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孤独な出産
「……嘘だろう、フィー。冗談だと言ってくれ」
崩れ落ちた膝から伝わる大理石の冷たさが、これが夢ではないことを残酷に告げていた。玄関ホールに膝をつくオリビエの視界は、信じられない光景で埋め尽くされている。
「オリビエ様! 助けて! 私を捨てないで! 貴方だけは私の味方だと仰ったじゃありませんか!」
護衛に腕を掴まれ、引きずられていくキャトリーヌが叫ぶ。その顔は、これまで彼が見てきた「守ってやりたいほどに儚い未亡人」のものではなかった。髪は乱れ、アーモンド形の瞳は恐怖と執着に血走り、泥沼から這い上がろうとする亡者のように醜く歪んでいる。
オリビエは彼女を助けようと手を伸ばしかけ――そして、止まった。
その背後に控える、義父・フレデリック侯爵の、凍てつくような殺意を孕んだ視線に射抜かれたからだ。
「……汚らわしい。その手を二度と娘に向けるな、この不徳者が」
侯爵の一言は、オリビエの心臓を直接握りつぶすような重圧があった。
キャトリーヌの叫び声が遠ざかり、重い扉が閉まる。静寂が戻ったホールに、再び現れたステファニーの冷徹な声だけが響いた。
「貴方の身の回りの品は、すべて実家の離れに送らせました。これから貴方は、フォックス伯爵家の『更生プログラム』に従っていただきます。商会への立ち入り、私への接触、そして——」
ステファニーはそこで言葉を切り、感情の失せた瞳で夫・オリビエを見下ろした。
「……誓いの指輪を身に付けることも、今日限りで禁じます」
「フィー! 待ってくれ! 確かに彼女とは……行き過ぎたことがあったかもしれない。でも、愛しているのは君だけなんだ! 彼女はただの戯れで、寂しそうだったから……つい……」
オリビエは必死に弁明の言葉を紡いだ。彼にとってはそれが「誠実さ」のつもりだった。妻を愛しているからこそ、別の女は遊びに過ぎない。だから許してほしい。その身勝手な論理が、どれほどステファニーを侮辱しているかに、彼はまだ気づいていなかった。
ステファニーは、一瞬だけ、悲しそうに目を細めた。だが、その唇から漏れたのは、乾いた失笑だった。
「『戯れ』……。その一言で、私たちが築いてきた六年間の友情と愛情を、貴方は踏みにじったのね。……残念だわ、リヴィ。貴方は最後まで、自分が何を失ったのか理解できないのね」
ステファニーはそれ以上一言も発することなく、翻って奥へと消えた。
オリビエが護衛によって屋敷から連れ出される間、彼は何度も妻の名を呼んだが、二度と扉が開くことはなかった。
数日後。オリビエは実家のフォックス伯爵家の別邸、人里離れた古い離れに監禁されていた。
窓には鉄格子が嵌められ、食事は一日に二度、無言の従僕によって運ばれてくるだけだ。
そこには、商会の活気も、ステファニーの優しい微笑みも、キャトリーヌの甘い媚態もない。ただ、自分が行った裏切りの証拠書類――公金の流用記録や、密会の報告書――が机の上に並べられているだけだった。
「……僕は、何をしていたんだ」
オリビエは頭を抱え、暗い部屋で呻いた。
キャトリーヌがいなくなって数日。不思議なほどに、彼の中に残っていた彼女への同情は、霧が晴れるように消え去っていた。
あの隣国での熱狂は何だったのか。彼女の「弱さ」に絆され、自分を特別な存在だと勘違いしていたあの時間は、なんと空虚で、安っぽいものだったのか。
彼が本当に欲していたのは、自分を「必要としてくれる弱い女」などではなく、自分を「信頼し、共に歩んでくれるステファニー」だったのだ。
失って初めて、彼はその価値に気づいた。
だが、遅すぎた。
「フィー……会いたい……ごめん、ごめんよ……」
オリビエが孤独な部屋で涙を流し、後悔の念に焼かれている頃。
ステファニーは、真逆の時間を過ごしていた。
「ステファニー様、本日の検診のお時間です」
信頼の置ける主治医が、極秘裏に彼女の部屋を訪れる。ステファニーは、ゆったりとしたガウンに着替え、椅子に深く腰掛けた。彼女のお腹は、もう隠しきれないほどに膨らみ始めている。
「順調ですね。胎動もしっかりしています。……ステファニー様、本当によろしいのですか? オリビエ様には、この喜びを共有させず……」
