30 / 33
30
しおりを挟む
『お前は!?』
と言って入ってきた男は、あのヒキガエル大臣であった。
『緊急呼び出しを受けまして…ソフィア会頭も?一体何事でしょうか?そしてなぜこんな奴も一緒に?』
ヒキガエル大臣は、私を汚い物を見るような目付きで見ている。
トントントン!
ノックをして、男が入ってきた。
『失礼します。スズリーナ様いらっしゃいますか?お待たせ致しました。スズリーナ様お呼びでございます。案内させて頂きますので、こちらにどうぞ!』
『なんだ貴様は?大臣である私とソフィア会頭は待たせておいて、この小娘だけ呼ぶというのか?』
『私が案内するのはスズリーナ様だけでございます。もうしばらくお待ちください』
『一体誰の命令だ!ふざけおって!』
『国王様の命令でございます。今しばらくお待ちください』
ヒキガエル大臣とソフィア会頭は顔を見合わせた。
『国王様の……?それでは仕方あるまい……』
2人でヒソヒソと何か話しはじめている。
私は、男について行った。
豪華な扉が開けられ、広く調度品も立派な貴賓室に通された。
そこには、深く腰掛けた国王様と思われる男性と、その横には、クロフォード第6王子が待っていた!
『君がヒロセック伯爵の娘のヒロセック・スズリーナだね?私は、イテリア国、国王のサルデーニャ・エマヌエーレ・ディ・サヴァイア4世である。頭を上げよ!』
「辺境伯であるヒロセック伯爵の次女、ヒロセック・スズリーナと申します。この度は国王様の御尊顔を拝見させて頂き光栄でございます」
『畏まらなくていいぞ。急に呼び出してすまなかったな。実は君の置かれた待遇に対して、このクロフォードから申し出があったのじゃ。クロフォードがダンジョンを攻略した事は知っているか?ダンジョン攻略の褒美を取らせようとしたのじゃが、このクロフォードが妙な事を言い出してな……』
クロフォードがダンジョン攻略の褒美と賞賛のため、王城で国内の主要な者を集めた祝賀会が行われようとしていた。国王様はクロフォードに内々にどんな褒美が良いかを尋ねていたようだ。
しかしクロフォードは褒美は要らないと言う。国内に不正の温床がある。褒美の代わりに厳正なる調査を希望した。
国王はその不正の内容を聞き、裏付けを取るために調査を行なっていたようだ。
不正調査をしている事に気付かれないように、真に信用出来る者だけで内定調査を実施していた。
そして不正の証拠の数々を見つけたのである。
『それでは、クロフォード、スズリーナさん法廷に行こうかの!』
と言って入ってきた男は、あのヒキガエル大臣であった。
『緊急呼び出しを受けまして…ソフィア会頭も?一体何事でしょうか?そしてなぜこんな奴も一緒に?』
ヒキガエル大臣は、私を汚い物を見るような目付きで見ている。
トントントン!
ノックをして、男が入ってきた。
『失礼します。スズリーナ様いらっしゃいますか?お待たせ致しました。スズリーナ様お呼びでございます。案内させて頂きますので、こちらにどうぞ!』
『なんだ貴様は?大臣である私とソフィア会頭は待たせておいて、この小娘だけ呼ぶというのか?』
『私が案内するのはスズリーナ様だけでございます。もうしばらくお待ちください』
『一体誰の命令だ!ふざけおって!』
『国王様の命令でございます。今しばらくお待ちください』
ヒキガエル大臣とソフィア会頭は顔を見合わせた。
『国王様の……?それでは仕方あるまい……』
2人でヒソヒソと何か話しはじめている。
私は、男について行った。
豪華な扉が開けられ、広く調度品も立派な貴賓室に通された。
そこには、深く腰掛けた国王様と思われる男性と、その横には、クロフォード第6王子が待っていた!
