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噛み跡
番外編 小説 禁断の赤い薔薇
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「俺は奏緒が大好きだ!」
彩都の告白に奏緒は小さい声で囁いた。
「でも、僕は男だけど?」
奏緒は少し困った様子で言うと彩都は壁ドンをして彼の顎を上げて優しい眼差しで見つめた後に顔を近づけて唇に熱いキスを交わした・・・。
***
箕 たか先生の新作がBLと話題になり要は嬉しくて小説を読むと見たことがある名前が出てきて流石に隣で青くなっている箕たか先生こと隆志に要が聞いた。
「たか兄・・・これって」
「・・・・・・すみません奏緒のモデルはかなちゃんです。」
「義兄さん、俺もモデルですよね?」
絢斗がやや遠慮気味に問うと隆志は二人から完全に目を逸らしながら頷いた。
「だから、いつも新作出たら教えてくれたのに今回は教えなかったんだね。」
要が呆れて言うと隆志は二人の目の前で土下座謝罪をして絢斗は肩をビクッと震えさせ要は珍しく兄に対して冷たい目で見つめていた。
「本当に申し訳ございませんでした!!・・・でもね何も思い付かなくてかなちゃん達を見てたら良い素材があったから」
情けない声で謝っている隆志に絢斗は困った笑顔で口を開いた。
「でも、内容は男子高校生の王道恋愛もので俺は嫌いじゃないですよ。」
「氷室さーん!!」
隆志は絢斗に飛びつくと要はつまらなそうにボソッと呟いた。
「甘いですよ、後・・・僕も氷室になりますけど?」
「・・・・確かに・・・じゃあ、絢君」
「へっ・・・・!?」
「えっ嫌だったかな?」
すると絢斗は照れくさそうに指で頬をポリポリ掻きながら抱きついている隆志に言った。
「あんまり絢君は言われたことがないので照れくさいですね。」
絢斗があははと苦笑を零すのを見て要は誰からも聞こえないように小声で呟いた。
「絢君」
小声のはずだったのに二人には聞こえていたらしくピタリと固まってしまった。その様子を見た要は急に恥ずかしくなりゴニョゴニョ呟いた。
「・・・・今のは聞かなかったことに・・・」
「出来るわけないだろ。要、頼むもう一度言ってくれ!!」
絢斗は目をキラキラ輝かせて両手を合わせておねだりをしたが要は二人から見えないように後ろを向いて叫んだ。
「ぜっっったいに言いません!!」
「・・・あれ?俺空気?」
騒いでいる要と絢斗に未だに絢斗の腰に引っ付いていて呆然とした隆志をダイニングのドアから小さい影が見つめていた。
「朝からママ達元気!」
***
一年後、「禁断の赤い薔薇」が実写映画化をするのは誰一人知らなかった。
彩都の告白に奏緒は小さい声で囁いた。
「でも、僕は男だけど?」
奏緒は少し困った様子で言うと彩都は壁ドンをして彼の顎を上げて優しい眼差しで見つめた後に顔を近づけて唇に熱いキスを交わした・・・。
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「たか兄・・・これって」
「・・・・・・すみません奏緒のモデルはかなちゃんです。」
「義兄さん、俺もモデルですよね?」
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「だから、いつも新作出たら教えてくれたのに今回は教えなかったんだね。」
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情けない声で謝っている隆志に絢斗は困った笑顔で口を開いた。
「でも、内容は男子高校生の王道恋愛もので俺は嫌いじゃないですよ。」
「氷室さーん!!」
隆志は絢斗に飛びつくと要はつまらなそうにボソッと呟いた。
「甘いですよ、後・・・僕も氷室になりますけど?」
「・・・・確かに・・・じゃあ、絢君」
「へっ・・・・!?」
「えっ嫌だったかな?」
すると絢斗は照れくさそうに指で頬をポリポリ掻きながら抱きついている隆志に言った。
「あんまり絢君は言われたことがないので照れくさいですね。」
絢斗があははと苦笑を零すのを見て要は誰からも聞こえないように小声で呟いた。
「絢君」
小声のはずだったのに二人には聞こえていたらしくピタリと固まってしまった。その様子を見た要は急に恥ずかしくなりゴニョゴニョ呟いた。
「・・・・今のは聞かなかったことに・・・」
「出来るわけないだろ。要、頼むもう一度言ってくれ!!」
絢斗は目をキラキラ輝かせて両手を合わせておねだりをしたが要は二人から見えないように後ろを向いて叫んだ。
「ぜっっったいに言いません!!」
「・・・あれ?俺空気?」
騒いでいる要と絢斗に未だに絢斗の腰に引っ付いていて呆然とした隆志をダイニングのドアから小さい影が見つめていた。
「朝からママ達元気!」
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一年後、「禁断の赤い薔薇」が実写映画化をするのは誰一人知らなかった。
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旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」
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