「『喜び』、ですか?」
ステファニーは、慈しむようにお腹を撫でながら、静かに首を振った。
「この子は、私の希望です。でも、今の彼にそれを教えれば、彼は『子供のために許して欲しい』と、この命を免罪符にするでしょう。それは、この子に対しても、私に対しても、最大の侮辱ですわ」
彼女の瞳に、迷いはなかった。
オリビエが隣国でキャトリーヌの肌を貪っていた半年間、彼女はこの命と共に、孤独な戦いを続けてきたのだ。
一人で辛いつわりに耐え、一人で商会の不正を暴き、一人で家族との決別を計画した。その過酷な日々に、彼は別の女に「君を守る」と囁いていたのだ。
「オリビエは今、自分が何を失ったか、その形すら分かっていないはずです。……彼が失ったのは、『有能な妻』や『商会の地位』だけではない。……自分の血を分けた、愛する子供の誕生という、一生取り戻せない時間そのものなのですよ」
ステファニーの言葉は、冷たく、そして重い。
彼女は、オリビエが離れで「更生」という名の地獄を味わうことを望んでいた。
それは憎しみゆえではない。
彼が自分の罪の深さを、理屈ではなく「体感」として理解しなければ、この先の長い人生、また同じ過ちを繰り返すだろうと確信していたからだ。
(私の可愛い赤ちゃん。貴方のお父様は、今、とても大事なお勉強をしているの)
ステファニーはお腹に話しかける。
窓の外には、季節外れの強い風が吹き荒れ、ミモザの葉が激しく揺れていた。花はとうに散り、今はただ、次なる季節への準備を整える緑の葉が茂っている。
「……私は、この商会を守り、この子を守り抜く。そのためなら、私は悪女にでも、冷血漢にでもなりましょう」
彼女は立ち上がり、机の上に広げられた新商品のデザイン画に目を落とした。
絹織物の新しい織り方、真珠の加工法。彼女の頭脳は、絶望の中でも止まることなく、未来を構築し続けている。
数ヶ月後。雪が降り積もる厳冬の夜。
フォックス伯爵家の別邸の離れには、オリビエの絶望的な叫び声が響いていた。
「フィー! 頼む、一度でいい、顔を見せてくれ! 僕は生まれ変わったんだ!」
だが、その叫びが届くことはなかった。
その時、本邸のステファニーの寝室では、産婆たちの慌ただしい声と共に、一つの新しい命が産声を上げていた。
「……おめでとうございます。元気な男の子ですよ、ステファニー様」
産婆に抱き上げられた赤ん坊――元気な将来の嫡男。
その瞳は、皮肉にも、若き日のオリビエにそっくりな、澄んだ美しい色をしていた。
ステファニーは疲れ果てた体で息子を抱き寄せ、その額に優しくキスをした。
「ああ、可愛い私の赤ちゃん。……貴方の名前は『パトリック』よ。しばらく、お父様には会えないけれど……私が、貴方を世界一幸せにしてみせるわ」
オリビエが、自分が父親になったことさえ知らずに、冷たい監禁部屋で己の境遇を嘆いている間に。ステファニーは、自分だけの新しい家族を手に入れたのだ。
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📢新連載🌹【隠し通せると思ったのですか?~嫁いだ姉の赤子の髪と瞳は、隠しようもなく貴方の色でした~】
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「オリビエ様! 助けて! 私を捨てないで! 貴方だけは私の味方だと仰ったじゃありませんか!」
護衛に腕を掴まれ、引きずられていくキャトリーヌが叫ぶ。その顔は、これまで彼が見てきた「守ってやりたいほどに儚い未亡人」のものではなかった。髪は乱れ、アーモンド形の瞳は恐怖と執着に血走り、泥沼から這い上がろうとする亡者のように醜く歪んでいる。
オリビエは彼女を助けようと手を伸ばしかけ――そして、止まった。
その背後に控える、義父・フレデリック侯爵の、凍てつくような殺意を孕んだ視線に射抜かれたからだ。
「……汚らわしい。その手を二度と娘に向けるな、この不徳者が」
侯爵の一言は、オリビエの心臓を直接握りつぶすような重圧があった。
キャトリーヌの叫び声が遠ざかり、重い扉が閉まる。静寂が戻ったホールに、再び現れたステファニーの冷徹な声だけが響いた。
