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婚約破棄の結末、そしてクマ
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「付け合わせはマッシュポテトが合うと思います」
「揚げたポテトに塩が至高だと思うが。塩分は鍛錬の後に必要で……」
「普通は鍛錬しないです。……でも、馬に乗った後はいいかもしれないですね」
婚約破棄の話し合いから三か月ほどして、二人は友人としてのランチタイムをたまに過ごすようになった。話題はとにかく今までしてこなかった他愛無い雑談ばかりだ。
他の生徒たちからの興味本位の視線が少々気になるので、場を持たせられるように白いテーブルクロスの上には食後も、飲み物とやたらお菓子が並んでいる。
「仕方ない。……男は背中で語れと、父の言うことを聞いていたらろくなことにならなかったからな。しっかりしろと散々稽古を付けられていた」
「そういえば、初等部の中ごろまでは、よくあざを作っていましたね」
「……君に見られて心配させるのも、憐れまれるのもいやだったからな」
「そんなに厳しかったんですか」
「いや、それもあるが……よく転んでいたんだ」
「……」
「……泣いていないぞ。君のハンカチのクマに誓ったからな。それに今は転ばなくなった」
そう言って食後にはコーヒーを口にするテレンスが、何故だかちょっとだけ胸を張ったような気がする。たぶん数ミリ。
そして首を少し傾げた彼の長い髪は揺れなかった――切ってしまったから。
エインズワース家に伝わる騎士の誓いは大事なものを守ろうとするときに立てられるもので、この場合は中等部に入学する時に(偏ったイメージの)騎士としてミルドレッドを守るという前のめりなものだったらしい。
彼女が困る、これも拗らせた原因の一つだと言えば、バッサリ切ってしまったのだ。
「初等部の頃は、父のような、熊のような騎士になりたいと宣言していたくらいだ。ただ、これも言って引かなかった女性は君とオリアーナ嬢くらいだったな。それにうちの父を見て泣かなかったのも」
「そうでしたっけ。……らしくないと言えば、私、実は昆虫採集と狩猟が好きです。オリアーナ様と仲良くなったのも、お茶会を良く抜け出していたからです」
「そうか。ああ、狩猟が好きで目敏いから風紀委員会に誘われたらしいと、カインが言っていたな」
「そうですか」
委員会室の外では隠していた秘密を言ってしまえば、思ったよりずっと気が楽だった。テレンスは頷くだけだ。
淑女扱いをしても、他人に淑女らしくないとはあまり言わない――真面目過ぎて人を馬鹿にしたりしないのだ。
「昆虫採集については……知っている。君の屋敷のメイドが教えてくれた」
「ええ……ではもしかして今まで贈ってくれた花束って……そういう意味だったんですか?」
たとえば薔薇や女性受けしそうなもの、などでなく妙な取り合わせばかり送ってくると思ったら、蝶や、庭園にはいないような色々な虫が好む花を贈っていたらしい。寄ってくるようにと。
「せめて意図を話してくださればよかったのに」
「なら君の好きな花を教えて欲しい」
ミルドレッドもテレンスの好きな花はまだ知らない。
でもコーヒーに付けるおやつなら、甘いクッキーやシナモンロールが好みだということは知った。
「……何故ですか。まだ花を贈るような関係ではないですよ」
「だから……その……だいぶ先だが、新年のパーティーに初めて誘おうかと……」
口ごもりながら俯く姿に、馬鹿正直に言うのはどうなのだろうとミルドレッドは思ったが、今のところは、この場で即答で断るほどではない。
「そういえば君は、侯爵家に嫁ぎたくないと言っていたが、断固として拒否することも……できた……かも、しれない。うちの両親なら」
「侯爵家の領地に広い森があって、たびたび狩猟の会が開かれていることは知っていましたから、それで我慢できるかもしれないと思いまして」
「……そうか」
「そういえば、ずっとお聞きしたかったことがありました。……森に熊は出ますか?」
***
「――というわけで、クマさんは女の子とずっと一緒に暮らしましたとさ、おしまい」
ミルドレッドはソファの膝の上から小さな娘を優しく下ろすと、そっと頭を撫でた。夫と同じ細い銀糸の、さらさらした感触が心地よい。
夫の父である侯爵は熊のようなという形容がぴったりで、夫の容姿は母親似。
そして娘も夫似で、隔世遺伝しなくて良かった、とミルドレッドは思う。彼女自身は――夫は褒めるものの、ごく平凡だと思っている。
「このクマさんはおうちにいるんだね。じゃあ、おとーさまのすきなくまさんはどこ?」
