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24、最後の夜に、理由をひとつ
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反王派の教師達は領主令嬢の誘拐の容疑で捕まった。
そしてリリエとレクスで集めた証拠を王都の国王陛下へと上奏する為、レクスは王都へと帰る事となった。
レクスが王都へと帰る前夜、二人は最後のヴァルタリアの夜を城下に降りて過ごす事にする。
ヴァルタリアの誇る交易路の交差する一番賑やかな商人街を二人で散策する。
ヴァルタリアの商人街は夜でも燎火が炊かれ、人が行き交って賑やかだ。
リリエの髪にはこの間レクスに買ってもらった髪飾りが燎火に照らされてキラキラと輝いている。
「見て、レクス! 見世屋が出てるわよ!」
「ホントだね。何の宣伝かな?」
大きな広間の噴水の傍で楽器を奏で、鮮やかな衣装を纏った人達が何かを喧伝している。
背中には大きな幟を背負う者もいて、宣伝文句が書かれている。
そこから離れた所では吟遊詩人が物語を歌い語って、それに聞き惚れるカップルが肩を寄せ合っている。
「こんな風に夜街を出歩くのってホントに楽しいわね」
「俺も夜の街をこんな風に歩いたの初めてだよ。……うん、なんかいつもよりもふわついた感じがするから、俺も楽しいんだろうな」
「ホント? でもレクスは王都で育ったんでしょ?」
「そうだけど、殆ど訓練に明け暮れてたからね。もちろん街の地理を覚える為に出歩いたりはしたけど、こんな風に街そのものを楽しんだ事はないよ」
レクスはきっと騎士としてこれからも王国の為に働き続けるのだろう。
「……レクスはこれからもレアンドロ殿下に仕えるの?」
「……さあ、どうかな? どんな部隊に配属されるかわからないからね」
リリエは空を見上げる。
空にはぶ厚い雲がかかっていて月も星もその姿を隠している。
ぽつりと頬に冷たいものを感じた。
「……雨?」
厚い雲はこの季節では珍しい、急な豪雨を連れてきたようだった。
ボタボタと堰を切ったように空から大きな粒の雫が落ちてくる。
それは勢いを増して一気に大雨になり豪雨となった。
叩き付ける様な雨は城下全体を襲い、人々を散り散りに走らせた。
リリエもレクスに肩を抱かれて走り出す。
適当な店の軒下を借りて雨宿りするけれど、二人は随分と濡れてしまった。
リリエはスカートの裾を摘まんでみたが、ボトボト雫が落ちていく。
「突然降っちゃったわね……」
自身の二の腕を抱きしめて両手で摩る。
この季節に野外で水に濡れれば寒いだろう。
そんなリリエにレクスは羽織っていた外套を着せる。
「……リリー? このままじゃ冷えちゃうから宿屋に入ろうか?」
「……え?」
「雨もしばらく止まないだろうし、そのままだと確実に風邪ひくよ」
「………………入る」
俯いてそう返事するとリリエの肩を再び抱いたレクスはリリエを見下ろす。
「行くよ?」
「うん」
二人は豪雨の中を再び走り出した。
今度は宿屋の軒下に辿り着き、扉を潜る。
「いらっしゃい」
声をかけてきた、カウンターの向こうに座る男にレクスは笑った。
「部屋空いてるかな?」
「急な雨で埋まっちまったが、後一部屋、上部屋なら空いてるがね」
「その部屋で構わないよ」
「先払いだ」
レクスは懐から出した財布から金貨を一枚取り出しカウンターに置いた。
「これで足りる?」
宿屋の男は金貨を受け取るとレクスに笑う。
「二階の一番奥の角部屋だ。兄ちゃん、うまくやんなよ?」
レクスはそれには答えずリリエの手を引いて二階への階段を上りだした。
リリエもそれに大人しくついていく。
心臓が高鳴っているのが自分でもわかって、冷えている筈の自分の手の平からその熱がレクスに伝わっていそうで余計に緊張した。
