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営業のエースは・・・・・。
噛み跡
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氷室 絢斗は壁に貼られている社内の売上達成表を真顔で見つめて、ボソッと呟いた。
「今月も完敗したな。」
すると、絢斗と同期の飯村が達成表を見て、苦笑をして絢斗の肩をバシバシ叩いた。
「いやぁ~営業のエースにまた負けたなぁ~。完璧α君!」
「・・・・・そのダサいあだ名どうにかならないのか?」
「だって、それ以外良いあだ名思いつかねぇもん!」
「頑張ったのになぁ~」と頭をガシガシ撫でられ、撫でてた手を叩くと、絢斗は自動販売機の方に向かい、目覚めの缶コーヒーを買って、営業のエースの事を思っていた。
『箕輪 要俺とは同期ですぐに営業のエースになった男・・・あいつ凄いな・・・Ωなのに・・・・・。』
絢斗は営業部に戻ると丁度、要が課長に褒められている場面に鉢合わせをしてしまい、バレないように要を観察していた。 きっちりと整った栗色の髪に日焼けが全くない白い肌に紫色の瞳に綺麗な二重瞼に長い睫毛、笑った顔が爽やかで女性社員に人気があったが問題が一つ有った。それは、彼の頂にはもう誰かの噛み跡が有ることだった。 大体の人は性を隠しているが、要の場合完全に隠してなくて、正々堂々見せていたが、Ωだと思えない実力を発揮して彼は営業部では一番達成していて課長のお気に入りとされていた。
「本当に箕輪君は優秀だね。今日も頑張ってくれたまえ!」
「お褒めの言葉をありがとうございます。」
その笑顔で女性社員は顔を赤くして要をチラチラ見ていて、他の男性社員はつまらなそうに要を睨みつけていた。彼は知らぬ内に男性社員の敵になっているみたいだ。
それを見た絢斗はただただ、男性社員に呆れるしかなかった。
『自分達が箕輪より真面目に取り組んでいないのに睨むなよ。』
絢斗にとって要は勝手に営業部のライバルと思っていて、エリート社員としていつか話したい相手だった。
『どうしたら、箕輪と話せるだろうか?』
絢斗は溜息をついて、パソコンの作業を渋々行ったが要と話す転機は意外と早く訪れた。
仕事を終わらせて御手洗に寄ると、要の事を話してる場面に出くわしドアを開けるのを待った。
「確か箕輪の奴、明日のプレゼンの為に残業してるんだっけ?」
「そうみたいだね」
『箕輪の話をしているな。』
男性社員が気になる奴の事を話していたので気になり、耳を済ませた。
「然し、エリートαの氷室さんなら、残業しなくても終わらせただろうな。」
「やっぱり、Ωだから仕事が遅いんだろうなぁ~。」
その後、あははははと下品な笑い声が聞こえて、絢斗は左拳を力強く握り締めて怒りを抑えた。彼は純粋に褒められるのは好きだが、人を貶してまで褒められるのが一番嫌いだった。
絢斗は舌打ちをして御手洗に行くのを諦めた。
『Ωにボロ負けしてる奴が何言ってんだが。』
絢斗は溜息を吐いて鞄を取りに営業部に入ると、パソコンのキーボードをカタカタ鳴らしている要に出くわした。
『あいつ・・・目元に隈が有るな・・・・・確か鞄の中に栄養ドリンクがあったはず。』
絢斗は鞄の中をガサゴソ探していたが要は全く気づかず仕事に集中していて、流石に疲れたのか胸ポケットからスマホを取り出し操作をして、彼は画面を見てふにゃりと微笑み彼から有り得ない程の可愛らしい声で名前を言っていた。
「結衣~ 僕、頑張るから日曜日、遊びに行こうなぁ~。」
『えっお前そんな顔すんのってゆーか結衣って誰だ。彼女か!?』
絢斗は気になり、見つけた栄養ドリンクを持って行きながら、要の方に近づき、彼はまだ気付いてないらしく、こっそり後ろから眺めると画面の中にはソフトクリームを両手に持って笑っている赤いノースリーブのワンピースを着た黒髪に兎の様に二つ結びをしている愛らしい少女が映っていた。
『・・・なんだ、彼女では無いんだな。』
見られている気配に気付いたのか、要が慌てて振り向くと絢斗と目が合ってスマホの電源を切って、怪訝そうな顔で絢斗を見ていた。