「お仕事に行くときに胸のところにしまってるんですって」
幼児の丸い顔の中の、見上げてきた丸い目は彼女と同じとび色。
なお初代のクマさんハンカチは寝室の壁に額縁に入れて飾ってあり、プロポーズの返事に刺繍した二代目――も飾ってあるので、持ち歩いているのは三代目だ。
「……済まない、ミルドレッド!」
扉が開いて息を切らして駆け込んできたのは、その「おとーさま」だった。
ミルドレッドとあれから3年間かけて交際を始め、また3年かけて婚約して、それからやっと夫になったテレンスは、未だに騎士道に忠実すぎるきらいがある。
銀髪も、また娘のために伸ばそうかと、最近よくうんうん唸っている。
「あの馬鹿王子が、君との記念日にわざと残業を押し付けてきた」
「夕食に間に合ってるのに、怒りませんよ。だいいち何ですか、婚約破棄記念日って……」
本人曰く、遅く帰宅したテレンスは、娘を抱き上げる。
早速ぷくぷくの両手でぺちぺちほっぺたを叩かれたりひっぱられたりパン生地のようにこねられているが、まんざらでもなさそうに見える。
「まあ、婚約破棄の嵐が息を潜めて話し合いブームが来てくれて、風紀委員としては楽になりました」
「あの日婚約破棄してなかったら、君が本当はどんな人なのか知ることもないままだった」
「知らない方が幸せだったと思いませんか、口が悪くて、侯爵家に入るなんて面倒で、馬を乗り回すのが好きで、田舎でのんびり暮らしたいって思ってたなんて」
「いや、まったく。馬に乗れたおかげで、人目を避けて思う存分外に連れ出すことができた」
森に散々遊びに行ったり、狩猟小屋で寝泊まりしたりと、およそ淑女らしくない遊びをさせてもらった、とミルドレッドは思い出して口元を綻ばせる。
「それにわたしが騎士だから、任務で王都から出るのにも着いてきてくれる……んだろう?」
「ええ、もちろん」
「……ところで、その絵本は?」
ソファの上に置かれた見たことのない、新しい絵本に――ミルドレッドが描いた自作の一冊に目に留めたテレンスに、彼女は微笑する。
表紙では灰色のクマと女の子が、一つのテーブルを挟んで座っていた。二人のまんなかにはコーヒーと山盛りのシナモンロール。
「小さな熊と女の子が思い込みで残念な喧嘩をして、美味しいものをたくさん食べてお話しして、仲直りするお話です。……今日は、記念日ですから」
「揚げたポテトに塩が至高だと思うが。塩分は鍛錬の後に必要で……」
「普通は鍛錬しないです。……でも、馬に乗った後はいいかもしれないですね」
婚約破棄の話し合いから三か月ほどして、二人は友人としてのランチタイムをたまに過ごすようになった。話題はとにかく今までしてこなかった他愛無い雑談ばかりだ。
他の生徒たちからの興味本位の視線が少々気になるので、場を持たせられるように白いテーブルクロスの上には食後も、飲み物とやたらお菓子が並んでいる。
「仕方ない。……男は背中で語れと、父の言うことを聞いていたらろくなことにならなかったからな。しっかりしろと散々稽古を付けられていた」
「そういえば、初等部の中ごろまでは、よくあざを作っていましたね」
「……君に見られて心配させるのも、憐れまれるのもいやだったからな」
「そんなに厳しかったんですか」
「いや、それもあるが……よく転んでいたんだ」
「……」
「……泣いていないぞ。君のハンカチのクマに誓ったからな。それに今は転ばなくなった」
そう言って食後にはコーヒーを口にするテレンスが、何故だかちょっとだけ胸を張ったような気がする。たぶん数ミリ。
そして首を少し傾げた彼の長い髪は揺れなかった――切ってしまったから。
エインズワース家に伝わる騎士の誓いは大事なものを守ろうとするときに立てられるもので、この場合は中等部に入学する時に(偏ったイメージの)騎士としてミルドレッドを守るという前のめりなものだったらしい。
彼女が困る、これも拗らせた原因の一つだと言えば、バッサリ切ってしまったのだ。
「初等部の頃は、父のような、熊のような騎士になりたいと宣言していたくらいだ。ただ、これも言って引かなかった女性は君とオリアーナ嬢くらいだったな。それにうちの父を見て泣かなかったのも」
「そうでしたっけ。……らしくないと言えば、私、実は昆虫採集と狩猟が好きです。オリアーナ様と仲良くなったのも、お茶会を良く抜け出していたからです」
「そうか。ああ、狩猟が好きで目敏いから風紀委員会に誘われたらしいと、カインが言っていたな」
「そうですか」
委員会室の外では隠していた秘密を言ってしまえば、思ったよりずっと気が楽だった。テレンスは頷くだけだ。
