錬KING 〜目指せ!魔道具製造してガッポリ生活〜

ぽっちゃりおっさん

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 「仲間が強い方が多いので。私はまだまだです。ようやく魔法使いから、賢者見習いにクラスチェンジしたばかりなんです。回復呪文を使えるのですが、まだ威力が弱く、ケイタ様のポーションのお世話になっていまして。」

 「賢者見習いなんですか?それは凄い!あっという間にポーションが要らなくなりそうですね。」

 「そうなるとポーション屋さんに行けなくなりますね(笑)ケイタ様の職業はなんなんですか?ポーションを作製したり、高級食器を作ったり、武器も作ってるんですよね?鍛冶屋かな?」

 錬金術師というのは、詐欺師だと思われる可能性があるかもしれない……以前カミヤさんから忠告を受けた事を思い出した。

 しかし色々正直に話してくれているナオさんに嘘はつきたくない。

 「人には言わないと約束してくれますか?」

 「え……?はい。秘密に致します。」

 「僕は錬金術師です……」

 「あの伝説の……?ほとんどいないという錬金術師ですか?」

 「はい……世間では詐欺師だと思われているらしい錬金術師です……」

 「すごーい!凄いわ!伝説の錬金術師だなんて!そういえばそうですよね。気付かない方がおかしいですよね!」

 ナオは急に高揚したような態度となった。

 「信じてくれるの?」

 「当たり前ですよ。効果があり過ぎるポーション。見た事もない装飾品や高級食器など。とんでもない性能の武器。便利で初めて見る数々の魔道具や生活品。ケイタ様が本物の錬金術師とすれば全て納得出来ます。」

 「カミヤ商会のカミヤさんから、以前錬金術師と言って詐欺を働いていた人が多くて、錬金術師=詐欺師だと思われると忠告を受けていたんです。信じてくれて良かった……」

 「数々の品物を見ないまま錬金術師だと言われたら詐欺師だと思ったでしょう。けれど私達は、こんなに素晴らしい品々を見て体験したのですから、疑う余地はありません。ケイタ様が錬金術師だと公表すれば、錬金術師の評判も変わると思います。」

 「ありがとう!でも表立って公表はしないかな……なにかと面倒くさそうだしね。」

 「そうですね。でも凄いですわ。今度是非うちのクランのみんなにも紹介したいから、冒険者ギルドに寄った際には、声をかけて下さい。私達のクランだとケイタ様が欲しい素材とかも探せるかもしれないですし。逆に私達はポーションや武器が欲しいですしね。なんならうちのクランに入っちゃうってのはどうでしょう?私には入隊や除隊の権限はないけど(笑)」

 可愛いのに気取ってなくてとても話しやすい相手だった。僕はあっという間にナオに好意を持った。
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