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高年期[夏休み編]

室内でゆっくりまったり

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最終滑走、二階堂くんvs天野くん




どちらも運動神経抜群だから勝負はどうなるかわからない。





けどリーチ差があったらしい。



結果は二階堂くんが勝った。差はあまり無かったものの完全に二階堂くんの方が上だった。





「まっ、余裕だな。」

「う~・・・僕、新くんより年下なんだよ?背も差があるし・・・手加減してくれてもよかったんじゃないの?」

「ん?そんな事言う政美は年上の私達を「くん」付けで呼んでるのは何故だい?それに身長云々は仕方がないだろう。親の遺伝だ。」

「僕の中では未だに幼稚園で仲良かった新くんと爛くんなんだもん!そこは未だに何も言ってこないじゃん。」

「まぁ今更「さん」付けや「先輩」呼ばわりされても気持ち悪いからね。まぁ天野だけの特許だろうな。」

「・・・まぁ俺も今更な感じがあって文句はないな。・・・俺は「くん」呼ばわりされる感じではないのだがな。」

「わーい!僕だけの特許!いやぁ~良い響きだなぁ~・・・でもゲームに負けたのは悔しい!爛くんも流依くんに勝ってるし!僕だけ負けた~!」

「僕も「くん」呼びするんだね天野くん。」

「八乙女先輩って呼んだ方がいい~?」

「・・・」







「やはり天野先輩は小悪魔キャラですわね・・・」

「僕もそう思うよ陽南さん。まさか兄さんにもくん呼びしているとは。怖いもの知らずな感じだね。」

「今思えば薫風くんだけ呼び捨てですわね?」

「うん?・・・あーそういえばそうかも。」

「これは・・・?」

「ちょっと・・・変なフラグ立てないでよ?なんか良からぬ事考えてない?それ、本人に言って自覚させたりしないでね?」

「あらぁ~?自覚、させてほしいのですか?では・・・」

「はぁ!?あ、ちょっと待って・・・!」






この女マジ面倒!妄想ハンパない!腐女子恐ろしい!天野くんに自覚させて変なフラグ立てられても困るんだよ!もうこれ以上僕に攻略させないで?いや、マジで。







・・・で、結局ゲームの結果は引き分け。とりあえず昼はとうに回ってるので別荘へと向かい昼食をとる事になった。





暑いのは確かだが海に囲まれ森に囲まれている為か猛暑という程暑くはない。運動したせいでかなり汗ばんでたので、僕は先に風呂を借りる事にした。・・・すると何故だか皆風呂に入ると言い出した。あ、僕空気読まなかった?まさかみんなに気を使わせてしまったか?






みんなシャワーを浴びてラフな格好で食卓に着いた。昼食は冷製スープパスタだった。うん、美味しい・・・






「さて、午後からは何をする?」







話題を出してきたのは子鷹狩くん。一通り遊んだのでやる事がなくなったのだ。





「僕はもう室内でゆっくりしたいです。」

「薫風くんの意見に同意です。トランプとかチェスなど室内でゆっくりしたいですね。」

「あ、私もトランプしたいです!兄様たちとやるといつも負けてしまうので今日こそ兄様たちに勝ちたいですわ!」

「ん?それまたチーム組んでやるって事?」

「あー良いんじゃないか?トランプなら大人数でできるしな。」

「ペアでやれば楽しそうだな。」

「じゃ決まりで。」






うんうん、たまには家でのんびりするの良いよね。僕もゆっくりしたいし。まぁ言い出しっぺは又しても自分だが。






始めはババ抜きをした。手持ちのカードが少ない為なかなか上がれない。あ、ちょっとした罰ゲームが。・・・それは、いわゆる青汁が用意されていた。なんでも来栖さんお手製の健康ドリンクらしい・・・うん、飲みたくないな。だって子鷹狩くんが凄く嫌な顔してるし。飲んだことがあるんだろうな。






あ、そうそう、室内にいることで煌くんも参加して人数は14人になった。・・・うんかなり大人数。確かにペア組んでやった方がいいね。





一上がりしたのは蘭羅ちゃん。1番カード持っていたのに隣のカードを引く度に枚数が減り結果すんなり一番乗り。・・・それから徐々に上がってく人が増え・・・最後はババを持った真菜と後1枚で上がる天野くんだった。





だが少女に加担する人が多く、天野くんがババを引いて真菜が2枚のカードを選んでいると、二階堂くんと流依兄さんと万純くんが天野くんの背に立ち、右を引こうとすると顰めっ面をし左を引こうとするとニッコリ笑った。・・・天野くんはどっちを引くかヒヤヒヤして真菜に集中してたので気づかなかったようだ。僕は真菜の後ろにいてその姿をニヤニヤ笑ってた。





ピッ・・・パラリ。






「あーーーー!」

「薫風兄様、勝ちました!」

「凄いな真菜は。良かったね。」

「ぷっ、くく・・・残念だったな政美。アレを頑張って飲め。」

「爛くん!あれ、本当に飲み物なの?あれ毒物じゃないよね?なんであんな赤紫色をしてるの!?」

「あれは身体に良いんだぞ。それにアレ飲んで死ぬのなら俺はもうこの世にいないぞ。」

「くぅぅ~・・・アレ、本当に飲むの?ねぇ飲むの?」





うわぁ潤んだ瞳で訴える天野くん魅惑的でヤバい!でもアレは僕でも遠慮したい!スムージーなんだろうがアレからは美味しそうな雰囲気がない。匂いは・・・飲む人にしかわからないんだろう拡散はしていない。






・・・100ml位しか入らない小さなコップに並々入ってる赤紫色の液体・・・あれ、本当に大丈夫か?





「一気にいけ。」

「頑張ってー。」

「うぅ・・・他人事だと思って・・・えいっ!・・・グッ」

「来栖、水。」

「どうぞ。」

「政美、飲め。」

「・・・・・・」







うわぁ・・・僕、絶対にアレ、飲みたくない。ついに天野くん涙流しちゃったし。余程ヤバい味だったらしい。あれか?ノニジュース。あれ僕は飲んだことがないんだけど不味いと聞いたことがある。





まぁ健康に良いのなら飲んでも損にはならないだろう。だが罰ゲームにはなるだろうな。
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