淑女扱いをしても、他人に淑女らしくないとはあまり言わない――真面目過ぎて人を馬鹿にしたりしないのだ。
「昆虫採集については……知っている。君の屋敷のメイドが教えてくれた」
「ええ……ではもしかして今まで贈ってくれた花束って……そういう意味だったんですか?」
たとえば薔薇や女性受けしそうなもの、などでなく妙な取り合わせばかり送ってくると思ったら、蝶や、庭園にはいないような色々な虫が好む花を贈っていたらしい。寄ってくるようにと。
「せめて意図を話してくださればよかったのに」
「なら君の好きな花を教えて欲しい」
ミルドレッドもテレンスの好きな花はまだ知らない。
でもコーヒーに付けるおやつなら、甘いクッキーやシナモンロールが好みだということは知った。
「……何故ですか。まだ花を贈るような関係ではないですよ」
「だから……その……だいぶ先だが、新年のパーティーに初めて誘おうかと……」
口ごもりながら俯く姿に、馬鹿正直に言うのはどうなのだろうとミルドレッドは思ったが、今のところは、この場で即答で断るほどではない。
「そういえば君は、侯爵家に嫁ぎたくないと言っていたが、断固として拒否することも……できた……かも、しれない。うちの両親なら」
「侯爵家の領地に広い森があって、たびたび狩猟の会が開かれていることは知っていましたから、それで我慢できるかもしれないと思いまして」
「……そうか」
「そういえば、ずっとお聞きしたかったことがありました。……森に熊は出ますか?」
***
「――というわけで、クマさんは女の子とずっと一緒に暮らしましたとさ、おしまい」
ミルドレッドはソファの膝の上から小さな娘を優しく下ろすと、そっと頭を撫でた。夫と同じ細い銀糸の、さらさらした感触が心地よい。
夫の父である侯爵は熊のようなという形容がぴったりで、夫の容姿は母親似。
そして娘も夫似で、隔世遺伝しなくて良かった、とミルドレッドは思う。彼女自身は――夫は褒めるものの、ごく平凡だと思っている。
「このクマさんはおうちにいるんだね。じゃあ、おとーさまのすきなくまさんはどこ?」
「お仕事に行くときに胸のところにしまってるんですって」
幼児の丸い顔の中の、見上げてきた丸い目は彼女と同じとび色。
なお初代のクマさんハンカチは寝室の壁に額縁に入れて飾ってあり、プロポーズの返事に刺繍した二代目――も飾ってあるので、持ち歩いているのは三代目だ。
「……済まない、ミルドレッド!」
扉が開いて息を切らして駆け込んできたのは、その「おとーさま」だった。
ミルドレッドとあれから3年間かけて交際を始め、また3年かけて婚約して、それからやっと夫になったテレンスは、未だに騎士道に忠実すぎるきらいがある。
銀髪も、また娘のために伸ばそうかと、最近よくうんうん唸っている。
「あの馬鹿王子が、君との記念日にわざと残業を押し付けてきた」
「夕食に間に合ってるのに、怒りませんよ。だいいち何ですか、婚約破棄記念日って……」
本人曰く、遅く帰宅したテレンスは、娘を抱き上げる。
早速ぷくぷくの両手でぺちぺちほっぺたを叩かれたりひっぱられたりパン生地のようにこねられているが、まんざらでもなさそうに見える。
「まあ、婚約破棄の嵐が息を潜めて話し合いブームが来てくれて、風紀委員としては楽になりました」
「あの日婚約破棄してなかったら、君が本当はどんな人なのか知ることもないままだった」
「知らない方が幸せだったと思いませんか、口が悪くて、侯爵家に入るなんて面倒で、馬を乗り回すのが好きで、田舎でのんびり暮らしたいって思ってたなんて」
「いや、まったく。馬に乗れたおかげで、人目を避けて思う存分外に連れ出すことができた」
森に散々遊びに行ったり、狩猟小屋で寝泊まりしたりと、およそ淑女らしくない遊びをさせてもらった、とミルドレッドは思い出して口元を綻ばせる。
「それにわたしが騎士だから、任務で王都から出るのにも着いてきてくれる……んだろう?」
「ええ、もちろん」
「……ところで、その絵本は?」
ソファの上に置かれた見たことのない、新しい絵本に――ミルドレッドが描いた自作の一冊に目に留めたテレンスに、彼女は微笑する。
表紙では灰色のクマと女の子が、一つのテーブルを挟んで座っていた。二人のまんなかにはコーヒーと山盛りのシナモンロール。
「小さな熊と女の子が思い込みで残念な喧嘩をして、美味しいものをたくさん食べてお話しして、仲直りするお話です。……今日は、記念日ですから」
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ご感想ありがとうございました。
(※誤字発見のため、再投稿いたしました)