79 / 93
契約の天秤-亡国の瞳と猟犬の誓い
しおりを挟む
教会の孤児院を後にした馬車の中で、アナスタシアは険しい表情で向かいの席を見据えていた。
「……信じられませんわ。未婚の令嬢が、親族でもない男性と二人きりで馬車に同乗するなど、ローザリアの礼法ではあり得ません」
『宵闇の鴉』が差し向けた影、キャリーは息を潜め、「私もいます」と口に出せずにいた。
対面に座るバーナードは、不遜なほど優雅に足を組み、窓の外を指差した。
「だが、現場を説明する良い機会だ。王都へ着くまでの時間を無駄にはできない。優秀な君なら、感情よりも効率を優先すべきだとわかるだろう?」
アナスタシアは反論を飲み込み、視線を窓の外へ向けた。そして、言葉を失った。
車窓に広がるのは、かつて「豊穣の地」と謳われたルミナルアの面影もない、荒廃した農村の惨状だった。ひび割れた大地、痩せこけた家畜、そして力なく道端に座り込む、生気を失った瞳の民たち。
(これが……今のルミナリアの現状だというの……?)
母国ローザリアの豊かさ、ローゼンタールの華やかさとはあまりにかけ離れた絶望の光景に、アナスタシアの胸が激しく疼いた。
「……伝承に頼りたくなる気持ち、少しだけ理解できましたわ。これは、一刻の猶予もありませんわね」
「その通りだ。君の知略が必要なんだ、アナスタシア嬢」
王都にあるカノリア公爵邸へと到着し、重厚な装飾が施されたカノリア公爵邸の正門をくぐると、アナスタシアは更なる衝撃を受けることになった。
馬車の扉が開いた瞬間、出迎えた数十人の使用人たちが、示し合わせたわけでもないのに、一斉に深く頭を下げ、その場に跪いたのだ。
「……えっ?」
彼らの視線は、畏怖と、そして縋るような希望に満ちていた。彼らにとって、銀の髪にアメジストの瞳を持つアナスタシアの来訪は、伝説の「銀紫の乙女」が降臨したのと同義だったのだ。
ルミナルア王国の権威を象徴するかのような白亜の邸内には、精緻な彫刻と、代々の当主が蒐集した稀少な美術品に彩られ、その静謐な空気は訪問者を圧倒する。
客間へと案内されたアナスタシアを待っていたのは、バーナードの鋭い美貌の源流ともいえる、カノリア公爵夫妻だった。
「ようこそ、我が公爵邸へ。話は息子から聞いている、ローザリアの至宝アナスタシア嬢」
公爵は、バーナードに似た整った容姿に、年月を重ねた威厳を湛えた紳士。隣に立つ夫人もまた、高貴な香気を感じさせる淑女であり、二人の視線にはアナスタシアへの期待と、伝説の「銀紫の乙女」を目の当たりにした驚きが入り混じっていた。
カノリア公爵邸の深奥、重厚な円卓の上にはルミナルア王国の命運を握る地図と、山積みの財務書類が広げられていた。
アナスタシアは膨大な資料に鋭い眼光を走らせ、淀みない口調で切り出した。
「まず着手すべきは、ローザリア王国との関税交渉の全面見直しです。現状の不平等な関税を撤廃させ、物流の障壁を取り除きます。その上で、ローゼンタール王国の潤沢な余剰小麦を緊急輸入し、国民の飢えを早急に改善せねばなりません。民の腹が満たされぬ国に、改革の礎は築けませんわ」
カノリア公爵は、その苛烈なまでの手腕に圧倒され、深く頷いた。
「……実に見事だ。だが、それほどの国家的大規模改革を断行するには、我が公爵家の後ろ盾だけでは足りん。王家への拝謁が必要になる」
「承知しております。明日、王城へ上がり、国王陛下……そして王太子殿下へ直接わたくしの展望を奏上いたしますわ。わたくしに全権を委ねる覚悟、その場で見せていただきます」
凛然と言い放つ彼女の姿は、もはや一国の令嬢の枠を超え、国を導く覇者の風格を纏っていた。
「アナスタシア嬢。君に我が国の通商路の再編と、疲弊した農村の再建計画を委ねたい。条件は、君が提示した通りだ。一年。その間に、我が国の立て直しに目処をつけてもらえたら ありがたい」
アナスタシアは、渡された膨大な資料を鋭い眼光でめくり、答えた。
「わたくしがやるからには、中途半端な妥協は致しません。カノリア公爵閣下、わたくしに全権を委ねる覚悟はありますか?」
「もちろんだとも。君こそが、この国の救世主となるだろう」
