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第三章エルフ、オークの花嫁になる
エルフ、オークの花嫁になる【19】*
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目覚めると、グイドの顔が視界いっぱいに広がっていた。
「グイ……ド……?」
「レグレース!目を覚ましたんだな!」
グイドの目から涙がこぼれ、私に降り注ぐ。なんて綺麗なんだろう。いつまでも見惚れていたいが、私は身を起こした。グイドが枕とクッションを当てがい支えてくれる。
「グイド、あれから何日経ちましたか?ゴブリンマスターは?被害者たちはどうなりましたか?」
「落ち着け。あれから三日だ。ゴブリンマスターは虫の息で森も消えたし、被害者は保護された」
グイドの話をまとめるとこうだった。
保護された被害者は、男女合わせて百五十人以上。彼らは保護され適切な治療を受ける事になった。残念ながらすでに亡くなった被害者もいる。治療も調査も長期化する見込みだ。
迷いの暗森と、森にいたゴブリンは完全に消滅した。ゴブリンマスターは、魂の消滅を免れたが虫の息。これからは貴重な非検体として、消滅するか地の底を彷徨う方がマシな目にあうそうだ。
洗脳されていた人狩りも、半数以上が死ぬか虫の息。残り半数が比較的軽症だが、洗脳の後遺症や肉体の一部が腐り落ちて苦しんでいる。さらに、これから過酷な尋問と裁判を受け厳罰に処されるそうだ。
「よかった……。手放しにめでたしめでたしとは言えませんが、ひと段落しましたね」
「ああ……レグレースのことだけが心配だった。もう、目覚めてくれないかと……。攫われたと聞いて後悔した。こんなことなら、ずっと側にいればよかった」
大きな手が、すがるように私の手を握る。
「私も攫われていた間、後悔しました。あの日の朝、貴方の顔をちゃんと見て話せなかったことと、私を抱かない理由を聞けなかったことを……」
グイドは痛みを堪えるような顔になった。
「聞かせて頂けますか?」
「ああ、わかった。俺がレグレースを抱かないのは、レグレースがエルフで俺がオークで……寿命があまりにも違うからだ」
予想外の理由だ。グイドは続ける。
「俺はレグレースと会ったあの日からずっと、レグレースを想っていた。成人して金を貯めたら会いに行くつもりだった。けれど、セリオっさんが泣いてるのを見てしまったんだ」
「あのセリオリス様が?」
「ああ、村長はセリオっさんを抱きしめて慰めていた。会話を聞いてわかった。村長が寿命で死んでからも、セリオっさんは長い時を生きる。その孤独に耐えられそうもないから泣いていたんだ。それを見て俺は……レグレースに相応しく無いってわかっ……!」
私は身を起こして、震える身体を抱きしめた。大きくてたくましいのに、繊細な心の愛しい人を。
「三日前、私は命の危機に瀕していました。あのままでは苗床にされて、生命力も吸われて……そうなればすぐ死んでいたでしょう」
グイドの身体が震える。私は背中を撫でて続ける。
「どんなに寿命が長くても、長生きするとは限りません。貴方より私が長生きする保障なんてないんです。それに私は、後悔のないよう生きたい。グイド、貴方が好きです。愛しています。私は貴方の花嫁になりたい。貴方は?」
グイドの震えが止まる。大きな手が私の頬を包んだ。
「俺もレグレースを愛している。俺の花嫁になって欲しい」
「はい。なります」
互いに見つめ合いながら唇を重ねた。
◆◆◆◆◆
最初は重ねるだけだったキス。どんどんと深くなり、私たちは舌を絡めあい互いの唾液を啜った。
「んっ……くちゅっ……ふぁっ……あん」
唾液を飲むほどに興奮し、下腹がうずいていく。幸せで涙が滲んだ。
ああ、グイドが好きだ。
私はたまらなくなって、ぎゅうっとしがみついた。太い首筋に頬を擦り寄せ、耳に囁く。
「グイド、私を抱いてください」
「……俺も抱きたい……けど、レグレースは意識を取り戻したばかり……っ!」
ちゅっと、音を立てて首筋に吸い付いた。張り詰めた肌の味と感触、少し高い温度を堪能しながら強請る。
「身体は大丈夫です。グイド、お願いです。……私、二十年待ったんですよ」
大きな手を掴む。ほとんど抵抗がないのをいいことに、私の胸から下腹にかけてを触らせる。
「はやく、欲しい」
「っ!アンタなあ!」
グイドはベッドに乗り上げ、私を押し倒した。
