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一章 何にせよまずはダンジョンを作る
02 聞かねばならない事がある
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この先が思いやられる事は確かだが、こんな奴でも俺にとっては生命線なのは仕方ない。出来るだけ話を無視しながら…は無理だな。一応ダンクラと同じだったとしても、ダンジョンコアがコミュニケーションの取れる人型になった以上、他の部分で俺の知るダンクラと異なる部分があるのかもしれない。
「さて、おふざけはこの辺りにしてマスターの疑問をぱぱっと解決しましょう。さっきは私の変化した姿が人型になった訳を説明しましたが、こっちは正直言ってどーでもいいです。本題は何故変化する必要があったかですから」
「さっきのアホな反応に釣られたが元々それを聞くつもりだったんだけどな…」
「それは失礼、ですが第一印象というものは大切ですので。今の流れでマスターは私のことを役に立つ面白い存在と思っていただけたでしょう」
「いや別に、ただウザい奴だと思った」
「ガビーン!」
「(合わせてたら話が全く進まねぇ)」
早いとこ本題に入ってもらいたいが全然なので困惑していると立ち直ったのかダンジョンコアは漸く話を始めた。
「ではおふざけも本当にここまでにしてご説明いたしましょう。マスターの聞きたい事全部答えてあげます」
「なら先ずは人型化した理由を教えてくれ、ダンジョンコアのままでも意思疎通や機能的には何の支障もないだろう?」
普通にダンジョンコアとしての機能を全うするならばそのままでも十分なはずだ。態々変化する必要もない。
「それはですね、単純に精神ストレスの軽減とかそんな感じです。ほら、例外を除いて基本的にマスター1人なのであまりにも人との交流がなくて偶に発狂する方が居るんですよ。そうなっちゃうとダンジョンの運営とかがままならなくなったりするので。その抑制の為です」
「その為に人型になったと…」
「はいそうです!なのでマスター、寂しくありませんよ」
別の意味でお前はストレスになってると言いたいところだが話が脱線されるのは本当に嫌なのでスルーする。
「人型になった理由はそんなところです。次のご質問は何です?」
「何故ここに来たか。その理由が知りたい」
ダンクラそっくりだと言ってコア登録までスムーズにやってのけたがそれは何の事情も知らない俺1人だった場合だ。だが今は事情を知っていそうなこいつがいる。コアが人型になったことでびっくりしていらんこと聞いたが1番最初にするべき質問はこれのはずだ。
「何故来たかですか。当の本人のマスターはご存知なのでは?」
「あくまで直接的な理由だけだ、運営からの質問に連続してはいと答えてここに連れて来られた。ただそれだけ。運営が何の為にこの質問をしたのか、どういう意図が隠されていたのかは分かっていない」
俺が来たのはただ単に運営の質問に答えただけ。その運営の質問に何の意図があるのかは分からない。だからこそそれが1番知りたかった。
俺のこの質問に対して、ダンジョンコアは若干言いにくそうな顔をしている。そして真剣そうな顔で口を開いた。
「これから話すことはとっても馬鹿げていて荒唐無稽なことでもよろしいですか?」
「いい、馬鹿げていても知りたい」
「分かりました。ではご説明させていただきます」
その口からは予想を超えた。ダンジョンコアが言った通りの荒唐無稽で馬鹿げている理由が語られた。
「マスターがプレイしていた『DUNGEON CRAFT』。それ自体がこの世界の創造神がこの世界にダンジョンマスターを呼び込む為のツールなのです」
「は?」
「だから『DUNGEON CRAFT』によってマスターはこの世界の創造神によって選ばれ、この世界でダンジョンマスターとして生きる権利を得たんです。そして『DUNGEON CRAFT Ⅱ』にリニューアルしたのは選別したマスターをこちらに呼び込む為です」
