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少年期
帰してくれません。
しおりを挟む朝から目覚めの悪い思いをした。
不機嫌な僕に対して風間くんは上機嫌。
お早うございます。
もう別荘に来てから3日目の朝です。
・・・風間くんが帰してくれません。
ちゃんと別荘には来た時と違う自家用ジェット機がありますよ。
・・・という事はいつでも帰れますって事。
なのに、なかなか帰らない。
・・・そして風間くんは朝、僕より早く起きて僕の唇を堪能している。
・・・寝てる時は誰だって無防備になりませんか?
マスクして寝ても、取られたら意味無いし。
・・・防ぎようがないんですよ。
えっ徹夜すればいいって?
僕もそう考えたんだけどね・・・
昼間思いっきり外で身体を動かしてしまうからね・・・疲れちゃって。
さらに言えば豪華な料理をたらふく食べ、風呂は泡風呂ですよ!気持ちいいのなんの・・・
そんなこんなで柔らかい布団の中に入ればすぐ睡魔がやってきます。
そして息苦しくなって目が覚めます。
それが3日も続いてます。
充分睡眠は取れてますよ?
でも、自発的に朝目覚めたいじゃん?
そして起こすのなら普通に起こしてほしいわけ。
何故男にチューされて息苦しさで目を覚まさなければならないんだ!?
・・・
そして別荘から我が家に帰ってきたのは始業式が始まる前日。
もう溜め息しかでない。
文句は散々言ったからね。でも僕の文句は痛くも何ともないらしく聞き流されてしまう始末。
だから溜め息しかでない。はぁ・・・
更に、家に帰れば流依兄さんが仁王立ちになってお出迎え~・・・
怖いよ兄さん・・・
それから更に兄さんの過保護度が高くなりました。
________
そして2学期が始まりました。今日は始業式だけで帰宅。あー・・・ダルい。
あっちなみに3年の学年長は流依兄さんがなりました!また2位と1点差。惜しかったね子鷹狩くん・・・
そして帰宅時間になり準備していると早速、放送で僕は呼ばれました。
・・・ナゼ?
いや、なんとなく想像できるよ?
でも昨日の今日だし・・・
『遠慮』という言葉はあの方の辞書にはないのかしら?
・・・とりあえず行くしかないよね。生徒会室。
すると息を荒くして兄さんが走って僕の教室にきてくれました。
・・・過保護。
でも有難い!
もう風間くんと2人っきりになりたくないし。
2人で生徒会室へ。
____________
「・・・なんで君もいるんだい?私は薫風くんだけを呼んだんだけど・・・なぁ?」
いやぁ~睨まないでほしいな風間くん。
てか睨むなら普通は兄さんじゃない?
・・・それに対して兄さんは笑顔。顔だけ笑顔。
「か、風間先輩、何か用ですか?」
「ん?風間、先輩?生徒会長じゃなくって?・・・随分仲良くなったんだね薫風?」
あっ!ついつい風間先輩って言っちゃった?
・・・そうなのだ、あの別荘に拉致されてからというもの、風間くんがしつこく名前で呼べと言ってきたので根気負けしたのだ。
それから慣れさせるためか、話しかける度に名前を呼ばされたのだ。
あー・・・慣れってオソロシイ・・・
そして兄さん、不機嫌にならないで?
僕、精神がゴリゴリ磨り減っちゃうから・・・
無言の笑顔・・・コワイ
なんだか兄さんが更に腹黒くなってる気がするよ?
「うん、薫風に手伝ってほしい事があってね。とりあえず中へ入っておいで?」
「内容を聞いてもいいですか風間生徒会長?」
「流依くんは帰って大丈夫だよ?これは薫風にしか出来ない事だからね。」
「・・・内容を、教えてー」
「君に用はないよ?早く帰りなさい。」
「そうはいきません。薫風は今から僕と帰るので。」
「じゃあ僕が責任もって送るよ。だから流依くんは帰りなさい。」
「無理ですね。勝手に家に忍び込んで薫風を拉致するような奴をどう信じろと?」
あー兄さん根に持ってるね。拉致された事。
でも正論だね。僕は兄さんの腕に腕を巻き付ける。
兄さんは少し驚いた顔をしたが、すぐに満足したようないつものニコニコ笑顔になりました。
それを見た風間くんは観念したのか2人とも中へ入れと言ってきた。
「1年の学年長の君にしかできない要件なんだよ。はい、これに目を通して。」
「なんですか・・・あぁ部活見学ですか~。でも部活って3年からでは?」
「それがね~校長の気まぐれで1年から自由に部活に入れるようにするんだって。だから明日の朝に全クラスに配ってもらって放課後までに提出してほしいんだ。ちなみに2年生の学年長にはもう渡したからね。」
そう言って風間くんはアンケート用紙のような物を取りだし僕に渡してくる。
・・・
あー・・・また油断してた、かな?
ちゃんとした内容で呼ばれたって事で、しかも真面目な顔して説明してくれてたから・・・
まさか兄さんの前で手を出されるとは思わなかった。
用紙を受け取ると同時に腕を掴まれ引っ張られ
顎を掴まれチューされました。
嗚呼・・・今すぐこの場から消えたい
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