「貴方の身の回りの品は、すべて実家の離れに送らせました。これから貴方は、フォックス伯爵家の『更生プログラム』に従っていただきます。商会への立ち入り、私への接触、そして——」
ステファニーはそこで言葉を切り、感情の失せた瞳で夫・オリビエを見下ろした。
「……誓いの指輪を身に付けることも、今日限りで禁じます」
「フィー! 待ってくれ! 確かに彼女とは……行き過ぎたことがあったかもしれない。でも、愛しているのは君だけなんだ! 彼女はただの戯れで、寂しそうだったから……つい……」
オリビエは必死に弁明の言葉を紡いだ。彼にとってはそれが「誠実さ」のつもりだった。妻を愛しているからこそ、別の女は遊びに過ぎない。だから許してほしい。その身勝手な論理が、どれほどステファニーを侮辱しているかに、彼はまだ気づいていなかった。
ステファニーは、一瞬だけ、悲しそうに目を細めた。だが、その唇から漏れたのは、乾いた失笑だった。
「『戯れ』……。その一言で、私たちが築いてきた六年間の友情と愛情を、貴方は踏みにじったのね。……残念だわ、リヴィ。貴方は最後まで、自分が何を失ったのか理解できないのね」
ステファニーはそれ以上一言も発することなく、翻って奥へと消えた。
オリビエが護衛によって屋敷から連れ出される間、彼は何度も妻の名を呼んだが、二度と扉が開くことはなかった。
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窓には鉄格子が嵌められ、食事は一日に二度、無言の従僕によって運ばれてくるだけだ。
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「……僕は、何をしていたんだ」
オリビエは頭を抱え、暗い部屋で呻いた。
キャトリーヌがいなくなって数日。不思議なほどに、彼の中に残っていた彼女への同情は、霧が晴れるように消え去っていた。
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オリビエが孤独な部屋で涙を流し、後悔の念に焼かれている頃。
ステファニーは、真逆の時間を過ごしていた。
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ステファニーは、慈しむようにお腹を撫でながら、静かに首を振った。
「この子は、私の希望です。でも、今の彼にそれを教えれば、彼は『子供のために許して欲しい』と、この命を免罪符にするでしょう。それは、この子に対しても、私に対しても、最大の侮辱ですわ」
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ステファニーの言葉は、冷たく、そして重い。
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絹織物の新しい織り方、真珠の加工法。彼女の頭脳は、絶望の中でも止まることなく、未来を構築し続けている。
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フォックス伯爵家の別邸の離れには、オリビエの絶望的な叫び声が響いていた。
「フィー! 頼む、一度でいい、顔を見せてくれ! 僕は生まれ変わったんだ!」
だが、その叫びが届くことはなかった。
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「……おめでとうございます。元気な男の子ですよ、ステファニー様」
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その瞳は、皮肉にも、若き日のオリビエにそっくりな、澄んだ美しい色をしていた。
ステファニーは疲れ果てた体で息子を抱き寄せ、その額に優しくキスをした。
「ああ、可愛い私の赤ちゃん。……貴方の名前は『パトリック』よ。しばらく、お父様には会えないけれど……私が、貴方を世界一幸せにしてみせるわ」
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