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Case.4 鉄の身体は……
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「早速だけど、お前達の今の性能を知りたいから検査行くわよ。体操着に着替えて体育館に来て」
左門は次の予定を言った。
「先生、体力測定ですか?」
「ええ。機械の部分を使い慣れているかを見るの。女子は更衣室使って」
健之介に左門は返す。女子数人は左門と共に教室を出て更衣室に付いていく。竹葉達は指定のジャージに着替える。竹葉の首にはバーコードがあった。
※
着替えを終えたC組の生徒達は体育館に入る。体育館は天井が高く広い。
「何やるんだろ」
「性能ってどういうこと?」
C組の生徒達はざわざわと騒ぐ。左門先生の姿が見えない。竹葉は周りの生徒達がさっきから気になっていた。竹葉はほとんど同年代と関わった事無かったのだ。どう接するべきかわからないのだ。健之介や弓彦が物腰柔らかく接してくれているのはわかっているがこの二人のような人間ばかりではない事はわかっている。さっきからずっと落ち着かない。
(学校なんて行った事ないのに……なんで『アイツ』は俺にここに入れって言ったんだ?)
ちらりと健之介と弓彦のほうを見る。二人は何かを話していた。緊張の中にいると、
「君、何してるの?」
低い声が竹葉の耳に入る。振り返ると、黒がかかった金髪の美少年がいた。前髪の下の額には大きな傷が目立つ彼は竹葉を見つめる。
「なんだよお前?」
悪寒を感じた警戒し竹葉は睨み返す。
「その身体、コンバータ率高いみたいだね。近づいただけでわかる」
コンバータ率とは身体をどれだけ機械にしているかを表す言葉。高ければ高い程機械部分が多く、低ければ生身部分が多い。竹葉は彼の視線に重圧を感じる。野生の肉食動物と対峙したような緊張に包まれる。彼の視線は、獲物を狙うようなそれだった。
「僅かに聞こえる機械特有の軋む音が全身から聞こえてる……全身機械かな?」
「だからなんだよ」
竹葉は危機感を感じる。彼は微笑むがそれすら竹葉には恐怖だった。
「少し遊ぼうか」
そう言って彼は大きくジャンプし、竹葉に蹴りかかった。竹葉はそれを受け止めて返す。
彼はそれでも足を大きくあげて蹴る。竹葉は蹴られるが負けじと耐え、腹を殴る。殴られても彼も耐え、蹴り続ける。
ダメージは少ないが鋭い蹴りと拳を竹葉は受ける。それを兵鉢や健之介、弓彦ら生徒達を見ていた。みんな釘付けになっていた。それらに左門は気付いた。
「おいやめろ! お前達!」
竹葉と彼の隙間に左門は入り止める。
「竹葉未月! 津々浦大翔! 今は一応授業中だぞ」
左門は健之介や弓彦のほうも見る。
「お前達も見ていたなら止めろ!」
「どっちが勝つのか見たかったのでつい」
「見ちゃってましたぁ」
「「俺達/私達もーっ!」」
健之介と弓彦、他の生徒達は止めずに見ていたのを咎められる。
「俺は義眼で録画してました!」
「お前なぁ」
兵鉢は義眼の録画機能を使用していた。左門は全員に呆れる。
「津々浦大翔、何をしていたんだ?」
左門は竹葉と対峙していた彼、津々浦大翔を見た。
「コイツがどんなコンバータかが見たくてつい」
「つい、じゃないよ。授業中にやっていいことじゃないぞ」
「危ないと思ったから戦っただけだよ。コイツやばいって」
左門に竹葉も口を出す。津々浦と竹葉は睨み合う。
「強そうなコンバータ見てるとなんか手合わせしたくなるんですよ」
「喧嘩したいんならいいけど?」
津々浦の挑発に竹葉は反応する。左門はため息をつく。
「喧嘩したいのなら、性能検査でやりな」
争う気を止めない二人を左門は性能検査、身体能力を競うように促すのだった。
左門は次の予定を言った。
「先生、体力測定ですか?」
「ええ。機械の部分を使い慣れているかを見るの。女子は更衣室使って」
健之介に左門は返す。女子数人は左門と共に教室を出て更衣室に付いていく。竹葉達は指定のジャージに着替える。竹葉の首にはバーコードがあった。
※
着替えを終えたC組の生徒達は体育館に入る。体育館は天井が高く広い。
「何やるんだろ」
「性能ってどういうこと?」
C組の生徒達はざわざわと騒ぐ。左門先生の姿が見えない。竹葉は周りの生徒達がさっきから気になっていた。竹葉はほとんど同年代と関わった事無かったのだ。どう接するべきかわからないのだ。健之介や弓彦が物腰柔らかく接してくれているのはわかっているがこの二人のような人間ばかりではない事はわかっている。さっきからずっと落ち着かない。
(学校なんて行った事ないのに……なんで『アイツ』は俺にここに入れって言ったんだ?)