ダンジョンコアに分かりやすく説明してもらって要約するまでもないがつまりはダンクラによって選別されたから俺はここに来ているということらしい。
「と言ってもマスターはあくまで第一陣としてです」
「第一陣?」
「はい、先程リニューアルしたと言いましたがこれにはもう1つの理由があります。それが第二陣の見極めです。
参入時期の関係や実力で第一陣からあぶれた人間、又はリニューアルしたことによって参入してくる人間を初代『DUNGEON CRAFT』と同様に見極め、遠い未来に『DUNGEON CRAFT Ⅲ』をリリースすることで今回と同様に適正の高いマスターをこちらの世界に呼び込みます」
「馬鹿げた話だ」
「はい、確かに馬鹿げた話です。ですがマスターは思い当たる節があるのではないですか?」
「……」
確かに思い当たる節がないわけでもない。ダンクラには一定時期で自分が作ったダンジョンに挑戦しにくる冒険者が存在する。その冒険者はゲームのデータ内のキャラクターとは思えぬ程にゲーマー寄りの思考や攻略をしていた。一時期この冒険者についてダンクラの運営が他のゲームのユーザーを使ってダンジョンに挑戦させているなんて噂が流れたが、結局のところダンクラに出てきたダンジョンと完全に一致したダンジョンを有していたゲームは存在しなかったし、ダンクラの運営会社自体ダンクラ以外に発売したゲームが存在していなかったことからこの事はダンクラの不思議としてされている程だ。
だがこれがこの世界の創造神とやらが作ったというなら多少は合点のいく部分もある。
よくSF小説だとか昨今の異世界転生ファンタジーもので使われる設定に多次元宇宙論なるものが存在する。
俺が元々いた世界とは異なる世界はおそらくこの世界だけではないという事だろう。多分無限にあるのではなかろうか?
創造神とやらはその中の1つである俺のいた世界にダンクラというゲームを与えた。そして存在しないと思われていたゲーマーのような動きをするプレイヤー達も実は他の世界の人間であり、俺のいた世界と同じようにその世界にはダンクラを攻略させるゲームを与えたのならば突拍子もない話だが無理矢理納得できる話でもなくはない。
「俺はこの世界に選別されてやってくることになったと言った。という事は俺の他にもダンジョンマスターとしてここに来たやつもいるということか」
「はい、マスター以外にも13名程がダンジョンマスターとしてこの世界に来ています」
「なるほどな…」
俺を含めて14人の人間がダンクラによってこの世界でダンジョンマスターとして生きることになった。俺以外が一体どの様な状況に置かれているかは知らないが最低でも俺と同様に初心者ダンジョンのダンジョンコアを手に入れ、こうしてダンジョンコアを人型化させて説明を聞いているのだろう。
「つまるところ、この世界に呼び出されたダンクラユーザーは試されてるわけだ。ダンクラというゲームで良い環境を作り出したから此処でも作れと」
「はい、ダンジョンコアを作り出した創造神様はそう考えておられます」
「分かった、期間はどのくらいを指定している?」
「期間の指定はありません。しかし、ダンジョンバトル機能が解禁されるのが10年後という事なのでそこまでに今この世界に元からいるダンジョンマスター達と同等レベルにまではいて欲しいと思っています」
「分かった。この世界の平均的なダンジョンマスターが持つダンジョンの規模は?」
「最低の大きさが、マスターの世界でいうところの琵琶湖レベルのダンジョンを3つ持つのが平均的なダンジョンマスターです。ただし、10年間生き残っているダンジョンに限りますが」
「ダンジョンなら当然破壊もされるってことか」
「はい。この世界にも『DUNGEON CRAFT』同様、冒険者が存在します。彼らは様々な依頼をこなす中でダンジョンの攻略も行い、また冒険者ギルドから危険と判断されたダンジョンを破壊する権限も持っているのです」
「だったら最終的な目標は冒険者達に破壊されない様なダンジョンを作りつつ、ダンジョンバトルで勝てる様なダンジョンを作らなければならないな。中々に矛盾してるな」
