ぽっちゃりおっさん異世界ひとり旅〜目指せSランク冒険者〜

ぽっちゃりおっさん

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上級冒険者

古代都市アルテノン

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 しばらくするとエトナ山を背にして飛んでいた。

 『気流に乗れれば早いんじゃがのう。今の季節は気流の向きが違うようじゃの。』

 黒竜ウィーヴィルは、老竜となりかつての体力が衰えている事をしきりに嘆いている。

 飛行しながら、ドラゴンの生態について教えて貰っていた。

 そこで衝撃の事実を聞かされた。

 黒竜ウィーヴィルはメスであった!

 黒竜ウィーヴィルも産んだ卵をエルフに奪われ、エルフとドラゴンの凄惨な戦い「火の戦い」にウィーヴィルも参加した。

 復讐の塊となってエルフを屠っていたウィーヴィルであったが、「火の戦い」が終え、ウィーヴィルは抜け殻のようになってしまった。

 見兼ねたドラゴン族長が、ウィーヴィルを安全な場所で静養出来るようにとダンジョンの守りとして鎮座させたという。

 心の傷をゆっくりと癒していたのだ。

 そこで僕が功名心で現れ、騒ぎ、ドラゴンを俗世に引っ張り出してしまったのだ。

 僕は素直に自分のした事を黒竜ウィーヴィルに詫びた。

 『静養するには、長過ぎる時間が過ぎたのじゃ。我もひっそりと亡骸になるまでダンジョンの置物になる訳にいかん。これも神の思し召しじゃろう……』

 『アルテノンには、他の竜や、未だに発見されていない卵があるやもしれん。我も[アルテノン]に行きたい動機があるのじゃ。』

 ドラゴンの中にも優しい気持ちがあると知って愛おしい気持ちになった。

 『しかし、若かりし時には、風を切って閃光のように空を飛んだのじゃがのう…無駄に歳を取ってしもうたのう…』

 古代都市アルテノンには、さらに数日の時間を要した。

 途中いくつかの街を見かけたが、ドラゴンの姿で怯えさせては可愛そうだと、街に寄らず、発見されないように高度を上げて進行した。

 黒竜ウィーヴィルの背に乗りながら、回復魔法をかけ続けたが、ドラゴンの身体は大きく回復魔法に使用する魔力も多大であった。

 『くにどんよ!ようやく[アルテノン]がうっすら見れてきたぞ。』

 はるか前方には、山が連なった影が見えだしてきている。

 9つの山が連なり、1番高い山の山頂に古代都市[アルテノン]があるという。

 話に聞いていたが、これは人族が簡単に近付ける山ではない。

 『おかしいな……』

 ウィーヴィルは、異変を感じているのか、ブツブツと独り言を発している。

 突然、飛行しながら、咆哮をあげた。

 グオオオオオーー!

 僕はあまりの大声にびっくりして、ドラゴンの背から落ちそうになった。

 「どうした?敵か?」

 『違うんじゃ…気配がしないんじゃ…』

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