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身代わり花嫁と軍服のこじれた初恋
二十五話『風呂場にて』
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まだ二度目だが、本家はホッとする空気がある。
「気に入ったか、この家」
「――なんか、懐かしい気がします。父や母が生きていた頃の空気に似ていて」
「そうか」
鏡弥が嬉しそうに笑う。自分の生家が落ち着くと言われ、嫌な人はいない。
「では、中山様がオレを呼んだのは間違いないと?」
「ああ、ちょうど皇居に行く用が会ったし、彰義に訊ねた」
「で、何と」
「黒いオオカミが再結成された。その件で清華ちゃんに話があると、帝が」
「帝が、ですか?」
「ああ、君は櫻子さんの一人娘だからね」
「―――」
清華は項垂れた。
「黒いオオカミって、何なんでしょうか。なぜ、父や母を殺したんですか」
「わからない、たはだ命じたと思われていた皇家の方は、先日身罷られた」
「!」
「これで、首謀者はわかるね?」
「―――はい」
清華は頷いた。
(その後、夕食を四人で食べて、私達は離れにある客間に通された)
「今夜は、この部屋でお休み下さい。湯殿はそちらの扉を抜けて、右にあります」
「ありがとうございます」
女中頭が一礼して、建屋を去る。
「―――」
清華は俯く。
「清華」
鏡弥が背後に立つ。
「どうした?」
「いえ」
楚々と、清華は部屋に戻り椅子に座る。
「なるほど、これなら二人で入れる広さだな」
「!」
ビクッと清華が震えた。
「一緒に入るか?」
「い、いえ!お先に」
茹で上がる清華に、鏡弥は笑みを浮かべる。
「そうか」
軽々と抱き上げる。
「な、何で?」
「湯もはっているし、玩具を持っていこうかと」
「お、玩具?」
「母屋からは、誰も来ないから。気にするな」
(鏡弥さんは、私の体を洗い始めた)
「あの、自分で洗えま」
「洗うだけだ」
「やだぁ」
「そんな声出さないの」
体が震える。
「いぁ」
「ほら、終わり。湯に入りな、風をひく」
少し恨めしげな目をして、清華が見る。
(憎たらしい、可愛さ余ってならぬ。愛おしさ余って)
フルフルと震え、清華は湯に入る。
「で、なんで丸まってんの」
「対策です」
「何の」
「鏡弥さん、対策です」
これ以上触られては堪らないと、膝を抱えた。
「ったく、煽ると後で大変だよ」
「!」
「ほら、こっちにおいで」
素直に従う清華に、鏡弥が笑う。
「君はね、何しても可愛くしか見えないの」
いぁっ
背中を撫でられ、清華は涙目になる。
「やだ、触ら」
「煽った君が悪い」
お仕置き、と鏡弥が口付けた。
「湯が、汚れるから」
「他には誰も入らないから大丈夫」
「そういう問題じゃ―――あ」
(仕置きと称して、私は鏡弥さんに嬲られたのだった)
「気に入ったか、この家」
「――なんか、懐かしい気がします。父や母が生きていた頃の空気に似ていて」
「そうか」
鏡弥が嬉しそうに笑う。自分の生家が落ち着くと言われ、嫌な人はいない。
「では、中山様がオレを呼んだのは間違いないと?」
「ああ、ちょうど皇居に行く用が会ったし、彰義に訊ねた」
「で、何と」
「黒いオオカミが再結成された。その件で清華ちゃんに話があると、帝が」
「帝が、ですか?」
「ああ、君は櫻子さんの一人娘だからね」
「―――」
清華は項垂れた。
「黒いオオカミって、何なんでしょうか。なぜ、父や母を殺したんですか」
「わからない、たはだ命じたと思われていた皇家の方は、先日身罷られた」
「!」
「これで、首謀者はわかるね?」
「―――はい」
清華は頷いた。
(その後、夕食を四人で食べて、私達は離れにある客間に通された)
「今夜は、この部屋でお休み下さい。湯殿はそちらの扉を抜けて、右にあります」
「ありがとうございます」
女中頭が一礼して、建屋を去る。
「―――」
清華は俯く。
「清華」
鏡弥が背後に立つ。
「どうした?」
「いえ」
楚々と、清華は部屋に戻り椅子に座る。
「なるほど、これなら二人で入れる広さだな」
「!」
ビクッと清華が震えた。
「一緒に入るか?」
「い、いえ!お先に」
茹で上がる清華に、鏡弥は笑みを浮かべる。
「そうか」
軽々と抱き上げる。
「な、何で?」
「湯もはっているし、玩具を持っていこうかと」
「お、玩具?」
「母屋からは、誰も来ないから。気にするな」
(鏡弥さんは、私の体を洗い始めた)
「あの、自分で洗えま」
「洗うだけだ」
「やだぁ」
「そんな声出さないの」
体が震える。
「いぁ」
「ほら、終わり。湯に入りな、風をひく」
少し恨めしげな目をして、清華が見る。
(憎たらしい、可愛さ余ってならぬ。愛おしさ余って)
フルフルと震え、清華は湯に入る。
「で、なんで丸まってんの」
「対策です」
「何の」
「鏡弥さん、対策です」
これ以上触られては堪らないと、膝を抱えた。
「ったく、煽ると後で大変だよ」
「!」
「ほら、こっちにおいで」
素直に従う清華に、鏡弥が笑う。
「君はね、何しても可愛くしか見えないの」
いぁっ
背中を撫でられ、清華は涙目になる。
「やだ、触ら」
「煽った君が悪い」
お仕置き、と鏡弥が口付けた。
「湯が、汚れるから」
「他には誰も入らないから大丈夫」
「そういう問題じゃ―――あ」
(仕置きと称して、私は鏡弥さんに嬲られたのだった)
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