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第二章
第六十九話 本命の報酬
◆◇◆◇◆◇
──アーティファクト〈貪欲の聖杯〉の【貪欲の手】が発動しました。
──対象物を財宝へ変異させることが可能です。
──変異先の財宝を選択してください。
──財宝が選択されました。
──対象物はマジックアイテム〈混幻黒銃ドライド〉へと変異しました。
──アーティファクト〈貪欲の聖杯〉の【貪欲の手】が発動しました。
──対象物を財宝へ変異させることが可能です。
──変異先の財宝を選択してください。
──財宝が選択されました。
──対象物はマジックアイテム〈混幻銀銃レフーラ〉へと変異しました。
取り敢えず、報酬で貰った〈混幻魔獣〉の死体のうち、2体分だけ使ってマジックアイテムを創造した。
残る1体のキマイラの死体は、発注している防具が完成した後に使用し、どのマジックアイテムを創造するか決める予定だ。
創造されたマジックアイテムの詳細を〈システム〉の機能で確認する。
○混幻黒銃ドライド
等級:叙事級。
とあるアーティファクトで生み出された拳銃型マジックアイテム。
・【竜咆魔弾】……破壊力に秀でた竜属性の魔弾を生成、発射する。チャージに応じて破壊力が増大する。
・【黒虎剛爪】……強靭な銃身による打撃・斬撃力を強化する。
・【獅子の猛魂】……装備中は攻撃力強化(小)と精神異常耐性(中)が常時発動する。耐久値+15、精神値+20。
○混幻銀銃レフーラ
等級:叙事級。
とあるアーティファクトで生み出された拳銃型マジックアイテム。
・【雷角魔弾】……破壊力に秀でた雷属性の魔弾を生成、発射する。被弾対象へ確率で〈麻痺〉〈感電〉状態を齎す。
・【銀虎剛爪】……強靭な銃身による打撃・斬撃力を強化する。
・【魔狼の狩人】……装備中は攻撃力強化(小)と気配希薄(中)が常時発動する。敏捷値+20、反応値+15。
竜、虎、獅子の全体的に黒かったキマイラからは、メタリックな黒いボディがカッコいい魔銃型マジックアイテム〈混幻黒銃ドライド〉を創造。
一角獣、虎、狼の銀一色だったキマイラからは、メタリックな銀色のボディが美しい魔銃型マジックアイテム〈混幻銀銃レフーラ〉を創造した。
入手が困難な銃器タイプのマジックアイテムが選択肢の中にあったため、半分ぐらいは衝動的に選んでしまった。
後の半分は希少性と性能からの選択という、マトモな判断による決定なので後悔はない。
「私達よりも大きな身体のモンスターが拳銃になってしまいました」
「そう言われると、なんだか凄く無駄遣いをした感があるな」
素人考えではあるが、アーティファクトの力を使わずに普通に作ったならば、モンスターの死体を丸ごと1体分消費して拳銃1挺が作られることはないだろう。
このあたりが〈貪欲の聖杯〉の力でマジックアイテムを生み出すことにおける唯一のデメリットだと言えるかもしれない。
それはそれとして、黒銃ドライドと銀銃レフーラを両手に持ってみる。
色彩と細かい部分を除けば、2挺共に長い銃身タイプの拳銃であり、重量もほぼ変わらない。
銃器型のマジックアイテムは前世でも使った経験があるため、取り扱いに惑うこともなく慣れた手付きで2挺の魔銃を構えた。
「……うん。こんなところか。あとはホルスターを用意しないといけないな」
「クロヤさんはこれまで剣を使っていましたけど、銃使いに転向するんですか?」
「いや、今まで通り剣も使うぞ。魔銃は使える手札を増やしたかったから作っただけだ」
「剣に魔法に銃ですか。よく色々と扱えますね」
「まぁな」
前世でも色々なタイプの武器を使っていたので、我ながら慣れたものだ。
周りからは万能やら器用貧乏やら呼ばれていたが、おかげで敵を選ばず戦うことができていた。
そうでなければ生き残れなかったと言うのが正しいか……まぁ、最終的に死んで、過去に回帰してきたんだけど。
前世の経験から様々な攻撃手段を持ち、それを扱うことができていたが、今はそこに【勇猛戦煌の英雄】のスキルに内包されている【万魔武勇ノ心得】が合わさり、各種戦闘技能が更に巧みになっていた。
ほぼ一流だった技術が、スキル補正によって文句無しの一流になったような感覚だな。
そのため、この魔銃も剣や魔法を併用しながらでも、以前よりも上手く扱うことができるはずだ。
「無事にアビスの攻略が終わりましたから、またダンジョンに潜るんですよね?」
「その予定だ。と言っても、発注している防具が完成してからになるけど」
マジックアイテムの創造が終わった後、室内でリリアとお茶をしながら今後の予定について話す。
少なくとも、久坂マモルに依頼している防具の修繕と改良が終わるまでは、探索者活動は休むつもりだ。
「また〈三獣領域〉に行くんですよね?」
「ああ。残るエリアボスを倒す予定だけど、その後どうするかは未定だな」
エリアボスを倒した後にダンジョンボスに挑むのも考えたが、あまり短期間でダンジョンを攻略してしまうと、せっかく逸れている世間からの関心がまた戻ってきてしまう。
現状では〈三獣領域〉のエリアボスを倒し、〈枯れた山脈〉で採れるミスリル鉱石の再出現状況を確認するぐらいしか決まっていない。
前世での復讐がてら金峰ゴウキの邪魔をしたい気持ちもあるが、今のところはやれることがないんだよな。
まぁ、焦る必要はないし、ボチボチ考えておくとしよう。
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