その時、公爵邸の重厚な扉が、警備をなぎ倒すような勢いで蹴破られた。
「――その話、俺も乗らせてもらおうか」
現れたのは、土埃にまみれ、激しい怒りと焦燥を瞳に宿したライナス・トルドーだった。彼はアナスタシアを奪い返すべく、執念でここまで追ってきたのだ。
「アナスタシア!」
ライナスは大股で歩み寄ると、アナスタシアを隠すようにバーナードの前に立ち、彼を鋭くひと睨みした。
「カノリア公爵閣下。突然、先ぶれもせず、こんな格好での訪問失礼致します。貴方がアナスタシアに提示した条件は聞きました。……気に入らないが、彼女が『救う』と決めたなら、俺がそれを止めることはできない」
ライナスは懐から、トルドー公爵家の紋章が刻まれた書簡を取り出し、卓上に叩きつけた。
「ローゼンタールのトルドー公爵家は、ルミナリアの改革に全面的に協力する。資金、物資、そして物流の確保――すべて俺が整えてやる」
一拍置き、彼は低く言い切る。
「……アナスタシア。この国にお前の力が必要だということは分かっている。だがな、俺の協力は――お前のためだ。一刻も早く、この国の問題を片付けたいだけだ」
その言葉の裏で、ライナスの胸には ― 早く終わらせて、お前を連れ帰る。そんな、抑えきれないほどの独占欲が、静かに、しかし激しく渦巻いていた。
公爵邸の中庭。ライナスを見送るアナスタシアの肩を、ライナスが強く掴んだ。
「本当に、やるのか。一年間も、俺の目の届かないこの国で……」
「ええ。わたくしが蒔く種が、この地で芽吹くのを見届けなければ、わたくしの誇りが許さないの。……ライナス、信じて待っていてくれる?」
ライナスは歯を食いしばり、顔を歪めた。彼女を今すぐ抱き上げ、自国へ連れ去りたいという衝動と、彼女の気高い意思を尊重したいという愛が、彼の中で激しく衝突していた。
ライナスはアナスタシアを力一杯抱きしめ、その首筋に顔を埋めた。
「一年だ! 一年だけだぞ、アナスタシア! 一日でも過ぎたら、僕は軍を率いてこの国を焼き払ってでも、お前を奪い返しに来る!」
その悲痛なまでの叫びに、アナスタシアは涙を堪え、彼の背中に手を回した。
「……約束します。一年後、わたくしは必ず、自由な身となってあなたの元へ戻りますわ」
ライナスは彼女を放すと、未練を断ち切るように背を向けた。
「……帰る。お前の知略で、この弱ったルミナリアを叩き直せ!」
夕闇の中、ライナスを乗せた馬が土埃をあげ私兵の一団と共に駆け去った。
遠ざかるライナスの姿を見つめながら、アナスタシアはアメジストの瞳を冷徹な政治家のものへと切り替えた。
隣国から来た公爵令嬢。
伝説の乙女。
そして、一人の男が命懸けで愛している女性。
アナスタシア・ヴェルデンの、ルミナリア王国を舞台にした「一年間の協力」が、今、幕を開けた。
その翌日、ルミナリア王城。玉座の間。
この時、アナスタシアはまだ知らなかった。謁見の間で彼女を待つ王太子が、その「銀紫の乙女」の気高い美貌に一目で心を奪われ、ルミナルアに更なる波乱を呼ぶことになろうとは。
______________
エール📣いいね❤️お気に入り⭐️応援よろしくお願いします🙇♀️
📖✨ 新連載のお知らせ 2作品 ✨📖
🌹 【可哀想な令嬢? いいえ、私が選ぶ側です~悪役令嬢で上等よ~】 💎
🌹【愛を捨てます~夫は他の女を孕ませた~】💔
「……信じられませんわ。未婚の令嬢が、親族でもない男性と二人きりで馬車に同乗するなど、ローザリアの礼法ではあり得ません」
『宵闇の鴉』が差し向けた影、キャリーは息を潜め、「私もいます」と口に出せずにいた。
対面に座るバーナードは、不遜なほど優雅に足を組み、窓の外を指差した。
「だが、現場を説明する良い機会だ。王都へ着くまでの時間を無駄にはできない。優秀な君なら、感情よりも効率を優先すべきだとわかるだろう?」
アナスタシアは反論を飲み込み、視線を窓の外へ向けた。そして、言葉を失った。
車窓に広がるのは、かつて「豊穣の地」と謳われたルミナルアの面影もない、荒廃した農村の惨状だった。ひび割れた大地、痩せこけた家畜、そして力なく道端に座り込む、生気を失った瞳の民たち。
(これが……今のルミナリアの現状だというの……?)