「・・・・あの、何ですか?」
要に気付かれて、絢斗は少し上声になりながら、栄養ドリンクを要のテーブルに置いた。
「あっいや、その・・・隈が出来てるから、一応差し入れに・・・・。」
「ああ、わざわざありがとうございます。」
要は笑顔で応えたが、これは業務用の笑顔なので本当に笑っていなかったが、絢斗は知る訳もなく安心して、少女の事を話した。
「なぁ、さっきの子って・・・」
「姪っ子ですよ。」
素早く答えるとまた、パソコンに向き合いそうになったので絢斗は成る可く慎重に気になるアレの話をした。
「・・・・項に噛み跡あるけど、番がいるのか?」
すると、要は金縛りに逢ったように固まり、目を曇らせて悲しい表情で呟いた。
「・・・・番はいないですね。」
「・・・・・・えっでも噛み跡が・・・・」
「強姦されたんです!!」
いきなり、叫び出して彼は絢斗を悲しい表情で睨み付けて話しかけてきた。
「大学生の時にΩのフェロモンがαの男性を誘って3人のサークルの先輩達に犯されました。」
突然の言葉に唖然としたが、要は止まらず話した。
「その先輩の一人が我慢出来なかったんでしょうね。僕の項を噛んじゃってその後、先輩達は退学になったので、それ以来は逢っていません・・・・はぁー・・・これで満足ですか?」
「えっ・・・・あぁ・・・・うん。」
「じゃあ、僕は仕事しますので・・氷室さんは仕事が無ければ帰った方が良いですよ。・・・栄養ドリンクは有難かったです。」
要は下を向いて顔を赤らめて御礼を言ったので、身体が温かくなり絢斗は要に微笑んで営業部を出て行った。
「お疲れ様。」
絢斗は外の空気を吸って、落ち着かせようとしたが、姪っ子に見せてた表情が脳裏から消えなくて困っていた。
「箕輪の笑ってるとこもう一度見たいなぁ・・・・。」
その呟きは誰にも聞こえることは無く、星空が満点な夜空に虚しく消えていった。
***
「・・・・・・ただいま・・・・・・・・・。」
要は残業を終わらせて終電に乗り、ヘトヘトで帰ってきて玄関のドアを開けると、栗色のモサモサ髪に厚底レンズを掛けた男性が出迎えてくれた。
「おかえりー かなちゃん!」
「・・・たか兄、まだ起きてたの?今、十一時半だよ?」
「何っ言ってんだよ。頑張ってる弟を出迎えるのも仕事の内さ!」
「・・・・・・・小説書けそう?」
「・・・・・・・・・・・全然書けてませーん!!!」
「駄目じゃないか・・・。」
ダブルピースをして「あはは」と笑う小説家の兄に対して、溜息を吐き洗面所に向かい、手洗いうがいをすると、兄の隆志に要は心配そうに聞いた。
「結衣は良い子にしてた?」
すると、隆志はふざけた表情を止めて、朗らかに微笑み結衣の事を話した。
「今日も良い子に「陰陽師戦隊 セイメイジャー」を俺と一緒に観たり、絵しりとりをしたり、母さんと草むしりのお手伝いをしてたよ。」
「そっか、日曜日あの子とセイメイジャーショーを観に行くよ。」
「そうか、そうか やっぱり、ずーと前から結衣ちゃんはママと行きたがってたもんな~。」
「・・・・・そうだね、やっとお母さんらしい事が出来るよ。」
要はお風呂の湯船に浸かり、今日の出来事を思い出していた。
『・・・・・あのαに結衣の事、嘘ついたけど大丈夫だよね・・・。』
絢斗に嘘を吐いたが結衣は3人に犯された時に出来た子供だった。彼は強姦されたトラウマが有り、αが大嫌いでαより優秀になって見下す為にわざと、噛み跡が有る項を見せていた。
『まぁ、αの人達より、僕の方が活躍してるし、気分は良いよね・・・でも・・・・エリートαの氷室絢斗には面倒くさそうだから絶対に関わらないでおこう。』
浴室から出てバスタオルで身体を拭きながら、強く誓ったが・・・・・・
***
「箕輪君、済まないが今日一緒にプレゼンを行う筈の飯村君が家庭の都合で休んでしまってな、今日は氷室君とプレゼンを行って貰う。氷室君は箕輪君のフォローを頼むよ。」
「分かりました!」
「・・・分かりました。」
課長の言葉に絢斗は強く返事をして、要は力無く返事をしてしまった。
『最悪だ・・・βの飯村なら良いとして寄りによって氷室絢斗かよ!!』
