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【32】親子
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「お父様」
「ああいや、何でもないんだ。ディアナ」
「お父様」
「済まない。私の失言だった」
なんでもない顔をしてはいるが、明らかに様子がおかしい。そこでディアナは思い切った揺さぶりをかけることにした。
「お父様。先日お父様がお母様に内緒で購入した――」
「待て! お前どうしてそれを!」
静かに話し合いを進めていたはずのレスターは急激な焦りを見せた。計算通りだ。
「本当に購入していたのですね」
「私を騙したのか!?」
「騙すだなんて人聞きが悪いです。ねえ……お母様ー!」
「待て話せばわかる!」
「理解いただけて嬉しいですわ。わたくしもお父様が責められる姿や、お母様がお怒りになる姿を見たくはありません。二人にはいつまでも仲睦まじくいてほしいのです」
父は母に内緒で買い物をすることが多く、その度に意見の対立からお叱りを受けている。今回もその原因になりそうな買い物をそれとなく指摘してみたが、どうやら当たりだったらしい。
レスターはわざとらしく咳ばらいをしてから独り言を口にした。
「はぁ……友人を売るようで気が引けるが、お前たちはもう恋人同士だ。話したところで問題はないだろう」
失言からユアンの秘密を暴露する展開になったレスターは罪の意識に駆られているようだ。しかしディアナも今更聞かなかったことにするつもりはない。
「私が初めてユアン様から声を掛けられたのは他でもない、お前について訊ねるものだった」
「え?」
「あれはレナード様との顔合わせを終えた頃だったか。パーティーで顔を合わせると、ユアン様からお前は出席していないのかと訊ねられた。今日は出席していないと答えれば、どうしているのかと聞かれたよ」
「ユアン様が?」
誰か別の人に訊ねられたと言われた方がよほど信じられる。
「弟の婚約者のことが気になると言ってな。しかし婚約が破棄されてからもユアン様は事あるごとにお前の様子を気にしていた。思えば私たちが話すようになったのはお前がきっかけとなってのことだろう。私もいつからか、自分からお前のことを話すようになっていたよ」
「初めて聞きました」
昔を思い出せば、パーティーでユアンと顔を合わせたという話は聞かされたことがある。だがユアンから様子を訪ねられたというのは初耳だ。
「私には何故ユアン様がああもお前に拘るのかわからなかった。初めのうちは弟の婚約者のことが気になるのは当然だと考えたが、お前に誤解を与えても良い事はないと判断してな。だが婚約が破棄されてからもユアン様はお前のことを知りたがっていた。レナード様とのこともあって、それ以降はランフォードの名を思い出させるような真似はしたくなかった」
それが今日まで黙っていた真相だと言う。
きっとユアンは弟の婚約者であるディアナを見極めるため、その父親に声を掛けた。始まりは間違いなくその目的だったに違いない。
けれどその後は? 何故、婚約破棄後も自分について知ろうとしたのだろう。
「今思い返してみれば、ユアン様はいつもお前のことを見ていたように思う」
「お父様?」
「私たちは仕事柄同じパーティーに出席することも多かった。私は会場での娘の振る舞いが気になってな。お前がいるとどうしても目で追ってしまうが、そういう時は決まってユアン様もお前のことを見ていたよ」
「本当なのですか?」
ディアナとて常にユアンの動向に目を向け、彼の視線を意識するように動いていた。けれどディアナにとっての行為はユアンを避けるためのものだ。見られていると知れば人ごみに紛れて交わし、背を向けていた。同じようにユアンが自分を見ているなど考えたこともない。
「それで卒業パーティーでのドレスを憶えて……ですが、ユアン様は何故わたくしを?」
「さてな。私にも意図まではわからないが」
自分は何か思い違いをしていたのだろうか。だとしてもユアンの態度は理解しかねるものがある。
「お父様。実はわたくし、わたくしたちは嘘を吐いていたのです。ユアン様と恋人になったというのは嘘なのです。結婚をしたくないからと、わたくしたちは周囲を欺こうと計画したのです」
「なんだと!? お前たちは、いやお前は……!」
呆れ返る父の反応は仕方のないことだ。落胆させてしまったとも思う。それでも正直に話そうとしたのは二人の関係を知ったからで、ユアンを友と呼び身を案じる父に嘘を重ねてはいけない気がした。向き合うのなら心からの言葉でなければ意味はない。
「わたくしは先日、ユアン様にこの関係を終わらせたいと願いました。ですからユアン様との将来を期待されていたのなら、申し訳ありません」
レスターはよほど驚いているのか、しばらくは言葉もなく唖然としていた。ユアンの完璧な振る舞いのおかげで、偽りの恋人と疑われることはなかったのだろう。
「お前はそこまで……いや、そこまで追い詰めたのは私たちか」
瞬時にその発想に至るということは、父なりに結婚を強要し過ぎていたという自覚はあるらしい。
「お前の決断にはユアン様も納得されているのか?」
「まだ、きちんと話はしていません」
ディアナが俯くと、レスターはそうかと頷いた。
