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ユートピア村
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「木製食器類も凄くデザインが凝ってるわ!お父さん、いくつか買っていっていいでしょ?」
村に着いて何分も経たないうちに、母親はもうおねだりしている。
「気に入ったのがあったら、言ってよ。後で家に持って行くから。材料があれば製造出来るから、どれでも大丈夫だよ。」
「これ全部ここで製造してるの?」
「そうだよ。あとはお客目線での意見が聞きたいから、ここが良かったって所と、ここが悪かった。こうした方がいいって所を聞きたいから、みんな考えててよ。」
「なるほど!そのために一家みんなを招待したのか!」
「日頃の御礼のつもりだけど、その意味もあるんだ。」
正直な僕の意見に家族は笑っている。
「今度はこの店に寄って!ここの商品は、カフマン商会でも真似しやすいと思うんだ。」
凍らせた果物をミキサーにかけて、飼っている牛から搾った牛乳と混ぜたフルーツシェイク、蜂蜜シェイクなどの飲み物屋だ。
「これは良さそうだ。どうやってこんなに冷たくしてるんだ?」
魔道具で作製した、冷蔵庫、冷凍庫をカフマン商会に持って行こう。
フルーツカキ氷はジェシカやアル兄さんが、喜んで食べている。
「父さんどう?カフマン商会でも、出来そうでしょ?」
「こりゃいいな!早く帰って商売の準備がしたくなってきたよ。」
「まだ来たばかりだよ。まだ見て欲しい物がいっぱいあるんだから。」
ユートピア村は、中心部に噴水があり、広い円形状に建物を作ってある。歩くのがキツい人のために、店の前毎に停留場がある無料馬車が周回している。馬車と言っても、馬形のホムンクルスが曳いているのである。
歩きながら食べる事が出来るお菓子を子供達はずっと頬張っている。気に入ってくれているようだ。
一段と広い遊技場に到着した。
兄や姉には、ここに来てもらいたかったのだ。
この世界では、娯楽が少なく遊びもあまりない。
兄や姉は、馬形の人形がグルグル回るメリーゴーランドや弓の射的、ボール的当て、空気を込めたボヨンボヨンと飛んで遊ぶ空気遊具のどれも夢中になっていた。
楽しく遊ぶ子供達を見て両親も嬉しそうだ。
いつまで経っても、遊技場から出そうにないので、僕から切り出した。
「もうここはおしまい!次に行くよ!」
次は屋台街である。
違う種類の食品を扱う屋台が並んで立っており、お客さんは好きな屋台から好きな料理だけを注文して、中央のテーブル席で食べる屋台街だ。
色々な酒類も用意している。
この世界で酒といえばワインが主だが、冷たく冷やしたワイン、炭酸を効かせた発泡ワインが人気だ。料理も串焼きから、唐揚げ、焼きそばなどのメニューから、農場で育てている牛を使ったメニューまであり、どれも人気である。
「宿屋でのご馳走が出るから、味見ぐらいにしてよ。あんまりお腹いっぱいにならないようにね。」
「そんな事言っても、こんなに珍しくて美味しい料理は、止まらないよ。」
村に着いて何分も経たないうちに、母親はもうおねだりしている。
「気に入ったのがあったら、言ってよ。後で家に持って行くから。材料があれば製造出来るから、どれでも大丈夫だよ。」
「これ全部ここで製造してるの?」
「そうだよ。あとはお客目線での意見が聞きたいから、ここが良かったって所と、ここが悪かった。こうした方がいいって所を聞きたいから、みんな考えててよ。」
「なるほど!そのために一家みんなを招待したのか!」
「日頃の御礼のつもりだけど、その意味もあるんだ。」
正直な僕の意見に家族は笑っている。
「今度はこの店に寄って!ここの商品は、カフマン商会でも真似しやすいと思うんだ。」
凍らせた果物をミキサーにかけて、飼っている牛から搾った牛乳と混ぜたフルーツシェイク、蜂蜜シェイクなどの飲み物屋だ。
「これは良さそうだ。どうやってこんなに冷たくしてるんだ?」
魔道具で作製した、冷蔵庫、冷凍庫をカフマン商会に持って行こう。
フルーツカキ氷はジェシカやアル兄さんが、喜んで食べている。
「父さんどう?カフマン商会でも、出来そうでしょ?」
「こりゃいいな!早く帰って商売の準備がしたくなってきたよ。」
「まだ来たばかりだよ。まだ見て欲しい物がいっぱいあるんだから。」
ユートピア村は、中心部に噴水があり、広い円形状に建物を作ってある。歩くのがキツい人のために、店の前毎に停留場がある無料馬車が周回している。馬車と言っても、馬形のホムンクルスが曳いているのである。
歩きながら食べる事が出来るお菓子を子供達はずっと頬張っている。気に入ってくれているようだ。
一段と広い遊技場に到着した。
兄や姉には、ここに来てもらいたかったのだ。
この世界では、娯楽が少なく遊びもあまりない。
兄や姉は、馬形の人形がグルグル回るメリーゴーランドや弓の射的、ボール的当て、空気を込めたボヨンボヨンと飛んで遊ぶ空気遊具のどれも夢中になっていた。
楽しく遊ぶ子供達を見て両親も嬉しそうだ。
いつまで経っても、遊技場から出そうにないので、僕から切り出した。
「もうここはおしまい!次に行くよ!」
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