『箕輪と仕事するの初めてだな・・・仕事終わりに一杯飲めるかな?』
二人の間に禍々しい黒いオーラとポカポカの温かいオーラが混じりあってとてつもない事になっていた。
「今月も完敗したな。」
すると、絢斗と同期の飯村が達成表を見て、苦笑をして絢斗の肩をバシバシ叩いた。
「いやぁ~営業のエースにまた負けたなぁ~。完璧α君!」
「・・・・・そのダサいあだ名どうにかならないのか?」
「だって、それ以外良いあだ名思いつかねぇもん!」
「頑張ったのになぁ~」と頭をガシガシ撫でられ、撫でてた手を叩くと、絢斗は自動販売機の方に向かい、目覚めの缶コーヒーを買って、営業のエースの事を思っていた。
『箕輪 要俺とは同期ですぐに営業のエースになった男・・・あいつ凄いな・・・Ωなのに・・・・・。』
絢斗は営業部に戻ると丁度、要が課長に褒められている場面に鉢合わせをしてしまい、バレないように要を観察していた。 きっちりと整った栗色の髪に日焼けが全くない白い肌に紫色の瞳に綺麗な二重瞼に長い睫毛、笑った顔が爽やかで女性社員に人気があったが問題が一つ有った。それは、彼の頂にはもう誰かの噛み跡が有ることだった。 大体の人は性を隠しているが、要の場合完全に隠してなくて、正々堂々見せていたが、Ωだと思えない実力を発揮して彼は営業部では一番達成していて課長のお気に入りとされていた。
「本当に箕輪君は優秀だね。今日も頑張ってくれたまえ!」
「お褒めの言葉をありがとうございます。」
その笑顔で女性社員は顔を赤くして要をチラチラ見ていて、他の男性社員はつまらなそうに要を睨みつけていた。彼は知らぬ内に男性社員の敵になっているみたいだ。
それを見た絢斗はただただ、男性社員に呆れるしかなかった。
『自分達が箕輪より真面目に取り組んでいないのに睨むなよ。』
絢斗にとって要は勝手に営業部のライバルと思っていて、エリート社員としていつか話したい相手だった。
『どうしたら、箕輪と話せるだろうか?』
絢斗は溜息をついて、パソコンの作業を渋々行ったが要と話す転機は意外と早く訪れた。
仕事を終わらせて御手洗に寄ると、要の事を話してる場面に出くわしドアを開けるのを待った。
「確か箕輪の奴、明日のプレゼンの為に残業してるんだっけ?」
「そうみたいだね」
『箕輪の話をしているな。』
男性社員が気になる奴の事を話していたので気になり、耳を済ませた。
「然し、エリートαの氷室さんなら、残業しなくても終わらせただろうな。」
「やっぱり、Ωだから仕事が遅いんだろうなぁ~。」
その後、あははははと下品な笑い声が聞こえて、絢斗は左拳を力強く握り締めて怒りを抑えた。彼は純粋に褒められるのは好きだが、人を貶してまで褒められるのが一番嫌いだった。
絢斗は舌打ちをして御手洗に行くのを諦めた。
『Ωにボロ負けしてる奴が何言ってんだが。』
絢斗は溜息を吐いて鞄を取りに営業部に入ると、パソコンのキーボードをカタカタ鳴らしている要に出くわした。
『あいつ・・・目元に隈が有るな・・・・・確か鞄の中に栄養ドリンクがあったはず。』
絢斗は鞄の中をガサゴソ探していたが要は全く気づかず仕事に集中していて、流石に疲れたのか胸ポケットからスマホを取り出し操作をして、彼は画面を見てふにゃりと微笑み彼から有り得ない程の可愛らしい声で名前を言っていた。
「結衣~ 僕、頑張るから日曜日、遊びに行こうなぁ~。」
『えっお前そんな顔すんのってゆーか結衣って誰だ。彼女か!?』
絢斗は気になり、見つけた栄養ドリンクを持って行きながら、要の方に近づき、彼はまだ気付いてないらしく、こっそり後ろから眺めると画面の中にはソフトクリームを両手に持って笑っている赤いノースリーブのワンピースを着た黒髪に兎の様に二つ結びをしている愛らしい少女が映っていた。
『・・・なんだ、彼女では無いんだな。』
見られている気配に気付いたのか、要が慌てて振り向くと絢斗と目が合ってスマホの電源を切って、怪訝そうな顔で絢斗を見ていた。
「・・・・あの、何ですか?」
要に気付かれて、絢斗は少し上声になりながら、栄養ドリンクを要のテーブルに置いた。
「あっいや、その・・・隈が出来てるから、一応差し入れに・・・・。」
