聖女じゃないと追い出されたので、敵対国で錬金術師として生きていきます!

ぽっちゃりおっさん

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本当に聖女?

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私はアイテムボックスから、バスーカ砲を取り出した。

10…9………2…1…撃つぞ!

ズドーン!

着弾した敵軍の辺り一帯に煙りが立ち籠めている。

煙りを吸った敵軍が、バタバタと倒れている。敵軍が混乱しているのが遠目からも確認出来た。

怪我をして撤退した味方は、中継地で、私のポーションを飲んでいる。飲んだ瞬間、怪我が治る逸品だ。

怪我が治った味方は、元気を取り戻し、再度前線に復活する。怪我しても、すぐに治り何度でも戦闘に戻る我が軍の事を、敵軍は不死鳥軍と呼び恐れていると聞いている。

右翼側は、私が作製した連射出来るボーガン隊が圧倒している。敵軍は、近付く事も出来ずに弓矢の標的となっている。

中央では、敵軍の主力となる魔法隊が備えているが、我が軍のシールド隊の前に、敵軍の魔法は無効化されている。

「敵軍よ聞きなさい!今すぐ撤退すれば命は取らない。戦いを続けるのであれば、全員の首を刎ねます。いいですか!この戦いは、完全にお前達の負けです!今すぐ武器を手離しなさい」

拡声器に乗り、私の声が戦場に響いている。その大きく響く声を聞くだけでも、敵軍に動揺が走り、戦いの手が鈍っている。

「もう猶予は与えない。今すぐ武器を手離しなさい。さもなければ、10秒後にはお前達は、地に倒れています!」

混乱しながらも、敵軍の攻撃は止まっていない。

仕方がない……被害を小さくするためだ……

バスーカを右翼側に構えて発射する。バタバタ倒れる右翼側を観察する間も無く、次弾を装填して中央にも発射した。

弾には麻痺薬が込められており、敵味方関係なく、煙りを吸った者は全て地に倒れていた。

我が軍の完全勝利だ!

「将軍!慈悲ある態度を期待します……全員の首を刎ねると言ったものの、惨殺は私の望むところではありません……」

『この戦は、ユリナ殿の勝利だ。しかし戦後処理は私の権限だ。私に任せてもらおう。動けなくなった敵軍は全員縛り上げよ!』

味方にはほとんど被害がなく、戦いが終わったようだ。

敵軍はほとんど全員後ろ手に縛られて、さらに敵軍同士を紐で数珠繋ぎに縛り、逃げられないようにした。捕虜として連行するためだ。



敵軍の襲撃を、いとも簡単に防ぎ凱旋した私達を、王都の民衆は大歓声で迎えた。

多くの野次馬が見守る中、捕虜となった敵軍を伴い王城へと帰還した。

私は額に汗をかき目を覚ました。

いやに臨場感のある夢だった……

トントントン!

部屋のドアをノックする音がした。

『おはようございます。朝食を持って参りました。今日は他の聖女様との面会がございます。食事が終わられたら、準備をお願い致します。』


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