母国ローザリアの豊かさ、ローゼンタールの華やかさとはあまりにかけ離れた絶望の光景に、アナスタシアの胸が激しく疼いた。
「……伝承に頼りたくなる気持ち、少しだけ理解できましたわ。これは、一刻の猶予もありませんわね」
「その通りだ。君の知略が必要なんだ、アナスタシア嬢」
王都にあるカノリア公爵邸へと到着し、重厚な装飾が施されたカノリア公爵邸の正門をくぐると、アナスタシアは更なる衝撃を受けることになった。
馬車の扉が開いた瞬間、出迎えた数十人の使用人たちが、示し合わせたわけでもないのに、一斉に深く頭を下げ、その場に跪いたのだ。
「……えっ?」
彼らの視線は、畏怖と、そして縋るような希望に満ちていた。彼らにとって、銀の髪にアメジストの瞳を持つアナスタシアの来訪は、伝説の「銀紫の乙女」が降臨したのと同義だったのだ。
ルミナルア王国の権威を象徴するかのような白亜の邸内には、精緻な彫刻と、代々の当主が蒐集した稀少な美術品に彩られ、その静謐な空気は訪問者を圧倒する。
客間へと案内されたアナスタシアを待っていたのは、バーナードの鋭い美貌の源流ともいえる、カノリア公爵夫妻だった。
「ようこそ、我が公爵邸へ。話は息子から聞いている、ローザリアの至宝アナスタシア嬢」
公爵は、バーナードに似た整った容姿に、年月を重ねた威厳を湛えた紳士。隣に立つ夫人もまた、高貴な香気を感じさせる淑女であり、二人の視線にはアナスタシアへの期待と、伝説の「銀紫の乙女」を目の当たりにした驚きが入り混じっていた。
カノリア公爵邸の深奥、重厚な円卓の上にはルミナルア王国の命運を握る地図と、山積みの財務書類が広げられていた。
アナスタシアは膨大な資料に鋭い眼光を走らせ、淀みない口調で切り出した。
「まず着手すべきは、ローザリア王国との関税交渉の全面見直しです。現状の不平等な関税を撤廃させ、物流の障壁を取り除きます。その上で、ローゼンタール王国の潤沢な余剰小麦を緊急輸入し、国民の飢えを早急に改善せねばなりません。民の腹が満たされぬ国に、改革の礎は築けませんわ」
カノリア公爵は、その苛烈なまでの手腕に圧倒され、深く頷いた。
「……実に見事だ。だが、それほどの国家的大規模改革を断行するには、我が公爵家の後ろ盾だけでは足りん。王家への拝謁が必要になる」
「承知しております。明日、王城へ上がり、国王陛下……そして王太子殿下へ直接わたくしの展望を奏上いたしますわ。わたくしに全権を委ねる覚悟、その場で見せていただきます」
凛然と言い放つ彼女の姿は、もはや一国の令嬢の枠を超え、国を導く覇者の風格を纏っていた。
「アナスタシア嬢。君に我が国の通商路の再編と、疲弊した農村の再建計画を委ねたい。条件は、君が提示した通りだ。一年。その間に、我が国の立て直しに目処をつけてもらえたら ありがたい」
アナスタシアは、渡された膨大な資料を鋭い眼光でめくり、答えた。
「わたくしがやるからには、中途半端な妥協は致しません。カノリア公爵閣下、わたくしに全権を委ねる覚悟はありますか?」
「もちろんだとも。君こそが、この国の救世主となるだろう」
その時、公爵邸の重厚な扉が、警備をなぎ倒すような勢いで蹴破られた。
「――その話、俺も乗らせてもらおうか」
現れたのは、土埃にまみれ、激しい怒りと焦燥を瞳に宿したライナス・トルドーだった。彼はアナスタシアを奪い返すべく、執念でここまで追ってきたのだ。
「アナスタシア!」
ライナスは大股で歩み寄ると、アナスタシアを隠すようにバーナードの前に立ち、彼を鋭くひと睨みした。