レクスは背を向けてこちらを見てくれない。
ラスティレッドの髪色が燭台の灯りで余計に赤く見えた。
部屋を開けると広々とした部屋に応接用のソファとテーブル、そして奥には大きめのベッドが置いてある。その間には小さめの暖炉があったので、レクスはリリエの手を離してすぐに暖炉に直行して薪をくべ始めた。
「火熾したらすぐに出ていくから」
レクスは火を熾しながら振り返らずにリリエに告げた。
「待って? レクスも濡れてるでしょ?」
「俺は下の共同暖炉で乾かすから大丈夫だよ」
「……あのね? 今日は最後の夜でしょ? だから一緒にいたい……」
わがままなのはわかっているけれど、本当にもうほんのちょっとしか一緒にいられないと思うとどうしても離れる時間が惜しかった。
「……とにかくリリーは脱衣所にあるタオルで体拭いておいで? このままじゃ本当に風邪ひいちゃうよ」
「わかった。でも戻ってくるまでどこにも行かないでね?」
「……うん」
リリエは衝立の向こうに置いてあるバスケットの中から大きめのタオルを取り出して髪と体を拭く。
三つ編みにしていた髪をほどいて丁寧に水分を拭きとった。
そしてその姿のままレクスの元へと戻っていき、暖炉の前で座り込むレクスの横に同じように座り込んだ。
「……ね? レクス?」
「何?」
「……お願い、こっち向いて?」
ゆっくりとリリエの方を向いたレクスの顔は真剣で、いつものお道化た仮面をつけていない。
だからリリエも普通の少女の笑顔でレクスに言った。
「……あのね、レクス、私ね」
「……何?」
「……『理由』が欲しいの」
「……理由?」
「うん。今まで家門の為とか、国の安寧の為とか、そういう事の為に頑張ってきたわ」
「うん」
「でもね? 自分だけの想いと力だけで、それを全部踏み越える勇気までは持てないの……」
「……」
「だからね? もう後戻り出来ない『理由』を私に与えてくれない?」
「……」
レクスはリリエを見つめる。
そしてそんなリリエの手を取ってその指背にキスを落とした。
レクスは何も言わずにリリエの髪を優しく撫でる。
リリエの頭を引き寄せ、そして顔を近づけてくる。
リリエはそのまま瞳を閉じた。
レクスが覚悟してくれるなら、私は幾らでも頑張れるし戦える。
唇に暖かく柔らかな感触が触れた事に歓びを感じた。
柔らかいレクスの唇が離れたから、リリエは瞳を開いてレクスを見つめた。
「あのね、レクス、私はきっと『王妃に相応しくない』って嫌疑をかけられると思うの。その時にレアンドロ殿下の婚約者を辞する事にしようと思う」
「……」
「だからね、そしたら」
レクスはリリエの唇に人差し指を軽く押し当てた。
「リリエ、もういいよ。大丈夫。君の気持ちはよくわかったから」
レクスはリリエを抱きしめる。
暖炉の薪がぱちぱちと不規則に立てる音だけが周囲に小さく響く。
レクスはリリエを抱きしめ続けた。
頬に触れるレクスの肩はリリエの熱でその部分だけ少しずつ乾いていく。
二人はそのまま沈黙を貫く。
リリエは予感した。
きっとこのままレクスはいなくなるんだろうと。
レアンドロ殿下を裏切る事は、国に対する反逆と同じ。王家に叛意在りとみなされても仕方ない。
それでも、リリエはレクスに選んで欲しかった。
(……ああ、……私、振られちゃったのね……)
それでもレクスがリリエを温めるように抱くその腕は優しくて、でも力強くて、そこからレクスの少ない感情が溢れんばかりに伝わってきて、リリエはひっそりとレクスの胸に顔を埋めて泣いた。
きっと今夜がレクスと過ごす最後だから、リリエはその暖かさと匂いと幸せを噛みしめる様に味わった。
長く長くただ、抱きしめ合って、リリエはいつの間にか眠ってしまった。
そして朝焼けの太陽がリリエの瞼を照らして、目が覚める。
