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私は聖スベリア会の馬車に乗り王都を目指した。
聖スベリア会の本部は、王都ペリシアにあるらしい。辺境のこの地から王都までは馬車で数日を要する。一度王都に入れば、簡単に実家に帰る事は出来ない筈だ。
優しかった両親との別れを惜しみ、私は実家に幸運を祈ってみた。
優しい光に包まれた実家は、悪しき空気を遠ざけ、好ましい空気を取り込むようになる。
別離する両親に最後の親孝行が出来た事で、別れを受け入れられた。
揺れる馬車の中で、これからの生活の不安と期待に心も揺れていた。
街道はきちんと整備されており、野盗や盗賊の類も出没しない。改めてこの国の平和と繁栄に感謝していた。
辺りが暗くなり、寝床を確保するために一行は小さな街に立ち寄った。通りは人で賑わっている。しかしふと路地に目をやると、汚い格好で道端に座り込んでいる若者の姿もある。
表は華やかに見えても、裏では暗く歪な社会もあるという事だろう。
翌朝、カビ臭い宿屋を出て再び王都を目指して馬車に揺られる。暇を持て余していた私は、御者をじっと眺めていた。
すると、御者の頭上に文字が見える。
[生産職に秀でる才あり。]
[健康○縁談◎子宝✖️学業✖️商売✖️]
御者の運勢?が見えた?
確かめるために、御者に話しかけてみた。
「少しお伺いしたいのですが、よろしいでしょうか?御者さんは、近々縁談のご予定が御座いますか?」
「あれ?聖女様、どこかで聞かれました?来月祝言を挙げるんですよ。幼馴染の気立てが良い女でね。」
当たっていた!
「しばらくは子宝に恵まれないようですが、お気を落とさずに。このままの商売では上手くいかない事もあるやも知れません。あなたは生産職の才があるように思えます。」
出しゃばり過ぎかな?と思ったが、つい運勢を見たまま口にしてしまった。
御者はしばらく口をつぐみ、何か考え込んでいたが、思いついたように顔を上げた。
「聖女様ありがとうございます。ずっと悩んでいた事の道標となる気がします。私はこの御者という仕事が合っていないのでは、といつも考えていたのです。家業は鍛冶屋なのですが、兄が跡を継いだため、次男の私は家を出てこの仕事に就いていたのです。ですがやはり私は鍛冶屋という仕事が好きなんです。この送迎の仕事が終われば、一度兄が継いだ鍛冶屋に相談に行こうと思います。あとは子宝が……子供好きなので、是非子供は授かりたいのですが、如何すれば良いでしょうか?」
「運勢が変われば未来が変わるかもしれません。慌てず運勢が変わるのを待てば良い気がします。」
聖スベリア会の本部は、王都ペリシアにあるらしい。辺境のこの地から王都までは馬車で数日を要する。一度王都に入れば、簡単に実家に帰る事は出来ない筈だ。
優しかった両親との別れを惜しみ、私は実家に幸運を祈ってみた。
優しい光に包まれた実家は、悪しき空気を遠ざけ、好ましい空気を取り込むようになる。
別離する両親に最後の親孝行が出来た事で、別れを受け入れられた。
揺れる馬車の中で、これからの生活の不安と期待に心も揺れていた。
街道はきちんと整備されており、野盗や盗賊の類も出没しない。改めてこの国の平和と繁栄に感謝していた。
辺りが暗くなり、寝床を確保するために一行は小さな街に立ち寄った。通りは人で賑わっている。しかしふと路地に目をやると、汚い格好で道端に座り込んでいる若者の姿もある。
表は華やかに見えても、裏では暗く歪な社会もあるという事だろう。
翌朝、カビ臭い宿屋を出て再び王都を目指して馬車に揺られる。暇を持て余していた私は、御者をじっと眺めていた。
すると、御者の頭上に文字が見える。
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当たっていた!
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出しゃばり過ぎかな?と思ったが、つい運勢を見たまま口にしてしまった。
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「聖女様ありがとうございます。ずっと悩んでいた事の道標となる気がします。私はこの御者という仕事が合っていないのでは、といつも考えていたのです。家業は鍛冶屋なのですが、兄が跡を継いだため、次男の私は家を出てこの仕事に就いていたのです。ですがやはり私は鍛冶屋という仕事が好きなんです。この送迎の仕事が終われば、一度兄が継いだ鍛冶屋に相談に行こうと思います。あとは子宝が……子供好きなので、是非子供は授かりたいのですが、如何すれば良いでしょうか?」
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