錬KING 〜目指せ!魔道具製造してガッポリ生活〜

ぽっちゃりおっさん

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 貴族の仲間入りか……あまり興味がないのだが……

 「貴族院からの通達に記入されていると思いますが、貴族の位を授かった者は、叙勲パーティーを開催する習わしがあります。」

 うあ……面倒くさそうだ……

 「面倒くさそうだなという顔をされてますね……しかし貴族と知り合いになれれば、高級品の宣伝や上級階級の流行など良い事もありますので……」

 表情に出てたのか……ガラス製品の様な高級品の宣伝になるならば、面倒でも意味がありそうだ。

 「もし叙勲パーティー等分からない事がありましたら当商業者ギルドがお手伝いさせて頂きますので。税金を取る以上何かお役に立ちませんとね。」

 嫌味とも皮肉ともつかない言葉だった。

 支払いたくはないが、この街で商売していくからには、仕方がないと、渋々高額の税金を支払い、商業者ギルドを後にした。

 多額の税金を取られはしたが、今後の商売におけるヒントを得る事が出来た。

 工房に戻ると早速、作製に取り掛かる。

 以前作製していた薄いガラス製のシャンパングラスに更なる芸術細工を施す。完成したグラス2個をセットとして木箱に詰める。木箱に詰める事でさらに高級感を演出するのだ。

 またそれより分厚いガラスコップには、切子細工を施した。これは男性ぽいが高級感はある。

 さらにアイテムボックスに収納していた金鉱石と銀鉱石から金と銀のインゴットを作り、金細工と銀細工で髪飾り、指輪、ネックレスなどの宝飾品を作製した。

 我ながら良い仕上がり具合だ。

 高級地区に借りていた土地にこれら高級感溢れる品々を扱う店舗を建てるのだ。まだ品数は足らないが、高級雑貨店の目指す形が見えてきた。

 もう一つ借りている冒険者が良く通る土地には、武器防具屋を考えている。武器防具屋に置ける商品を開発する。

 鉄よりも軽く丈夫なチタン合金を材料に銀の鞘に納める剣も作製した。チタン合金は耐食性、熱を遮断する特性もある事から、付与魔法を用いることにした。

 チタン合金の剣を目の前に置き、集中する。剣に火魔法の効果が付与されているイメージを膨らませる。

 「錬成!」

 刀身に何やら文字が彫り込まれた様な模様が浮かび上がった。血溝以外の刀身には、模様が浸透してパッと見ると凄く格好良い。

 試しに剣を振ってみる。

 涼しげな銀の鞘から抜くと、刀身部分に幾何学模様の様な文字が彫り込まれた剣が現れるのだ。剣は軽く、丈夫で錆にも強い。

 剣を一振りしてみると、スッと振り抜く剣の刀身からは灼熱の炎が襲い掛かるのだ。

 初めての【魔法剣】の完成だ。

 
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