「カノリア公爵閣下。突然、先ぶれもせず、こんな格好での訪問失礼致します。貴方がアナスタシアに提示した条件は聞きました。……気に入らないが、彼女が『救う』と決めたなら、俺がそれを止めることはできない」
ライナスは懐から、トルドー公爵家の紋章が刻まれた書簡を取り出し、卓上に叩きつけた。
「ローゼンタールのトルドー公爵家は、ルミナリアの改革に全面的に協力する。資金、物資、そして物流の確保――すべて俺が整えてやる」
一拍置き、彼は低く言い切る。
「……アナスタシア。この国にお前の力が必要だということは分かっている。だがな、俺の協力は――お前のためだ。一刻も早く、この国の問題を片付けたいだけだ」
その言葉の裏で、ライナスの胸には ― 早く終わらせて、お前を連れ帰る。そんな、抑えきれないほどの独占欲が、静かに、しかし激しく渦巻いていた。
公爵邸の中庭。ライナスを見送るアナスタシアの肩を、ライナスが強く掴んだ。
「本当に、やるのか。一年間も、俺の目の届かないこの国で……」
「ええ。わたくしが蒔く種が、この地で芽吹くのを見届けなければ、わたくしの誇りが許さないの。……ライナス、信じて待っていてくれる?」
ライナスは歯を食いしばり、顔を歪めた。彼女を今すぐ抱き上げ、自国へ連れ去りたいという衝動と、彼女の気高い意思を尊重したいという愛が、彼の中で激しく衝突していた。
ライナスはアナスタシアを力一杯抱きしめ、その首筋に顔を埋めた。
「一年だ! 一年だけだぞ、アナスタシア! 一日でも過ぎたら、僕は軍を率いてこの国を焼き払ってでも、お前を奪い返しに来る!」
その悲痛なまでの叫びに、アナスタシアは涙を堪え、彼の背中に手を回した。
「……約束します。一年後、わたくしは必ず、自由な身となってあなたの元へ戻りますわ」
ライナスは彼女を放すと、未練を断ち切るように背を向けた。
「……帰る。お前の知略で、この弱ったルミナリアを叩き直せ!」
夕闇の中、ライナスを乗せた馬が土埃をあげ私兵の一団と共に駆け去った。
遠ざかるライナスの姿を見つめながら、アナスタシアはアメジストの瞳を冷徹な政治家のものへと切り替えた。
隣国から来た公爵令嬢。
伝説の乙女。
そして、一人の男が命懸けで愛している女性。
アナスタシア・ヴェルデンの、ルミナリア王国を舞台にした「一年間の協力」が、今、幕を開けた。
その翌日、ルミナリア王城。玉座の間。
この時、アナスタシアはまだ知らなかった。謁見の間で彼女を待つ王太子が、その「銀紫の乙女」の気高い美貌に一目で心を奪われ、ルミナルアに更なる波乱を呼ぶことになろうとは。
______________
エール📣いいね❤️お気に入り⭐️応援よろしくお願いします🙇♀️
📖✨ 新連載のお知らせ 2作品 ✨📖
🌹 【可哀想な令嬢? いいえ、私が選ぶ側です~悪役令嬢で上等よ~】 💎
🌹【愛を捨てます~夫は他の女を孕ませた~】💔
1,517
あなたにおすすめの小説
言いたいことはそれだけですか。では始めましょう
井藤 美樹
恋愛
常々、社交を苦手としていましたが、今回ばかりは仕方なく出席しておりましたの。婚約者と一緒にね。
その席で、突然始まった婚約破棄という名の茶番劇。
頭がお花畑の方々の発言が続きます。
すると、なぜが、私の名前が……
もちろん、火の粉はその場で消しましたよ。
ついでに、独立宣言もしちゃいました。
主人公、めちゃくちゃ口悪いです。
成り立てホヤホヤのミネリア王女殿下の溺愛&奮闘記。ちょっとだけ、冒険譚もあります。
婚約破棄されたので、前世の知識で無双しますね?