だが作らなければそのまま他のダンジョンマスターにやられるのも事実。結局10年経ったら敵が増えるだけの話だ。
そして俺はいろいろな考えを頭の中で巡らせた結果、はじめにやる事を決めた。
「よし、じゃぁダンジョンを作る前に名前を決めようか」
「さて、おふざけはこの辺りにしてマスターの疑問をぱぱっと解決しましょう。さっきは私の変化した姿が人型になった訳を説明しましたが、こっちは正直言ってどーでもいいです。本題は何故変化する必要があったかですから」
「さっきのアホな反応に釣られたが元々それを聞くつもりだったんだけどな…」
「それは失礼、ですが第一印象というものは大切ですので。今の流れでマスターは私のことを役に立つ面白い存在と思っていただけたでしょう」
「いや別に、ただウザい奴だと思った」
「ガビーン!」
「(合わせてたら話が全く進まねぇ)」
早いとこ本題に入ってもらいたいが全然なので困惑していると立ち直ったのかダンジョンコアは漸く話を始めた。
「ではおふざけも本当にここまでにしてご説明いたしましょう。マスターの聞きたい事全部答えてあげます」
「なら先ずは人型化した理由を教えてくれ、ダンジョンコアのままでも意思疎通や機能的には何の支障もないだろう?」
普通にダンジョンコアとしての機能を全うするならばそのままでも十分なはずだ。態々変化する必要もない。
「それはですね、単純に精神ストレスの軽減とかそんな感じです。ほら、例外を除いて基本的にマスター1人なのであまりにも人との交流がなくて偶に発狂する方が居るんですよ。そうなっちゃうとダンジョンの運営とかがままならなくなったりするので。その抑制の為です」
「その為に人型になったと…」
「はいそうです!なのでマスター、寂しくありませんよ」
別の意味でお前はストレスになってると言いたいところだが話が脱線されるのは本当に嫌なのでスルーする。
「人型になった理由はそんなところです。次のご質問は何です?」
「何故ここに来たか。その理由が知りたい」
ダンクラそっくりだと言ってコア登録までスムーズにやってのけたがそれは何の事情も知らない俺1人だった場合だ。だが今は事情を知っていそうなこいつがいる。コアが人型になったことでびっくりしていらんこと聞いたが1番最初にするべき質問はこれのはずだ。
「何故来たかですか。当の本人のマスターはご存知なのでは?」
「あくまで直接的な理由だけだ、運営からの質問に連続してはいと答えてここに連れて来られた。ただそれだけ。運営が何の為にこの質問をしたのか、どういう意図が隠されていたのかは分かっていない」
俺が来たのはただ単に運営の質問に答えただけ。その運営の質問に何の意図があるのかは分からない。だからこそそれが1番知りたかった。
俺のこの質問に対して、ダンジョンコアは若干言いにくそうな顔をしている。そして真剣そうな顔で口を開いた。
「これから話すことはとっても馬鹿げていて荒唐無稽なことでもよろしいですか?」
「いい、馬鹿げていても知りたい」
「分かりました。ではご説明させていただきます」
その口からは予想を超えた。ダンジョンコアが言った通りの荒唐無稽で馬鹿げている理由が語られた。
「マスターがプレイしていた『DUNGEON CRAFT』。それ自体がこの世界の創造神がこの世界にダンジョンマスターを呼び込む為のツールなのです」
「は?」
「だから『DUNGEON CRAFT』によってマスターはこの世界の創造神によって選ばれ、この世界でダンジョンマスターとして生きる権利を得たんです。そして『DUNGEON CRAFT Ⅱ』にリニューアルしたのは選別したマスターをこちらに呼び込む為です」
ダンジョンコアに分かりやすく説明してもらって要約するまでもないがつまりはダンクラによって選別されたから俺はここに来ているということらしい。
「と言ってもマスターはあくまで第一陣としてです」
「第一陣?」
「はい、先程リニューアルしたと言いましたがこれにはもう1つの理由があります。それが第二陣の見極めです。
