝っても、獣王の勝ちが決まる。
「レオ様……」
アユミちゃんにあんな事言ったけど、恋愛脳なのは自分だ、と思う。
それでも、私はレオ様の勝利を信じたい。
*****
二回戦当日。
朝早くから起こされてアイリスと他の侍女によって着飾らされた。
当然と言っては何だけど、昨日の今日で結界が張れる筈もない。
諦めて見に来てくれれば良いのに。もし聖女のアユミちゃんがレオ様の為に祈ってくれたら、なにがしかの奇跡が──……。
息を吐く。
今の私に出来るのは、レオ様を信じて心の中で応援するだけしか出来ない。
獣王に毒でも盛ろうかとも考えたけど、獣だからバレそうなのよね……。
よく信じる、って言葉があるけど、自分の身に降りかかって初めて分かった。
信じ切るのは難しいって。
神様に祈ってみようかとも思ったけど、私、盆暮れ正月冠婚葬祭以外で神社寺社仏閣なんて行った事ないのよ。
そんな奴の為に神様がなんかしてくれる筈もないわ。もし私の祈りが聞こえたとしたら、図々しいと鼻で笑われると思う。
景品である私は前回と同じように上座とも言うべき、高さのある場所にある、いわゆるVIP席に座る。
今回は王太子も、サーシャ殿下も横にはいない。二人とも勝負に不正がないようにと、勝負する場所のすぐ側の席にいる。
私の後ろにはアイリスのみ。アユミちゃん来てくれないかしら、と思ってしまうのは、私が不安で堪らないから。
さすが闘技場と言うべきなのかしら。
戦うのは、闘技場の設置された大きな台──相撲の土俵のようなもの──の上、と言ってもその大きさはかなりのもの。
銅羅の音がかき鳴らされる。金属音が響いて、扉が開いた。レオ様と獣王の姿が見えた。胸が締め付けられる。
獣王が勝てば、サーシャ殿下は私を日本に帰すと言った。これが最後になるかも知れないんだから、レオ様の勇姿を目に焼きつけなくちゃ。
私の為に、好きで好きで堪らないレオ様が戦ってくれる姿を。
遠慮なくレオ様だけを見つめる事にした。
二人の装備というのか、防具というのか、は少な目だった。獣王はやっぱり素早いのかしら? だとしたら重い装備は身に付けると動き辛いわよね。レオ様もそう。人族より間違いなく素早いだろう獣人の動きを避けるには、装備は邪魔になりそう。
短期決戦を想定してるって事よね。
武器である剣は、刀ではなく、フェンシングのような細い剣でもなく、それこそ映画で見るような剣だった。
斬るのではなく、叩き付ける事で相手にダメージを与える。だから当たらない事の方が大事なのかも知れない。
全然分からないけど。
私の方を二人とも向き、胸に拳を当てて一礼する。
それからゆっくりと定位置と言うべき、印の付けられた場所に立つ。
審判らしき人が手を上げた瞬間、獣王が動き出した。
次の瞬間には獣王の剣がレオ様に振り下ろされていて、金属特有の高さがありつつも、重い音がした。
受け身となったレオ様は、獣王の剣を押し返そうとしているように見えるけど、上からかける力の方が押し返すより大変だろうと思う。
剣を弾かれた獣王はレオ様と間合いを取る。同じように間合いを取るレオ様。自分からは行かないのかしら? それとも隙を伺ってる?
攻撃を仕掛けないレオ様に、再び獣王が攻撃をしかける。さっきと同じように剣を受け止める。
「獣王の剣は、鉛のように重いと言われています」
獣王の剣が弾き返され、また間合いを取る。
何度も、何度も、繰り返される獣王の重い一撃をレオ様は受け止めた。
闘技場内は、レオ様の守り一辺倒の戦いに、無責任にブーイングを上げるような輩もいた。後で抹殺しても許されるかしら? 許されるわよね? この国の騎士団長を侮辱してるんですもの、許されそうよね?
「リサ様、呪いで人を殺せそうなお顔になっております」
いつの間にか隣に立っていたアイリスにツッコまれる。
あら、いいじゃないの、それ。是非マスターしたいわ。
何回目の打ち合いだったのか、レオ様が反撃するようになっていた。
いつも短時間で勝負が片付いていたのだろう。獣王は明らかに開始と比べて動きが雑になっていった。
かれこれもう、一時間以上、打ち合いが行われていた。
気が付けば観客は誰も声を発していなかった。
ただひたすらに打ち返すレオ様の姿に、何か思う所があったのかも知れない。
静寂の中で聞こえるのは、剣と剣がぶつかり合う音と、二人が動く時の足音。誰もが固唾を飲んで見守っていた。
徐々にレオ様が攻撃する回数が増えてきて、もしかして、という期待がじわじわと胸の奥底から湧いてくる。
これまでよりも激しい音をさせて剣がぶつかり、いつもは押し切ろうとする獣王の剣が離れ、また打ち付けられ、レオ様の剣が折れたのだ。
獣王が剣を振り上げた。
「レオ様!!」
思わず叫んでいた。
次の瞬間、空が崩壊した。
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