ほーみ
恋愛
「……よって、君との婚約は破棄させてもらう!」
華やかな舞踏会の最中、婚約者である王太子アルベルト様が高らかに宣言した。
目の前には、涙ぐみながら私を見つめる金髪碧眼の美しい令嬢。確か侯爵家の三女、リリア・フォン・クラウゼルだったかしら。
──あら、デジャヴ?
「……なるほど」
病めるときも健やかなるときも、お前だけは絶対許さないからなマジで
あだち
恋愛
ペルラ伯爵家の跡取り娘・フェリータの婚約者が、王女様に横取りされた。どうやら、伯爵家の天敵たるカヴァリエリ家の当主にして王女の側近・ロレンツィオが、裏で糸を引いたという。
怒り狂うフェリータは、大事な婚約者を取り返したい一心で、祝祭の日に捨て身の行動に出た。
……それが結果的に、にっくきロレンツィオ本人と結婚することに結びつくとも知らず。
***
『……いやホントに許せん。今更言えるか、実は前から好きだったなんて』
前世の旦那様、貴方とだけは結婚しません。
真咲
恋愛
全21話。他サイトでも掲載しています。
一度目の人生、愛した夫には他に想い人がいた。
侯爵令嬢リリア・エンダロインは幼い頃両親同士の取り決めで、幼馴染の公爵家の嫡男であるエスター・カンザスと婚約した。彼は学園時代のクラスメイトに恋をしていたけれど、リリアを優先し、リリアだけを大切にしてくれた。
二度目の人生。
リリアは、再びリリア・エンダロインとして生まれ変わっていた。
「次は、私がエスターを幸せにする」
自分が彼に幸せにしてもらったように。そのために、何がなんでも、エスターとだけは結婚しないと決めた。
王命により、婚約破棄されました。
緋田鞠
恋愛
魔王誕生に対抗するため、異界から聖女が召喚された。アストリッドは結婚を翌月に控えていたが、婚約者のオリヴェルが、聖女の指名により独身男性のみが所属する魔王討伐隊の一員に選ばれてしまった。その結果、王命によって二人の婚約が破棄される。運命として受け入れ、世界の安寧を祈るため、修道院に身を寄せて二年。久しぶりに再会したオリヴェルは、以前と変わらず、アストリッドに微笑みかけた。「私は、長年の約束を違えるつもりはないよ」。
【完結】婚約破棄に祝砲を。あら、殿下ったらもうご結婚なさるのね? では、祝辞代わりに花嫁ごと吹き飛ばしに伺いますわ。
猫屋敷むぎ
恋愛
王都最古の大聖堂。
ついに幸せいっぱいの結婚式を迎えた、公女リシェル・クレイモア。
しかし、一年前。同じ場所での結婚式では――
見知らぬ女を連れて現れたセドリック王子が、高らかに宣言した。
「俺は――愛を選ぶ! お前との婚約は……破棄だ!」
確かに愛のない政略結婚だったけれど。
――やがて、仮面の執事クラウスと共に踏み込む、想像もできなかった真実。
「お嬢様、祝砲は芝居の終幕でと、相場は決まっております――」
仮面が落ちるとき、空を裂いて祝砲が鳴り響く。
シリアスもラブも笑いもまとめて撃ち抜く、“婚約破棄から始まる、公女と執事の逆転ロマンス劇場”、ここに開幕!
――ミステリ仕立ての愛と逆転の物語です。スッキリ逆転、ハピエン保証。
※「小説家になろう」にも掲載。
※ アルファポリス完結恋愛13位。応援ありがとうございます。
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
【完結】私が誰だか、分かってますか?
美麗
恋愛
アスターテ皇国
時の皇太子は、皇太子妃とその侍女を妾妃とし他の妃を娶ることはなかった
出産時の出血により一時病床にあったもののゆっくり回復した。
皇太子は皇帝となり、皇太子妃は皇后となった。
そして、皇后との間に産まれた男児を皇太子とした。
以降の子は妾妃との娘のみであった。
表向きは皇帝と皇后の仲は睦まじく、皇后は妾妃を受け入れていた。
ただ、皇帝と皇后より、皇后と妾妃の仲はより睦まじくあったとの話もあるようだ。
残念ながら、この妾妃は産まれも育ちも定かではなかった。
また、後ろ盾も何もないために何故皇后の侍女となったかも不明であった。
そして、この妾妃の娘マリアーナははたしてどのような娘なのか…
17話完結予定です。
完結まで書き終わっております。
よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる