婚約破棄されたので、聖女になりました。けど、こんな国の為には働けません。自分の王国を建設します。

ぽっちゃりおっさん

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 こんな奴が国の中枢を牛耳っているのか?国務大臣も軍隊の師団長もの言いなりだ。

 「さぁサラ、どうする?おい、見せしめに、生意気な態度を取っていた警備の男を連れて来い!」

 アルフォンス公爵の言葉で扉の横に待機していた兵士が、応接室から飛び出て、警備係のトニーを引き連れて来た。

 「よし、お前!この男を拷問に掛けろ!」

 公爵は兵士を指差して、拷問係に任命をした。

 「わ…私がですか……?」

 「この指の先には、お前以外に誰がいる?それともお前が代わりに拷問を受けるか?」

 息を荒くした兵士が、警備係のトニーの腹を殴る。トニーは顔をしかめて腰を折る。師団長はアルフォンス公爵をチラッと見るが、公爵は薄ら笑いを浮かべている。

 「まだだ。まだ痛めつけろ!」

 「やめなさい!!」

 殴りつける兵士を止めようとした私を、扉の横で待機している兵士達が、羽交い締めにした。

 「聖女様から手を離せ!」

 今まで無抵抗に殴られていた警備係のトニーがサッと駆け寄り、私を羽交い締めにしている兵士達の首筋に手刀を浴びせた。

 一連の動きはまさに、であった。

 一瞬にして2人の兵士が床に倒れた。

 「何をしておる。その男を捕まえんか!」

 公爵に喝を入れられた師団長が剣を抜く。

 合わせたように、警備係のトニーも木剣を抜いた。

 師団長の剣は、美しい輝きが映える細身の剣だ。トニーに向かい中段に構えてジリ……ジリ……と距離を詰めている。

 対峙するトニーは木剣である。剣を合わせると不利になる。剣の長さを見せないように、身体で木剣の剣先を隠した居合いの構えをしている。

 間合いに入ったと判断した師団長が一気に剣を突き刺して来た!

 トニーは木剣で、師団長の剣を横から薙ぎ払い、その勢いで師団長の剣を持つ両腕を木剣で打ち付けた。

 衝撃に師団長は剣を落とす。勝負ありだ!

 師団長の背中を木剣で打ち付けると、師団長は力なく床に倒れた。

 「お前何をしたか分かっているのか?国家反逆罪だぞ!死ぬまで牢屋から出る事はないと覚悟しておけ!」

 応接室の騒ぎを聞きつけて、廊下に待機していた兵士達が詰めかけて来た。

 その数20人はいるだろう。

 詰め掛けて来た兵士達は、部屋の状況を見るが、とっさに判断は出来ず立ちすくんでいる。

 「お前何をしておる。国家反逆罪だ。聖女もろとも全員を引っ捕らえんか?全員を拘束しろ!」

 公爵の指示で、立ちすくんでいた兵士達が一斉に動き出した。

 私に兵士達が近付こうとしている。
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