「俺だって二十年待った。もう止めてやらないからな。俺がアンタ……レグレースにしたかったこと全部してやる」
「嬉しい。全部して下さい」
私は獰猛な笑みに舌舐めずりした。
「グイ……ド……?」
「レグレース!目を覚ましたんだな!」
グイドの目から涙がこぼれ、私に降り注ぐ。なんて綺麗なんだろう。いつまでも見惚れていたいが、私は身を起こした。グイドが枕とクッションを当てがい支えてくれる。
「グイド、あれから何日経ちましたか?ゴブリンマスターは?被害者たちはどうなりましたか?」
「落ち着け。あれから三日だ。ゴブリンマスターは虫の息で森も消えたし、被害者は保護された」
グイドの話をまとめるとこうだった。
保護された被害者は、男女合わせて百五十人以上。彼らは保護され適切な治療を受ける事になった。残念ながらすでに亡くなった被害者もいる。治療も調査も長期化する見込みだ。
迷いの暗森と、森にいたゴブリンは完全に消滅した。ゴブリンマスターは、魂の消滅を免れたが虫の息。これからは貴重な非検体として、消滅するか地の底を彷徨う方がマシな目にあうそうだ。
洗脳されていた人狩りも、半数以上が死ぬか虫の息。残り半数が比較的軽症だが、洗脳の後遺症や肉体の一部が腐り落ちて苦しんでいる。さらに、これから過酷な尋問と裁判を受け厳罰に処されるそうだ。
「よかった……。手放しにめでたしめでたしとは言えませんが、ひと段落しましたね」
「ああ……レグレースのことだけが心配だった。もう、目覚めてくれないかと……。攫われたと聞いて後悔した。こんなことなら、ずっと側にいればよかった」
大きな手が、すがるように私の手を握る。
「私も攫われていた間、後悔しました。あの日の朝、貴方の顔をちゃんと見て話せなかったことと、私を抱かない理由を聞けなかったことを……」
グイドは痛みを堪えるような顔になった。
「聞かせて頂けますか?」
「ああ、わかった。俺がレグレースを抱かないのは、レグレースがエルフで俺がオークで……寿命があまりにも違うからだ」
予想外の理由だ。グイドは続ける。
「俺はレグレースと会ったあの日からずっと、レグレースを想っていた。成人して金を貯めたら会いに行くつもりだった。けれど、セリオっさんが泣いてるのを見てしまったんだ」
「あのセリオリス様が?」
「ああ、村長はセリオっさんを抱きしめて慰めていた。会話を聞いてわかった。村長が寿命で死んでからも、セリオっさんは長い時を生きる。その孤独に耐えられそうもないから泣いていたんだ。それを見て俺は……レグレースに相応しく無いってわかっ……!」
私は身を起こして、震える身体を抱きしめた。大きくてたくましいのに、繊細な心の愛しい人を。
「三日前、私は命の危機に瀕していました。あのままでは苗床にされて、生命力も吸われて……そうなればすぐ死んでいたでしょう」
グイドの身体が震える。私は背中を撫でて続ける。
「どんなに寿命が長くても、長生きするとは限りません。貴方より私が長生きする保障なんてないんです。それに私は、後悔のないよう生きたい。グイド、貴方が好きです。愛しています。私は貴方の花嫁になりたい。貴方は?」
グイドの震えが止まる。大きな手が私の頬を包んだ。
「俺もレグレースを愛している。俺の花嫁になって欲しい」
「はい。なります」
互いに見つめ合いながら唇を重ねた。
◆◆◆◆◆
最初は重ねるだけだったキス。どんどんと深くなり、私たちは舌を絡めあい互いの唾液を啜った。
「んっ……くちゅっ……ふぁっ……あん」
唾液を飲むほどに興奮し、下腹がうずいていく。幸せで涙が滲んだ。
ああ、グイドが好きだ。
私はたまらなくなって、ぎゅうっとしがみついた。太い首筋に頬を擦り寄せ、耳に囁く。
「グイド、私を抱いてください」
「……俺も抱きたい……けど、レグレースは意識を取り戻したばかり……っ!」
ちゅっと、音を立てて首筋に吸い付いた。張り詰めた肌の味と感触、少し高い温度を堪能しながら強請る。
「身体は大丈夫です。グイド、お願いです。……私、二十年待ったんですよ」
大きな手を掴む。ほとんど抵抗がないのをいいことに、私の胸から下腹にかけてを触らせる。
「はやく、欲しい」
「っ!アンタなあ!」
グイドはベッドに乗り上げ、私を押し倒した。
「俺だって二十年待った。もう止めてやらないからな。俺がアンタ……レグレースにしたかったこと全部してやる」
「嬉しい。全部して下さい」
私は獰猛な笑みに舌舐めずりした。
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