美少女だらけの姫騎士学園に、俺だけ男。~神騎士LV99から始める強くてニューゲーム~

マナシロカナタ✨ねこたま✨GCN文庫

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第1章 突然のゲーム内転移

第10話「アンタの気持ちは分かったけど、妊娠とかしちゃったら困るし……」

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「さすがは名門ローゼンブルク家が受け継いできた、炎属性のSSランク魔法。ものすごい威力だな。だがしょせんはコントロールを失った失敗魔法だ。完全に完成したならいざ知らず、魂の抜けた魔法で、世界をあまねく照らす神龍精霊ペンドラゴンの聖光を、かき消せはしない――!」

 聖なる光が次第にその輝きを広げていき、それとは対照的に黒炎がみるみると勢力を失っていく。
 ほどなくして黒炎は完全に消え去り、少し遅れて、役目を終えた聖なる光もその輝きを消失した。

 神龍の名を与えられた偉大なる精霊ペンドラゴン。
 その光り輝く聖光が、地獄の業火を浄化しきったのだ。

 俺は、崩れ落ちるようにへたり込んだアリエッタに近づくと、また刺激することがないようにゆっくりと手を差し伸べた。

「よっ、大丈夫か?」
「……うん」

「どうだ、まだやるか?」
「ううん、いい。私の負けよ。あんな大魔法を使ったって言うのに、そんな涼しい顔をしてるんだもの。アンタってすごく強いのね」

「だから最初にそう言っただろ?」
「そうだったわね」

 アリエッタはそう言って俺の手を握ったものの、しかしなかなか立ち上がろうとはしない。

「どうしたんだ?」
「……それがその」

「?」
「だからそのっ! ホッとしたら、なんていうか、その、あの……腰が抜けちゃって……」

 かすれるような小声で言ったアリエッタの顔は、羞恥で真っ赤に染まっていた。

「ははっ、しゃーねーな」
 俺は屈みこむとアリエッタをお姫様抱っこして立ち上がる。

「キャーッ!」
「お姫様抱っこされてるー!」
「エモーい!」
「すごく強いだけでなく、あんなにお優しいだなんて」
「わたしユウタ様のファンになっちゃったかも♪」
「アリエッタずるーい♪ 替わって~♪」
「アタシもユウタ様にお姫様抱っこされたーい!」

 俺たちの戦いを固唾を飲んで決闘を見守っていたギャラリーから、さっきまでとは180度真逆の黄色い声援が巻き起こった。

「はわ――っ!? ちょっと、いきなり何するのよ、この変態! 強姦魔! これだから男は!」

 そしてお姫様抱っこで抱えられたアリエッタが――ギャラリーの声を聞いたからか――純情可憐な乙女な態度から一転、ハッと我に返ったように目付きを鋭くすると、俺の腕の中でジタバタともがくように暴れはじめた。

 しかし腰が抜けている状態では、大した動きはできないようで、すぐに物理的な抵抗を諦めて、プイっとそっぽを向いてしまう。

 くっ、なんだその態度!
 可愛すぎるぞ!
 さすが俺の推しの子だな!

 皆さーん!
 見て見て、見て下さーい!
 これがアリエッタです!
 ね、すっごく可愛いでしょ!?

 俺は今すぐにでも叫び出したい衝動をなんとか抑えながら、優しい笑みを作る。

「主席入学のローゼンベルク家のご令嬢が、いつまでもへたり込んでいたら、みんなに示しがつかないだろ?」

 顔を真っ赤にしてそっぽを向くアリエッタに、俺はお姫様抱っこをした理由を説明する。

「だからって! やっていいことと悪いことがあるでしょ」

「そんなに恥ずかしがるなって。リューネのところまで行ったらすぐに下ろすよ」
「そういう問題じゃ――」

「大丈夫。俺の経験上、その頃には立てるようになっているから。だからそう騒がないでくれ。別に取って食おうってわけじゃないからさ」

 俺がひときわ優しく微笑むと、

「う、うん……分かった」
 アリエッタは妙にしおらしく、こくんとうなずいた。

 あれ?
 まだ本調子じゃないのかな?
 なんてことを思っていると、

「でもあの、アンタの気持ちは分かったけど、妊娠とかしちゃったら困るし……」
 アリエッタが突然、とんでもないことを言い出した。
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