人生５周目！！５度目の人生はマッタリ冒険者になります。

ユートピア村

６

　魔石の回収や、素材集めもしなければならない。

　時間がいくらあっても、しなければいけない事が多く休まる暇がない。

　まったり生活を送ろうとしていた５回目の人生だったのにな……何かしてないと気が済まない貧乏性だな……と自嘲した。

　最年長のヘルガにしばらく留守にする事を告げ、素材集めに出掛ける事にした。

　木材は、ユートピア村の周りに沢山ある。まずは鉱山かな？露天掘りの一般向け鉱山に瞬間移動テレポートした。

　村から出るのも久しぶりだ。

　さぁガンガン採掘していこう。

　鉱物が眠る場所を的確に探し出し、身体強化をかけガンガン採掘していく。疲れが出てくると回復魔法ですぐさま体力を回復させる。

　ものの数十分で、かなりの鉄、銅を採掘出来た。

　鉱物資源に満足した僕は、ガラス石や石灰石、ゴムの木が取れた場所に瞬間移動テレポートした。

　乱獲しているので、この場所はこれで取り尽くした状態になってしまっている。

　あと必要なのは魔石だ。

　広い世界をただ動き回っても、魔物に遭遇する確率は低い。そうだ！ギルドの依頼を見に行けば、魔物討伐の依頼が出ているかもしれない。

　僕を捜索しているかもしれない、王都に行く事は少し憚はばかられるが、背に腹はかえられない。

　瞬間移動テレポートすると、王都のギルドの裏手の人通りの少ない路地に着いた。

　久しぶりのギルドに入って行く。

　依頼掲示板を見ると、とんでもないものを発見した。

　［カフマン・ノアに関する情報提供］という依頼があるではないか！

　人に気付かれないように、僕は［隠蔽魔法］を自分に掛けた。これで僕の姿は見えない筈だ。

　［カフマン・ノアに関する情報提供］の依頼書をじっくり見てみる事にした。

　依頼主は秘匿にされている。通常やましい事がなければ、依頼主は開示されている。秘匿にされている事から、この依頼は裏事情があると明言しているようなものだ。

　情報の重要度に応じてとの条件は付いているものの、報奨金は金貨１枚～５０枚と格段に高額だ。

　一体誰が、なんの目的で僕の情報を集めようとしているのだろうか？現在僕が関わっているのは、ユートピア村の７人の女性と家族ぐらいだ。

　特別魔法学校のA組の生徒は僕の事を覚えているかもしれないが、クラウディアとミア、リリー以外学校を辞めて以来会ってもいない。

　誰かが僕の行動を探っている……

　トラブルが起きないようにしないと面倒くさい事になるかもしれないな……