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第2章 リエナと過ごす日常生活

第18話 テーマパークでデート ~リエナと白馬の勇者様~

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 一番カッコいい白馬のお馬さんに前後2人乗りで乗ると、お馬さんが上下しながらゆっくりと回り始める。
 リエナが前で、俺が後ろから抱きかかえる格好だ。

 付き合いたてのカップルとしてはかなり恥ずかしい格好なんだろうけど、5年に渡る異世界での戦いで鋼メンタルを得た今、これくらいで動じる俺ではない。

 そもそもテーマ―パークはカップルデートでも定番の場所なんだし、これくらいはいたって普通だろう。

「今度のはどうだ?」
 
「お馬さんが回りながらゆったりと上下するのが楽しいですね♪ 何よりこうして勇者様と2人でくっついて座っていられるのが嬉しいです」

「俺もだよ」

 俺はそう言うとリエナのお腹の辺りに回していた手に少し力を入れて、強く抱きしめるようにして抱きかかえた。

「あ……」

「こうやってゆったりとした日々をリエナと一緒に過ごせるなんて思ってもみなかった。『オーフェルマウス』じゃ気を抜ける瞬間なんてほとんどなかったからさ」

 安全な場所で休んでいる時でも、常に戦いのことが頭のどこかにあったから。

「私もです。こんな風に穏やかな気持ちで勇者様と過ごす日が来るとは思いませんでした。勇者様、『オーフェルマウス』を救ってくれてありがとうございました」

 リエナが俺の腕の中で嬉しそうな声で答える。

 そんなリエナを、俺はさらに強く抱きしめた。
 触れ合ったところから伝わってくるリエナの優しい温もりに、俺は幸せというものを感じずにはいられなかったのだった。


 その後はお化け屋敷など、主に絶叫系以外のアトラクションを堪能した。
 残念ながらお化け屋敷はリエナがまったく怖がってくれなかったんだけど。

「だって作り物のお化けより、魔精霊の方がよっぽど怖くないですか?」

「なるほど、まったくだな」
 リエナの言葉に俺は大いに納得した。

 魔精霊というのは『オーフェルマウス』にいた邪悪な精霊の総称だ。

 幽霊のように肉体を持たないエネルギー生命体で、物理攻撃がほとんど効かないので対処が非常に難しい。
 もちろん女神アテナイから神の力を授けられた勇者の俺は、その聖なる力でもって魔精霊とも難なく戦うことができたんだけど。


 そしてちょこちょこ軽めの絶叫系にもトライしつつ、最後にリエナたっての希望で『ドラゴンコークスクリュー』にリベンジを果たしてから、

「いい時間だし、そろそろ帰るか」
 俺は、顔が夕焼け色に染まったリエナに言った。

「そうですね。あ、でもその前にお土産物屋さんに寄らないとです」

「おっと、そういや母さんにパーク限定のお菓子を買ってくるように頼まれてたんだっけか」

「もう、忘れちゃってたんですか? 手ぶらで帰ったらお義母さまをがっかりさせちゃいますよ?」

「リエナとのデートが楽しすぎてつい、な。それにリエナが覚えてくれたから問題ないさ。さすがリエナ、頼りになるな。5年間魔王を倒す旅のパートナーをしてくれただけのことはある」

「えへへ、お褒めいただきありがとうございます」

「それで、リエナは今日は楽しんでくれたかな?」

「はい、とっても楽しめました。色んなアトラクションを体験できてすごく楽しかったです。また来ましょうね♪」

 リエナが満面の笑顔を見せてくれて、楽しいテーマパークデートはお開きとなったのだった。
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