窓から差し込む太陽の光に目を擦って、桃色に染まった空を眺めてリリエは一筋の涙を流す。
リリエはベッドの上に寝かされていて、レクスの姿はもう無かった。
そしてリリエとレクスで集めた証拠を王都の国王陛下へと上奏する為、レクスは王都へと帰る事となった。
レクスが王都へと帰る前夜、二人は最後のヴァルタリアの夜を城下に降りて過ごす事にする。
ヴァルタリアの誇る交易路の交差する一番賑やかな商人街を二人で散策する。
ヴァルタリアの商人街は夜でも燎火が炊かれ、人が行き交って賑やかだ。
リリエの髪にはこの間レクスに買ってもらった髪飾りが燎火に照らされてキラキラと輝いている。
「見て、レクス! 見世屋が出てるわよ!」
「ホントだね。何の宣伝かな?」
大きな広間の噴水の傍で楽器を奏で、鮮やかな衣装を纏った人達が何かを喧伝している。
背中には大きな幟を背負う者もいて、宣伝文句が書かれている。
そこから離れた所では吟遊詩人が物語を歌い語って、それに聞き惚れるカップルが肩を寄せ合っている。
「こんな風に夜街を出歩くのってホントに楽しいわね」
「俺も夜の街をこんな風に歩いたの初めてだよ。……うん、なんかいつもよりもふわついた感じがするから、俺も楽しいんだろうな」
「ホント? でもレクスは王都で育ったんでしょ?」
「そうだけど、殆ど訓練に明け暮れてたからね。もちろん街の地理を覚える為に出歩いたりはしたけど、こんな風に街そのものを楽しんだ事はないよ」
レクスはきっと騎士としてこれからも王国の為に働き続けるのだろう。
「……レクスはこれからもレアンドロ殿下に仕えるの?」
「……さあ、どうかな? どんな部隊に配属されるかわからないからね」
リリエは空を見上げる。
空にはぶ厚い雲がかかっていて月も星もその姿を隠している。
ぽつりと頬に冷たいものを感じた。
「……雨?」
厚い雲はこの季節では珍しい、急な豪雨を連れてきたようだった。
ボタボタと堰を切ったように空から大きな粒の雫が落ちてくる。
それは勢いを増して一気に大雨になり豪雨となった。
叩き付ける様な雨は城下全体を襲い、人々を散り散りに走らせた。
リリエもレクスに肩を抱かれて走り出す。
適当な店の軒下を借りて雨宿りするけれど、二人は随分と濡れてしまった。
リリエはスカートの裾を摘まんでみたが、ボトボト雫が落ちていく。
「突然降っちゃったわね……」
自身の二の腕を抱きしめて両手で摩る。
この季節に野外で水に濡れれば寒いだろう。
そんなリリエにレクスは羽織っていた外套を着せる。
「……リリー? このままじゃ冷えちゃうから宿屋に入ろうか?」
「……え?」
「雨もしばらく止まないだろうし、そのままだと確実に風邪ひくよ」
「………………入る」
俯いてそう返事するとリリエの肩を再び抱いたレクスはリリエを見下ろす。
「行くよ?」
「うん」
二人は豪雨の中を再び走り出した。
今度は宿屋の軒下に辿り着き、扉を潜る。
「いらっしゃい」
声をかけてきた、カウンターの向こうに座る男にレクスは笑った。
「部屋空いてるかな?」
「急な雨で埋まっちまったが、後一部屋、上部屋なら空いてるがね」
「その部屋で構わないよ」
「先払いだ」
レクスは懐から出した財布から金貨を一枚取り出しカウンターに置いた。
「これで足りる?」
宿屋の男は金貨を受け取るとレクスに笑う。
「二階の一番奥の角部屋だ。兄ちゃん、うまくやんなよ?」
レクスはそれには答えずリリエの手を引いて二階への階段を上りだした。
リリエもそれに大人しくついていく。
心臓が高鳴っているのが自分でもわかって、冷えている筈の自分の手の平からその熱がレクスに伝わっていそうで余計に緊張した。
レクスは背を向けてこちらを見てくれない。
ラスティレッドの髪色が燭台の灯りで余計に赤く見えた。