『君がヒロセック伯爵の娘のヒロセック・スズリーナだね?私は、イテリア国、国王のサルデーニャ・エマヌエーレ・ディ・サヴァイア4世である。頭を上げよ!』
「辺境伯であるヒロセック伯爵の次女、ヒロセック・スズリーナと申します。この度は国王様の御尊顔を拝見させて頂き光栄でございます」
『畏まらなくていいぞ。急に呼び出してすまなかったな。実は君の置かれた待遇に対して、このクロフォードから申し出があったのじゃ。クロフォードがダンジョンを攻略した事は知っているか?ダンジョン攻略の褒美を取らせようとしたのじゃが、このクロフォードが妙な事を言い出してな……』
クロフォードがダンジョン攻略の褒美と賞賛のため、王城で国内の主要な者を集めた祝賀会が行われようとしていた。国王様はクロフォードに内々にどんな褒美が良いかを尋ねていたようだ。
しかしクロフォードは褒美は要らないと言う。国内に不正の温床がある。褒美の代わりに厳正なる調査を希望した。
国王はその不正の内容を聞き、裏付けを取るために調査を行なっていたようだ。
不正調査をしている事に気付かれないように、真に信用出来る者だけで内定調査を実施していた。
そして不正の証拠の数々を見つけたのである。
『それでは、クロフォード、スズリーナさん法廷に行こうかの!』
1
あなたにおすすめの小説
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?
婚約破棄が私を笑顔にした
夜月翠雨
恋愛
「カトリーヌ・シャロン! 本日をもって婚約を破棄する!」
学園の教室で婚約者であるフランシスの滑稽な姿にカトリーヌは笑いをこらえるので必死だった。
そこに聖女であるアメリアがやってくる。
フランシスの瞳は彼女に釘付けだった。
彼女と出会ったことでカトリーヌの運命は大きく変わってしまう。
短編を小分けにして投稿しています。よろしくお願いします。
婚約破棄された私は、処刑台へ送られるそうです
秋月乃衣
恋愛
ある日システィーナは婚約者であるイデオンの王子クロードから、王宮敷地内に存在する聖堂へと呼び出される。
そこで聖女への非道な行いを咎められ、婚約破棄を言い渡された挙句投獄されることとなる。
いわれの無い罪を否定する機会すら与えられず、寒く冷たい牢の中で断頭台に登るその時を待つシスティーナだったが──
他サイト様でも掲載しております。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
聖女アマリア ~喜んで、婚約破棄を承ります。
青の雀
恋愛
公爵令嬢アマリアは、15歳の誕生日の翌日、前世の記憶を思い出す。
婚約者である王太子エドモンドから、18歳の学園の卒業パーティで王太子妃の座を狙った男爵令嬢リリカからの告発を真に受け、冤罪で断罪、婚約破棄され公開処刑されてしまう記憶であった。
王太子エドモンドと学園から逃げるため、留学することに。隣国へ留学したアマリアは、聖女に認定され、覚醒する。そこで隣国の皇太子から求婚されるが、アマリアには、エドモンドという婚約者がいるため、返事に窮す。
聖女は王子たちを完全スルーして、呪われ大公に強引求婚します!
葵 すみれ
恋愛
今宵の舞踏会は、聖女シルヴィアが二人の王子のどちらに薔薇を捧げるのかで盛り上がっていた。
薔薇を捧げるのは求婚の証。彼女が選んだ王子が、王位争いの勝者となるだろうと人々は囁き交わす。
しかし、シルヴィアは薔薇を持ったまま、自信満々な第一王子も、気取った第二王子も素通りしてしまう。
彼女が薔薇を捧げたのは、呪われ大公と恐れられ、蔑まれるマテウスだった。
拒絶されるも、シルヴィアはめげない。
壁ドンで追い詰めると、強引に薔薇を握らせて宣言する。
「わたくし、絶対にあなたさまを幸せにしてみせますわ! 絶対に、絶対にです!」
ぐいぐい押していくシルヴィアと、たじたじなマテウス。
二人のラブコメディが始まる。
※他サイトにも投稿しています
婚約者を処刑したら聖女になってました。けど何か文句ある?
春夜夢
恋愛
処刑台に立たされた公爵令嬢エリス・アルメリア。
無実の罪で婚約破棄され、王都中から「悪女」と罵られた彼女の最期――
……になるはずだった。
『この者、神に選ばれし者なり――新たなる聖女である』
処刑の瞬間、突如として神託が下り、国中が凍りついた。
死ぬはずだった“元・悪女”は一転、「聖女様」として崇められる立場に。
だが――
「誰が聖女? 好き勝手に人を貶めておいて、今さら許されるとでも?」
冷笑とともに立ち上がったエリスは、
“神の力”を使い、元婚約者である王太子を皮切りに、裏切った者すべてに裁きを下していく。
そして――
「……次は、お前の番よ。愛してるふりをして私を売った、親友さん?」
清く正しい聖女? いいえ、これは徹底的に「やり返す」聖女の物語。
ざまぁあり、無双あり、そして……本当の愛も、ここから始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる