一年付き合ってた彼女が医大生とラブホから出てきた(NTR……涙)帰り道、川で幼女が溺れていたので助けて家まで送ったら学園のアイドルの家だった
マナシロカナタ✨ねこたま✨GCN文庫
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第2章 変わり始めた関係
第23話 公園で待ち合わせ
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その日の放課後。
バラバラに学校を出た俺と優香はしかし、約束した通りすぐ近くの公園でこっそりと合流した。
「お待たせ蒼太くん。無事に会えてよかった」
「そりゃ会えるだろ? 学校出てすぐなんだし」
軽く言葉を交わしてから、どちらからともなく歩き出す。
「分からないよ? 悪い人に拉致されちゃうかもしれないかもだし」
「まぁ優香はアイドル並みに美人だもんな。そういう可能性は絶対にゼロじゃないか」
「あ、アイドル並みに美人って……もう、蒼太くんはヨイショするのが上手なんだから……」
つい反射的に出た俺のセリフに、優香が顔を真っ赤に染める。
「え……? って、ごめん! 今のはそういうつもりじゃなくてだな!」
何気なく口をついて出てしまった失言に、今更ながらに気付いた俺は慌てて言い訳を始めた。
イケメンに言われるならまだしも、俺なんかに言われたって嬉しくなんてないだろうし、
「一緒に帰っただけで彼氏ヅラとかなに勘違いしてるの? キモっ!!」
とか思われでもしたら最悪だ。
俺は全力で言い訳を始めた。
「俺が主観的に優香をどう思っているとかじゃなくて、皆がそう言ってるっていうか。話の成り行きで出たあくまで客観的な意見に過ぎなくて、必ずしも俺個人の意見ってわけじゃなきしにもあらずなんだ」
「そ、そうなんだ……」
しかし俺の超早口の弁明を聞いた優香はどうしてだか、少し落胆したような様子を見せた。
その理由は分からないが、勘違いくんと思われてしまうよりは落胆されるくらいで済んだ方がはるかにマシだ。
「だから今の発言は気にしないで忘れてくれな」
「う、うん。分かった。気にしないことにするね……うん……」
「そうしてくれるとありがたい」
ふぅやれやれ、なんとか事なきを得たぞ。
「でも、ここの公園を知ってるってことは、蒼太くんってもしかしてバス通学なの?」
「そうだぞ」
うちの高校の生徒のほとんどは電車通学で、学校を出たらすぐ駅のある右へと曲がる。
でも俺も含めたごく一部のバス通学の生徒だけは、学校近くの停留所がある左に曲がるのだ。
そして左に曲がって少し行ったところにある、住宅街の中のこの小さな公園を知っているのは、基本的にはバス通学の生徒だけだった。
「じゃあわたしと一緒だね。あれ? でも今までバスで蒼太くんのことを見たことがなかったような?」
「学校に来る時間が違ってるからじゃないかな? 俺はいつも遅刻しないギリギリの時間のバスに乗ってるから」
俺がいつも遅めの時間に教室に入ると、必ず優香はもう先に教室に来ていて友達と楽しそうに話していた。
通学時間は生徒の生活スタイルによって固定されやすいので、俺と優香は同じバス通学にもかかわらずまったく接点がなかったんだろう。
「そっかぁ。もう入学してから1年以上経つのに、今頃になって同じバス通学だって分かるなんて、ちょっと損した気分かも?」
「ま、世の中そんなもんだろ」
とかなんとか言いつつ、実は俺は1年生の頃に何度か優香をバスの中で見かけたことがあった。
ま、学園のアイドルと呼ばれるほどにひと際目立つ容姿の優香と違って、優香から見た俺は名前も知らないクラスも違うモブ男子Aだろうから、見かけても記憶に残らなかったんだろうな。
もちろんそのことをいちいち言って、優香を申し訳ない気持ちにさせたりはしない。
「でもでも、使ってる私が言うのもなんだけど、バス通学って結構不便じゃない? 電車みたいに時間はキッチリしてないし、夜はすぐに終バスだし。蒼太くんはどうしてバスを使ってるの?」
「たまたまバス停の近くに家があってさ。俺も最初は電車通学だったんだけど、電車の駅が遠かったからバスに変えたんだ」
「それ分かる~! 実は私もバス停が家の近所だったから、電車から切り替えた派なの。それも一緒だね♪」
両手のひらを胸の前で合わせて、やけに嬉しそうに「一緒だね♪」と言ってくる優香。
極上の笑顔を見せられてついつい胸をドキンと高鳴らせてしまいながら、バスの停留所に着くと、ちょうどタイミングよくバスがやってきた。
レディ・ファーストで先に優香に乗ってもらってから、俺も続いて乗り込む。
バスに揺られること10分ほど。
降車ボタンを押すと「ピンポーン。次、止まります」と軽快な音声が鳴って、バスは優香の家の近くの停留所に停車した。
「蒼太くんってどのあたりに住んでるの? うちから近いって言ってたよね?」
バスを降りてすぐに優香が尋ねてくる。
「実はもう通り過ぎてたりする。2つ手前の停留所。下りてすぐなんだ」
「わわっ、ほんと近いんだね」
「な? 別にこの前だって歩いて帰れただろ?」
さすがに髪やパンツが濡れた状態でバスに乗るわけにはいかないが、2駅なら歩いてもそう大した距離じゃない。
「それでも風邪をひくかもしれないもの。たとえ蒼太くんの家がうちの隣でも、ちゃんとうちでお風呂に入ってから帰ってもらいますから」
「あはは、どんだけ過保護なんだよ。さすがに隣だったら自分ちで入るのも一緒だろ?」
「もう蒼太くんってお堅いのね。遠慮なんてしないでいいのに」
「お堅いとかそういう問題じゃないから」
そんな風に、2人並んで特に内容もない話で盛り上がりながら歩いていると、すぐにあの日訪ねた優香の家にたどり着いた。
バラバラに学校を出た俺と優香はしかし、約束した通りすぐ近くの公園でこっそりと合流した。
「お待たせ蒼太くん。無事に会えてよかった」
「そりゃ会えるだろ? 学校出てすぐなんだし」
軽く言葉を交わしてから、どちらからともなく歩き出す。
「分からないよ? 悪い人に拉致されちゃうかもしれないかもだし」
「まぁ優香はアイドル並みに美人だもんな。そういう可能性は絶対にゼロじゃないか」
「あ、アイドル並みに美人って……もう、蒼太くんはヨイショするのが上手なんだから……」
つい反射的に出た俺のセリフに、優香が顔を真っ赤に染める。
「え……? って、ごめん! 今のはそういうつもりじゃなくてだな!」
何気なく口をついて出てしまった失言に、今更ながらに気付いた俺は慌てて言い訳を始めた。
イケメンに言われるならまだしも、俺なんかに言われたって嬉しくなんてないだろうし、
「一緒に帰っただけで彼氏ヅラとかなに勘違いしてるの? キモっ!!」
とか思われでもしたら最悪だ。
俺は全力で言い訳を始めた。
「俺が主観的に優香をどう思っているとかじゃなくて、皆がそう言ってるっていうか。話の成り行きで出たあくまで客観的な意見に過ぎなくて、必ずしも俺個人の意見ってわけじゃなきしにもあらずなんだ」
「そ、そうなんだ……」
しかし俺の超早口の弁明を聞いた優香はどうしてだか、少し落胆したような様子を見せた。
その理由は分からないが、勘違いくんと思われてしまうよりは落胆されるくらいで済んだ方がはるかにマシだ。
「だから今の発言は気にしないで忘れてくれな」
「う、うん。分かった。気にしないことにするね……うん……」
「そうしてくれるとありがたい」
ふぅやれやれ、なんとか事なきを得たぞ。
「でも、ここの公園を知ってるってことは、蒼太くんってもしかしてバス通学なの?」
「そうだぞ」
うちの高校の生徒のほとんどは電車通学で、学校を出たらすぐ駅のある右へと曲がる。
でも俺も含めたごく一部のバス通学の生徒だけは、学校近くの停留所がある左に曲がるのだ。
そして左に曲がって少し行ったところにある、住宅街の中のこの小さな公園を知っているのは、基本的にはバス通学の生徒だけだった。
「じゃあわたしと一緒だね。あれ? でも今までバスで蒼太くんのことを見たことがなかったような?」
「学校に来る時間が違ってるからじゃないかな? 俺はいつも遅刻しないギリギリの時間のバスに乗ってるから」
俺がいつも遅めの時間に教室に入ると、必ず優香はもう先に教室に来ていて友達と楽しそうに話していた。
通学時間は生徒の生活スタイルによって固定されやすいので、俺と優香は同じバス通学にもかかわらずまったく接点がなかったんだろう。
「そっかぁ。もう入学してから1年以上経つのに、今頃になって同じバス通学だって分かるなんて、ちょっと損した気分かも?」
「ま、世の中そんなもんだろ」
とかなんとか言いつつ、実は俺は1年生の頃に何度か優香をバスの中で見かけたことがあった。
ま、学園のアイドルと呼ばれるほどにひと際目立つ容姿の優香と違って、優香から見た俺は名前も知らないクラスも違うモブ男子Aだろうから、見かけても記憶に残らなかったんだろうな。
もちろんそのことをいちいち言って、優香を申し訳ない気持ちにさせたりはしない。
「でもでも、使ってる私が言うのもなんだけど、バス通学って結構不便じゃない? 電車みたいに時間はキッチリしてないし、夜はすぐに終バスだし。蒼太くんはどうしてバスを使ってるの?」
「たまたまバス停の近くに家があってさ。俺も最初は電車通学だったんだけど、電車の駅が遠かったからバスに変えたんだ」
「それ分かる~! 実は私もバス停が家の近所だったから、電車から切り替えた派なの。それも一緒だね♪」
両手のひらを胸の前で合わせて、やけに嬉しそうに「一緒だね♪」と言ってくる優香。
極上の笑顔を見せられてついつい胸をドキンと高鳴らせてしまいながら、バスの停留所に着くと、ちょうどタイミングよくバスがやってきた。
レディ・ファーストで先に優香に乗ってもらってから、俺も続いて乗り込む。
バスに揺られること10分ほど。
降車ボタンを押すと「ピンポーン。次、止まります」と軽快な音声が鳴って、バスは優香の家の近くの停留所に停車した。
「蒼太くんってどのあたりに住んでるの? うちから近いって言ってたよね?」
バスを降りてすぐに優香が尋ねてくる。
「実はもう通り過ぎてたりする。2つ手前の停留所。下りてすぐなんだ」
「わわっ、ほんと近いんだね」
「な? 別にこの前だって歩いて帰れただろ?」
さすがに髪やパンツが濡れた状態でバスに乗るわけにはいかないが、2駅なら歩いてもそう大した距離じゃない。
「それでも風邪をひくかもしれないもの。たとえ蒼太くんの家がうちの隣でも、ちゃんとうちでお風呂に入ってから帰ってもらいますから」
「あはは、どんだけ過保護なんだよ。さすがに隣だったら自分ちで入るのも一緒だろ?」
「もう蒼太くんってお堅いのね。遠慮なんてしないでいいのに」
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