部屋を開けると広々とした部屋に応接用のソファとテーブル、そして奥には大きめのベッドが置いてある。その間には小さめの暖炉があったので、レクスはリリエの手を離してすぐに暖炉に直行して薪をくべ始めた。
「火熾したらすぐに出ていくから」
レクスは火を熾しながら振り返らずにリリエに告げた。
「待って? レクスも濡れてるでしょ?」
「俺は下の共同暖炉で乾かすから大丈夫だよ」
「……あのね? 今日は最後の夜でしょ? だから一緒にいたい……」
わがままなのはわかっているけれど、本当にもうほんのちょっとしか一緒にいられないと思うとどうしても離れる時間が惜しかった。
「……とにかくリリーは脱衣所にあるタオルで体拭いておいで? このままじゃ本当に風邪ひいちゃうよ」
「わかった。でも戻ってくるまでどこにも行かないでね?」
「……うん」
リリエは衝立の向こうに置いてあるバスケットの中から大きめのタオルを取り出して髪と体を拭く。
三つ編みにしていた髪をほどいて丁寧に水分を拭きとった。
そしてその姿のままレクスの元へと戻っていき、暖炉の前で座り込むレクスの横に同じように座り込んだ。
「……ね? レクス?」
「何?」
「……お願い、こっち向いて?」
ゆっくりとリリエの方を向いたレクスの顔は真剣で、いつものお道化た仮面をつけていない。
だからリリエも普通の少女の笑顔でレクスに言った。
「……あのね、レクス、私ね」
「……何?」
「……『理由』が欲しいの」
「……理由?」
「うん。今まで家門の為とか、国の安寧の為とか、そういう事の為に頑張ってきたわ」
「うん」
「でもね? 自分だけの想いと力だけで、それを全部踏み越える勇気までは持てないの……」
「……」
「だからね? もう後戻り出来ない『理由』を私に与えてくれない?」
「……」
レクスはリリエを見つめる。
そしてそんなリリエの手を取ってその指背にキスを落とした。
レクスは何も言わずにリリエの髪を優しく撫でる。
リリエの頭を引き寄せ、そして顔を近づけてくる。
リリエはそのまま瞳を閉じた。
レクスが覚悟してくれるなら、私は幾らでも頑張れるし戦える。
唇に暖かく柔らかな感触が触れた事に歓びを感じた。
柔らかいレクスの唇が離れたから、リリエは瞳を開いてレクスを見つめた。
「あのね、レクス、私はきっと『王妃に相応しくない』って嫌疑をかけられると思うの。その時にレアンドロ殿下の婚約者を辞する事にしようと思う」
「……」
「だからね、そしたら」
レクスはリリエの唇に人差し指を軽く押し当てた。
「リリエ、もういいよ。大丈夫。君の気持ちはよくわかったから」
レクスはリリエを抱きしめる。
暖炉の薪がぱちぱちと不規則に立てる音だけが周囲に小さく響く。
レクスはリリエを抱きしめ続けた。
頬に触れるレクスの肩はリリエの熱でその部分だけ少しずつ乾いていく。
二人はそのまま沈黙を貫く。
リリエは予感した。
きっとこのままレクスはいなくなるんだろうと。
レアンドロ殿下を裏切る事は、国に対する反逆と同じ。王家に叛意在りとみなされても仕方ない。
それでも、リリエはレクスに選んで欲しかった。
(……ああ、……私、振られちゃったのね……)
それでもレクスがリリエを温めるように抱くその腕は優しくて、でも力強くて、そこからレクスの少ない感情が溢れんばかりに伝わってきて、リリエはひっそりとレクスの胸に顔を埋めて泣いた。
きっと今夜がレクスと過ごす最後だから、リリエはその暖かさと匂いと幸せを噛みしめる様に味わった。
長く長くただ、抱きしめ合って、リリエはいつの間にか眠ってしまった。
そして朝焼けの太陽がリリエの瞼を照らして、目が覚める。
窓から差し込む太陽の光に目を擦って、桃色に染まった空を眺めてリリエは一筋の涙を流す。
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