人生５周目！！５度目の人生はマッタリ冒険者になります。

新人冒険者

１３

　そこで僕は閃いた！

　僕が復興の手伝いに行こう。王都からも適度な距離で離れられるし、ほとぼりを冷ますのに丁度いいと考えた。

　依頼掲示板から、依頼書を剥ぎ取り受付カウンターで受注手続きを行なった。

　当面必要になる食料や生活用品を買い集め、アイテムボックスに収納していった。

　屋台の様子を見に行くと、数本の果物飴を残してほとんど売り切れになっていた。

　せっかく順調にいっていた露店販売であったが、一時休業とする。

　ホムンクルスに指令魔法をあたらめて掛け直し、ゴブリンに襲撃された村まで来るように命じた。屋台は一旦、アイテムボックスに収納すると、借りていた土地は何もない更地に戻っていた。

　僕は一足先に瞬間移動テレポートで襲撃された村に到着した。

　女性達は、燃えて壊れた家屋の燃えかすを拾い集めている。

　「手伝いに来ましたよ！ギルドで依頼を見て！」

　最初に気付いた女性が目を見開き驚いた表情をしている。

　「貴方が？手伝いに？本当ですか？みんな来てー早くー」

　呼び声に反応した女性達が、僕の周りに集まってきた。

　「貴方が復興の手伝いに来てくれたと聞こえましたが本当ですか？ゴブリンから私を救い出して頂き、ゴブリンから回収した財宝も惜しげもなく分けて下さり、この間は暖かい食事まで……さらに今度は復興の手伝いまで？」

　「ギルドの依頼を見たんですよ。当分、ここに住み込んで復興の手伝いをしようと思ってますが、問題ありますか？」

　「問題なんてあるわけもないです。是非ともよろしくお願いします。」

　女性達から自己紹介を受けた。最年長のヘルガ、その妹の最年少のハンナ、可愛らしいカリーナ、ガリヒョロのクリスタ、チビのクララ、犬顔のエルザ、巨乳のフローラの７人である。

　「僕は、カフマン・ノアです。ノアと呼んで下さい。特別魔法学校に通っていたけど辞めて冒険者になったばかりです。」

　「特別魔法学校！？それであんなにお強いのですね。納得しました。」

　「それでは、まずは燃えて壊れた家屋や、ゴミの撤去からしましょうか？」

　僕は、目に付いた物を全てアイテムボックスに収納していった。

　女性達７人がかりで数日かけても、ほとんど進展していなかった片付け作業が、ものの数十分で完了してしまった。

　「それも魔法なんですか？凄すぎて……」

　「僕がした方が効率的に出来そうなんで、皆さんはちょっと休憩していて下さい。」

　とアイテムボックスから果物飴を取り出して女性達に渡した。

　「甘い物なんてしばらく食べてないでしょう？」