参入時期の関係や実力で第一陣からあぶれた人間、又はリニューアルしたことによって参入してくる人間を初代『DUNGEON CRAFT』と同様に見極め、遠い未来に『DUNGEON CRAFT Ⅲ』をリリースすることで今回と同様に適正の高いマスターをこちらの世界に呼び込みます」
「馬鹿げた話だ」
「はい、確かに馬鹿げた話です。ですがマスターは思い当たる節があるのではないですか?」
「……」
確かに思い当たる節がないわけでもない。ダンクラには一定時期で自分が作ったダンジョンに挑戦しにくる冒険者が存在する。その冒険者はゲームのデータ内のキャラクターとは思えぬ程にゲーマー寄りの思考や攻略をしていた。一時期この冒険者についてダンクラの運営が他のゲームのユーザーを使ってダンジョンに挑戦させているなんて噂が流れたが、結局のところダンクラに出てきたダンジョンと完全に一致したダンジョンを有していたゲームは存在しなかったし、ダンクラの運営会社自体ダンクラ以外に発売したゲームが存在していなかったことからこの事はダンクラの不思議としてされている程だ。
だがこれがこの世界の創造神とやらが作ったというなら多少は合点のいく部分もある。
よくSF小説だとか昨今の異世界転生ファンタジーもので使われる設定に多次元宇宙論なるものが存在する。
俺が元々いた世界とは異なる世界はおそらくこの世界だけではないという事だろう。多分無限にあるのではなかろうか?
創造神とやらはその中の1つである俺のいた世界にダンクラというゲームを与えた。そして存在しないと思われていたゲーマーのような動きをするプレイヤー達も実は他の世界の人間であり、俺のいた世界と同じようにその世界にはダンクラを攻略させるゲームを与えたのならば突拍子もない話だが無理矢理納得できる話でもなくはない。
「俺はこの世界に選別されてやってくることになったと言った。という事は俺の他にもダンジョンマスターとしてここに来たやつもいるということか」
「はい、マスター以外にも13名程がダンジョンマスターとしてこの世界に来ています」
「なるほどな…」
俺を含めて14人の人間がダンクラによってこの世界でダンジョンマスターとして生きることになった。俺以外が一体どの様な状況に置かれているかは知らないが最低でも俺と同様に初心者ダンジョンのダンジョンコアを手に入れ、こうしてダンジョンコアを人型化させて説明を聞いているのだろう。
「つまるところ、この世界に呼び出されたダンクラユーザーは試されてるわけだ。ダンクラというゲームで良い環境を作り出したから此処でも作れと」
「はい、ダンジョンコアを作り出した創造神様はそう考えておられます」
「分かった、期間はどのくらいを指定している?」
「期間の指定はありません。しかし、ダンジョンバトル機能が解禁されるのが10年後という事なのでそこまでに今この世界に元からいるダンジョンマスター達と同等レベルにまではいて欲しいと思っています」
「分かった。この世界の平均的なダンジョンマスターが持つダンジョンの規模は?」
「最低の大きさが、マスターの世界でいうところの琵琶湖レベルのダンジョンを3つ持つのが平均的なダンジョンマスターです。ただし、10年間生き残っているダンジョンに限りますが」
「ダンジョンなら当然破壊もされるってことか」
「はい。この世界にも『DUNGEON CRAFT』同様、冒険者が存在します。彼らは様々な依頼をこなす中でダンジョンの攻略も行い、また冒険者ギルドから危険と判断されたダンジョンを破壊する権限も持っているのです」
「だったら最終的な目標は冒険者達に破壊されない様なダンジョンを作りつつ、ダンジョンバトルで勝てる様なダンジョンを作らなければならないな。中々に矛盾してるな」
だが作らなければそのまま他のダンジョンマスターにやられるのも事実。結局10年経ったら敵が増えるだけの話だ。
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