「では今一度、きちんとユアン様と話しなさい。私たち夫婦のように相談を後回しにしては拗れてしまうからな」
「お父様……」
もう拗れかけているとは言えない。
両親の問題については自覚しているため深くは追及しないでおくが、改善してほしいと願うのは娘の切実な思いだ。
「不安を感じる必要はない。お前たちなら出来ると、私はそう信じている」
「何故お父様がそこまで?」
「おかしな話ではあるが、私はあのパーティーでお前たちが寄り添う姿を目にした時、不思議とこれこそがあるべき形のようだと感じた」
「あるべき形?」
「こうなる事が運命だったように、似合いの二人に見えたということだ。お前たちが支え合うのであれば、それは素晴らしい家庭になると、自分のことの様に嬉しかったよ。年甲斐もなくはしゃぎ、母さんにもそう報告してしまった。お前も気付いていただろう? 妙に母さんの機嫌が良かったことに」
「はい……」
「なに、母さんのことは気にするな。いざとなれば私が話して聞かせよう。お前はお前の想う通りに行動すればいい」
まるで背中を押されたような心地だ。
早くユアンに会いたい――
燻っていた想いが急激に膨れ上がっていく。
どういう結果になるかはわからない。その結果、両親を落胆させることになったとしても早くユアンと話がしたいと思う。一日待ったのだ。もうじっとしてはいられない。
「ところでお父様。わたくし欲しいパーティーの招待状があるのです」
「どうした? お前が招待状を強請るのは久しいな」
かつてのディアナは父親の地位に甘え、多くのパーティーを渡り歩いていた。それは社交界では有名なもので、ディアナを良く知らない人間が聞けば、彼女の名は相当な遊び人のものとして受け取るだろう。無論、淋しさを埋めるための行為は学院に入学してからは途絶えている。そのためこういった願いを口にするのは久しぶりだった。
娘のおねだりを前に嬉しそうなレスターは、ディアナが望む招待状を察していたのかもしれない。
「任せておけ。魔法大臣の手に入らない招待状はない。たとえ当日だろうと参加させてやろう」
レスターはそう言うが、本当は彼が向かってほしい場所だったのかもしれない。
ただしディアナは自らの意思で向かう。父に乞われたからではなく、自分の意思で彼に会いに行く。
会いたいから――
好きな人の会うための、至って単純な動機だ。
そうと決まればドレスを選ばなければならない。至急支度を整えなければ、たとえ招待状が手に入ったとしても遅刻してしまう。
ディアナは慌てて部屋を出ようとするが、その前に父から呼び止められてしまった。
「ディアナ」
「はい?」
「くれぐれも母さんには……」
「わかっています。招待状に免じて黙っておきますわ」
家族円満のためにもディアナは目を瞑ることを決めた。
「ああいや、何でもないんだ。ディアナ」
「お父様」
「済まない。私の失言だった」
なんでもない顔をしてはいるが、明らかに様子がおかしい。そこでディアナは思い切った揺さぶりをかけることにした。
「お父様。先日お父様がお母様に内緒で購入した――」
「待て! お前どうしてそれを!」
静かに話し合いを進めていたはずのレスターは急激な焦りを見せた。計算通りだ。
「本当に購入していたのですね」
「私を騙したのか!?」
「騙すだなんて人聞きが悪いです。ねえ……お母様ー!」
「待て話せばわかる!」
「理解いただけて嬉しいですわ。わたくしもお父様が責められる姿や、お母様がお怒りになる姿を見たくはありません。二人にはいつまでも仲睦まじくいてほしいのです」
父は母に内緒で買い物をすることが多く、その度に意見の対立からお叱りを受けている。今回もその原因になりそうな買い物をそれとなく指摘してみたが、どうやら当たりだったらしい。
レスターはわざとらしく咳ばらいをしてから独り言を口にした。
「はぁ……友人を売るようで気が引けるが、お前たちはもう恋人同士だ。話したところで問題はないだろう」
失言からユアンの秘密を暴露する展開になったレスターは罪の意識に駆られているようだ。しかしディアナも今更聞かなかったことにするつもりはない。
「私が初めてユアン様から声を掛けられたのは他でもない、お前について訊ねるものだった」
「え?」
「あれはレナード様との顔合わせを終えた頃だったか。パーティーで顔を合わせると、ユアン様からお前は出席していないのかと訊ねられた。今日は出席していないと答えれば、どうしているのかと聞かれたよ」
「ユアン様が?」
誰か別の人に訊ねられたと言われた方がよほど信じられる。
「弟の婚約者のことが気になると言ってな。しかし婚約が破棄されてからもユアン様は事あるごとにお前の様子を気にしていた。思えば私たちが話すようになったのはお前がきっかけとなってのことだろう。私もいつからか、自分からお前のことを話すようになっていたよ」
「初めて聞きました」
昔を思い出せば、パーティーでユアンと顔を合わせたという話は聞かされたことがある。だがユアンから様子を訪ねられたというのは初耳だ。
「私には何故ユアン様がああもお前に拘るのかわからなかった。初めのうちは弟の婚約者のことが気になるのは当然だと考えたが、お前に誤解を与えても良い事はないと判断してな。だが婚約が破棄されてからもユアン様はお前のことを知りたがっていた。レナード様とのこともあって、それ以降はランフォードの名を思い出させるような真似はしたくなかった」
