婚約破棄されたので、聖女になりました。けど、こんな国の為には働けません。自分の王国を建設します。

ぽっちゃりおっさん

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 「公爵と軍隊の兵士達は、このままにすると、帰ってさらに多くの軍隊を引き連れて来るかもしれないわ。国王陛下に陳情する間、どこかに閉じ込めておきましょう。」

 「地下に使っていない倉庫がありますわ!そこならば出口は一つなので、閉じ込めておきやすいかも?」

 長く聖スベリア会に勤めるメイド頭のヨゼフは、この館の隅から隅まで知り尽くしている。確かに縛り上げて、監禁状態に置くより、出口のみを封鎖して閉じ込める軟禁の方が、後々良いかもしれない。

 「それでいきましょう!男性や力が強い人は倒れている公爵と軍隊の兵士達を地下の倉庫に運んで下さい。出来るだけ急いで!トニー指揮を頼むわよ!」

 「サラ様了解致しました。」

 「ヨゼフさん、国王陛下に陳情するというのは、一体どうすれば?」

 『申し訳ございません。私程度では国王陛下に謁見した事はございません。そもそもこの聖スベリア会では、国務大臣が予算や重要な決定事項を決め、私達従業員は、それに従うだけであったのです。国王陛下の様な高貴な方にお会いする方法に心当たりがございません……』

 「そうなの……みんなはいいアイデアはない?」

 「恐れながら……」

 奥にいた小柄な女性が控えめに手を挙げた。

 「貴方は?」

 「調理係のファボと言います。恐れながら意見を申してもよろしいでしょうか?」

 「いいわ!お願い!」

 「聖女様の御父上様は貴族様の身分ではなかったでしょうか?聖女様の御父上様から国王陛下に陳情して頂く事は難しいでしょうか?」

 『!!!』

 父親か!最下級と言えども、貴族の端くれである。それに私が聖女になった事で、階級が上がったのではなかったか?

 「尋ねてみる価値はありそうね!ファボさん、良い意見よ!ありがとう!」

 「どなたか馬に乗れる方はおられますか?私の実家に急いで行って頂きたいの!」

 「私、馬に乗れます!」

 「ファボさん!馬に乗れるの?」

 「はい、実家の農場では、田畑を耕す馬を飼っていましたので、乗馬のたしなみがございます。」

 「分かった!ファボさんにお願いするわ!ちょっと手紙を書くから、待ってて。詳しい事は口頭で説明して!」

 私からの手紙という事。聖スベリア会の置かれた状況。両親達に及ぶ公爵の圧力の手。国王陛下に陳情して欲しい事を記載した。

 「書き足りない所があれば、詳しく説明を頼みます。夜間で見通しが効かないだろうけど、出来るだけ急いで下さい。そうだ!」

 『深淵なる夜の闇よ。かの者の行く先を照らし、無事を与えん!』

 「これで夜でも目が効くようになったと思うわ!道中無事に行ける様に祈ったわ!ファボさん頼みます。」

 
 
 

 
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