ちらりと健之介と弓彦のほうを見る。二人は何かを話していた。緊張の中にいると、
「君、何してるの?」
低い声が竹葉の耳に入る。振り返ると、黒がかかった金髪の美少年がいた。前髪の下の額には大きな傷が目立つ彼は竹葉を見つめる。
「なんだよお前?」
悪寒を感じた警戒し竹葉は睨み返す。
「その身体、コンバータ率高いみたいだね。近づいただけでわかる」
コンバータ率とは身体をどれだけ機械にしているかを表す言葉。高ければ高い程機械部分が多く、低ければ生身部分が多い。竹葉は彼の視線に重圧を感じる。野生の肉食動物と対峙したような緊張に包まれる。彼の視線は、獲物を狙うようなそれだった。
「僅かに聞こえる機械特有の軋む音が全身から聞こえてる……全身機械かな?」
「だからなんだよ」
竹葉は危機感を感じる。彼は微笑むがそれすら竹葉には恐怖だった。
「少し遊ぼうか」
そう言って彼は大きくジャンプし、竹葉に蹴りかかった。竹葉はそれを受け止めて返す。
彼はそれでも足を大きくあげて蹴る。竹葉は蹴られるが負けじと耐え、腹を殴る。殴られても彼も耐え、蹴り続ける。
ダメージは少ないが鋭い蹴りと拳を竹葉は受ける。それを兵鉢や健之介、弓彦ら生徒達を見ていた。みんな釘付けになっていた。それらに左門は気付いた。
「おいやめろ! お前達!」
竹葉と彼の隙間に左門は入り止める。
「竹葉未月! 津々浦大翔! 今は一応授業中だぞ」
左門は健之介や弓彦のほうも見る。
「お前達も見ていたなら止めろ!」
「どっちが勝つのか見たかったのでつい」
「見ちゃってましたぁ」
「「俺達/私達もーっ!」」
健之介と弓彦、他の生徒達は止めずに見ていたのを咎められる。
「俺は義眼で録画してました!」
「お前なぁ」
兵鉢は義眼の録画機能を使用していた。左門は全員に呆れる。
「津々浦大翔、何をしていたんだ?」
左門は竹葉と対峙していた彼、津々浦大翔を見た。
「コイツがどんなコンバータかが見たくてつい」
「つい、じゃないよ。授業中にやっていいことじゃないぞ」
「危ないと思ったから戦っただけだよ。コイツやばいって」
左門に竹葉も口を出す。津々浦と竹葉は睨み合う。
「強そうなコンバータ見てるとなんか手合わせしたくなるんですよ」
「喧嘩したいんならいいけど?」
津々浦の挑発に竹葉は反応する。左門はため息をつく。
「喧嘩したいのなら、性能検査でやりな」
争う気を止めない二人を左門は性能検査、身体能力を競うように促すのだった。
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