それが今日まで黙っていた真相だと言う。
きっとユアンは弟の婚約者であるディアナを見極めるため、その父親に声を掛けた。始まりは間違いなくその目的だったに違いない。
けれどその後は? 何故、婚約破棄後も自分について知ろうとしたのだろう。
「今思い返してみれば、ユアン様はいつもお前のことを見ていたように思う」
「お父様?」
「私たちは仕事柄同じパーティーに出席することも多かった。私は会場での娘の振る舞いが気になってな。お前がいるとどうしても目で追ってしまうが、そういう時は決まってユアン様もお前のことを見ていたよ」
「本当なのですか?」
ディアナとて常にユアンの動向に目を向け、彼の視線を意識するように動いていた。けれどディアナにとっての行為はユアンを避けるためのものだ。見られていると知れば人ごみに紛れて交わし、背を向けていた。同じようにユアンが自分を見ているなど考えたこともない。
「それで卒業パーティーでのドレスを憶えて……ですが、ユアン様は何故わたくしを?」
「さてな。私にも意図まではわからないが」
自分は何か思い違いをしていたのだろうか。だとしてもユアンの態度は理解しかねるものがある。
「お父様。実はわたくし、わたくしたちは嘘を吐いていたのです。ユアン様と恋人になったというのは嘘なのです。結婚をしたくないからと、わたくしたちは周囲を欺こうと計画したのです」
「なんだと!? お前たちは、いやお前は……!」
呆れ返る父の反応は仕方のないことだ。落胆させてしまったとも思う。それでも正直に話そうとしたのは二人の関係を知ったからで、ユアンを友と呼び身を案じる父に嘘を重ねてはいけない気がした。向き合うのなら心からの言葉でなければ意味はない。
「わたくしは先日、ユアン様にこの関係を終わらせたいと願いました。ですからユアン様との将来を期待されていたのなら、申し訳ありません」
レスターはよほど驚いているのか、しばらくは言葉もなく唖然としていた。ユアンの完璧な振る舞いのおかげで、偽りの恋人と疑われることはなかったのだろう。
「お前はそこまで……いや、そこまで追い詰めたのは私たちか」
瞬時にその発想に至るということは、父なりに結婚を強要し過ぎていたという自覚はあるらしい。
「お前の決断にはユアン様も納得されているのか?」
「まだ、きちんと話はしていません」
ディアナが俯くと、レスターはそうかと頷いた。
「では今一度、きちんとユアン様と話しなさい。私たち夫婦のように相談を後回しにしては拗れてしまうからな」
「お父様……」
もう拗れかけているとは言えない。
両親の問題については自覚しているため深くは追及しないでおくが、改善してほしいと願うのは娘の切実な思いだ。
「不安を感じる必要はない。お前たちなら出来ると、私はそう信じている」
「何故お父様がそこまで?」
「おかしな話ではあるが、私はあのパーティーでお前たちが寄り添う姿を目にした時、不思議とこれこそがあるべき形のようだと感じた」
「あるべき形?」
「こうなる事が運命だったように、似合いの二人に見えたということだ。お前たちが支え合うのであれば、それは素晴らしい家庭になると、自分のことの様に嬉しかったよ。年甲斐もなくはしゃぎ、母さんにもそう報告してしまった。お前も気付いていただろう? 妙に母さんの機嫌が良かったことに」
「はい……」
「なに、母さんのことは気にするな。いざとなれば私が話して聞かせよう。お前はお前の想う通りに行動すればいい」
まるで背中を押されたような心地だ。
早くユアンに会いたい――
燻っていた想いが急激に膨れ上がっていく。
どういう結果になるかはわからない。その結果、両親を落胆させることになったとしても早くユアンと話がしたいと思う。一日待ったのだ。もうじっとしてはいられない。
「ところでお父様。わたくし欲しいパーティーの招待状があるのです」
「どうした? お前が招待状を強請るのは久しいな」
かつてのディアナは父親の地位に甘え、多くのパーティーを渡り歩いていた。それは社交界では有名なもので、ディアナを良く知らない人間が聞けば、彼女の名は相当な遊び人のものとして受け取るだろう。無論、淋しさを埋めるための行為は学院に入学してからは途絶えている。そのためこういった願いを口にするのは久しぶりだった。
娘のおねだりを前に嬉しそうなレスターは、ディアナが望む招待状を察していたのかもしれない。
「任せておけ。魔法大臣の手に入らない招待状はない。たとえ当日だろうと参加させてやろう」
レスターはそう言うが、本当は彼が向かってほしい場所だったのかもしれない。
ただしディアナは自らの意思で向かう。父に乞われたからではなく、自分の意思で彼に会いに行く。
会いたいから――
好きな人の会うための、至って単純な動機だ。
そうと決まればドレスを選ばなければならない。至急支度を整えなければ、たとえ招待状が手に入ったとしても遅刻してしまう。
ディアナは慌てて部屋を出ようとするが、その前に父から呼び止められてしまった。
「ディアナ」
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