「ああ、わざわざありがとうございます。」
要は笑顔で応えたが、これは業務用の笑顔なので本当に笑っていなかったが、絢斗は知る訳もなく安心して、少女の事を話した。
「なぁ、さっきの子って・・・」
「姪っ子ですよ。」
素早く答えるとまた、パソコンに向き合いそうになったので絢斗は成る可く慎重に気になるアレの話をした。
「・・・・項に噛み跡あるけど、番がいるのか?」
すると、要は金縛りに逢ったように固まり、目を曇らせて悲しい表情で呟いた。
「・・・・番はいないですね。」
「・・・・・・えっでも噛み跡が・・・・」
「強姦されたんです!!」
いきなり、叫び出して彼は絢斗を悲しい表情で睨み付けて話しかけてきた。
「大学生の時にΩのフェロモンがαの男性を誘って3人のサークルの先輩達に犯されました。」
突然の言葉に唖然としたが、要は止まらず話した。
「その先輩の一人が我慢出来なかったんでしょうね。僕の項を噛んじゃってその後、先輩達は退学になったので、それ以来は逢っていません・・・・はぁー・・・これで満足ですか?」
「えっ・・・・あぁ・・・・うん。」
「じゃあ、僕は仕事しますので・・氷室さんは仕事が無ければ帰った方が良いですよ。・・・栄養ドリンクは有難かったです。」
要は下を向いて顔を赤らめて御礼を言ったので、身体が温かくなり絢斗は要に微笑んで営業部を出て行った。
「お疲れ様。」
絢斗は外の空気を吸って、落ち着かせようとしたが、姪っ子に見せてた表情が脳裏から消えなくて困っていた。
「箕輪の笑ってるとこもう一度見たいなぁ・・・・。」
その呟きは誰にも聞こえることは無く、星空が満点な夜空に虚しく消えていった。
***
「・・・・・・ただいま・・・・・・・・・。」
要は残業を終わらせて終電に乗り、ヘトヘトで帰ってきて玄関のドアを開けると、栗色のモサモサ髪に厚底レンズを掛けた男性が出迎えてくれた。
「おかえりー かなちゃん!」
「・・・たか兄、まだ起きてたの?今、十一時半だよ?」
「何っ言ってんだよ。頑張ってる弟を出迎えるのも仕事の内さ!」
「・・・・・・・小説書けそう?」
「・・・・・・・・・・・全然書けてませーん!!!」
「駄目じゃないか・・・。」
ダブルピースをして「あはは」と笑う小説家の兄に対して、溜息を吐き洗面所に向かい、手洗いうがいをすると、兄の隆志に要は心配そうに聞いた。
「結衣は良い子にしてた?」
すると、隆志はふざけた表情を止めて、朗らかに微笑み結衣の事を話した。
「今日も良い子に「陰陽師戦隊 セイメイジャー」を俺と一緒に観たり、絵しりとりをしたり、母さんと草むしりのお手伝いをしてたよ。」
「そっか、日曜日あの子とセイメイジャーショーを観に行くよ。」
「そうか、そうか やっぱり、ずーと前から結衣ちゃんはママと行きたがってたもんな~。」
「・・・・・そうだね、やっとお母さんらしい事が出来るよ。」
要はお風呂の湯船に浸かり、今日の出来事を思い出していた。
『・・・・・あのαに結衣の事、嘘ついたけど大丈夫だよね・・・。』
絢斗に嘘を吐いたが結衣は3人に犯された時に出来た子供だった。彼は強姦されたトラウマが有り、αが大嫌いでαより優秀になって見下す為にわざと、噛み跡が有る項を見せていた。
『まぁ、αの人達より、僕の方が活躍してるし、気分は良いよね・・・でも・・・・エリートαの氷室絢斗には面倒くさそうだから絶対に関わらないでおこう。』
浴室から出てバスタオルで身体を拭きながら、強く誓ったが・・・・・・
***
「箕輪君、済まないが今日一緒にプレゼンを行う筈の飯村君が家庭の都合で休んでしまってな、今日は氷室君とプレゼンを行って貰う。氷室君は箕輪君のフォローを頼むよ。」
「分かりました!」
「・・・分かりました。」
課長の言葉に絢斗は強く返事をして、要は力無く返事をしてしまった。
『最悪だ・・・βの飯村なら良いとして寄りによって氷室絢斗かよ!!』
『箕輪と仕事するの初めてだな・・・仕事終わりに一杯飲めるかな?』
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