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第二章「なんでもいうこと聞いてくれる?」
第25話 話し上手なマナカさん
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その数日後。
「絶対に食べながら読むんじゃないぞ? もちろん飲みながらも駄目だからな? 読んでる途中に開いたまま下に向けて置くのも厳禁だ。太陽光の当たるところには長時間、放置するなよ? あと、栞は万が一にも色移りしないように、ちゃんと白で無地のものを使うんだぞ。なんなら俺が貸してやるから。いいな、分かったな? 絶対の絶対だぞ、約束だからな」
「うぅーー、いちいち細かいよぉ……! この細かさ! ユウトくんは絶対に血液型A型でしょ? うん、間違いないよ!」
「悪いが俺はO型だ」
「うっそだー! こんなO型がいるはずないよ! 文書改ざんで証人喚問だよ! 偽証罪は懲役10年だからねっ!?」
「嘘じゃねぇよ。っていうか『こんな』ってなんだ『こんな』って。そもそも60億以上いる人間を、血液型だけでたった4つに分けるなんてナンセンスの極みだろう」
マナカを連れてのいつもの夜回り中。
ポッキーちゃんの写真集を貸してほしいとマナカにせがまれ、今日学校で渡して、その時に注意事項も申し渡しておいたんだが、念には念を入れて今一度、再確認をしておいたのだった。
マナカと話すだけで視線が集まる学校じゃ、あまりしっかりと言えなかったからな。
「ユウトくんは星座占いとか絶対に信じないタイプだね……そんなことじゃ女の子と仲良くなれないよ? 女の子はみんな血液型占いとかそういうのが大好きなんだから。そんなんじゃあユウトくんの将来が心配になっちゃいますよ」
「まったくもって余計なお世話だよ」
「うー、つれない態度……あ、そうだ。つれない態度と言えば」
「まだ何かあるのか?」
「せっかく連絡先を交換したのに、ユウトくんってば1度も連絡をくれないよね」
「まぁ、特にお前に用はないからな」
「はぁっ!? っていうかお前じゃなくてマナカだもん! 約束したし!」
「特にマナカに用はないからな」
「うがー! 誰が言いなおせって言ったし!」
「面倒くさいやつだなぁ」
「しかも! それだけじゃなくて、わたしのメール、スルーしたでしょ」
「ん? ああ、唐突に1件来てたアレな。たいした内容じゃなかったから特に返す必要はないだろうと判断した。安心しろ、ちゃんと読んではいるぞ」
「嫌われないかなーとかウザくないかなーとか、30分もかけて悩みに悩んで作った渾身のメールだったのに……返事がなくてしょんぼりしてたって言うのに……ふたを開けてみたらただの塩対応……およよ……ぐすっ」
そんな風に大袈裟に泣きまねをしてみせるマナカはなんとも可愛らしく、しかも上目づかいでちらちらとこっちを見てくるのだ。
くっ、なんだか俺が悪いことでもしたような気になってくるじゃないか。
「……ああまぁ、そのなんだ。読んだということは伝えるべきだった。そこは俺の落ち度だ。次からは返事をしよう」
「ならよろしい。これは約束ですからね?」
「ああ約束だ」
――それにしても、マナカは本当に話し上手だな。
会話スキルが並以下の俺相手でも会話は途切れることはないし、次から次へと話が弾んでいく。
なんていうか、こういうのも悪くはないな。
ちょっとほっこりしかけた時だった。
「――っ!」
かなり近いところから、突如として異様な気配を感じとったのは――!
「絶対に食べながら読むんじゃないぞ? もちろん飲みながらも駄目だからな? 読んでる途中に開いたまま下に向けて置くのも厳禁だ。太陽光の当たるところには長時間、放置するなよ? あと、栞は万が一にも色移りしないように、ちゃんと白で無地のものを使うんだぞ。なんなら俺が貸してやるから。いいな、分かったな? 絶対の絶対だぞ、約束だからな」
「うぅーー、いちいち細かいよぉ……! この細かさ! ユウトくんは絶対に血液型A型でしょ? うん、間違いないよ!」
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マナカを連れてのいつもの夜回り中。
ポッキーちゃんの写真集を貸してほしいとマナカにせがまれ、今日学校で渡して、その時に注意事項も申し渡しておいたんだが、念には念を入れて今一度、再確認をしておいたのだった。
マナカと話すだけで視線が集まる学校じゃ、あまりしっかりと言えなかったからな。
「ユウトくんは星座占いとか絶対に信じないタイプだね……そんなことじゃ女の子と仲良くなれないよ? 女の子はみんな血液型占いとかそういうのが大好きなんだから。そんなんじゃあユウトくんの将来が心配になっちゃいますよ」
「まったくもって余計なお世話だよ」
「うー、つれない態度……あ、そうだ。つれない態度と言えば」
「まだ何かあるのか?」
「せっかく連絡先を交換したのに、ユウトくんってば1度も連絡をくれないよね」
「まぁ、特にお前に用はないからな」
「はぁっ!? っていうかお前じゃなくてマナカだもん! 約束したし!」
「特にマナカに用はないからな」
「うがー! 誰が言いなおせって言ったし!」
「面倒くさいやつだなぁ」
「しかも! それだけじゃなくて、わたしのメール、スルーしたでしょ」
「ん? ああ、唐突に1件来てたアレな。たいした内容じゃなかったから特に返す必要はないだろうと判断した。安心しろ、ちゃんと読んではいるぞ」
「嫌われないかなーとかウザくないかなーとか、30分もかけて悩みに悩んで作った渾身のメールだったのに……返事がなくてしょんぼりしてたって言うのに……ふたを開けてみたらただの塩対応……およよ……ぐすっ」
そんな風に大袈裟に泣きまねをしてみせるマナカはなんとも可愛らしく、しかも上目づかいでちらちらとこっちを見てくるのだ。
くっ、なんだか俺が悪いことでもしたような気になってくるじゃないか。
「……ああまぁ、そのなんだ。読んだということは伝えるべきだった。そこは俺の落ち度だ。次からは返事をしよう」
「ならよろしい。これは約束ですからね?」
「ああ約束だ」
――それにしても、マナカは本当に話し上手だな。
会話スキルが並以下の俺相手でも会話は途切れることはないし、次から次へと話が弾んでいく。
なんていうか、こういうのも悪くはないな。
ちょっとほっこりしかけた時だった。
「――っ!」
かなり近いところから、突如として異様な気配を感じとったのは――!
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