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第3章 1年生タッグトーナメント
第55話 キララ──怒りの精霊フラストレ
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「なるほど。これがユリーナの隠し玉ってわけか」
俺は内心の動揺を抑えるように、なるべく冷静に事実だけを口にした。
「みたいね。しかもその精霊が、よりにもよって怒りの精霊フラストレなのがマズいわ」
「怒りの精霊フラストレっていや、これまた超レア精霊だよな」
「あら、知ってるんだ?」
「人並み程度にはな。狂乱精霊とも言われる、理性なく好き勝手に暴れまわり被害を出す、極めて性質の悪い精霊だろ?」
怒りの精霊フラストレは、ソシャゲでも『邪悪な魔精霊』の退治イベントのボスとして登場したので、知識はある。
そういう性質なのもあって、プレイアブルキャラで怒りの精霊フラストレと契約する姫騎士は存在しなかった。
理由は簡単。
あまりに狂暴過ぎて制御ができない――というかそれ以前の問題として、コンタクトしても無視され、そもそも精霊契約にすらいたらないからだ。
さらには仮に契約できたとしても、契約した姫騎士が怒りの精霊フラストレの邪気に当てられてしまい、理性を失った狂乱状態に陥いることがあるとまで言われている。
そんな扱いの難しい特殊な邪精霊と、単に契約するだけでなく同化してしまうキララは、まさしくオンリーワンの存在だ。
特殊性で言えば、男の姫騎士の俺とタメを張るんじゃないだろうか。
そして件の怒りの精霊フラストレの、戦闘能力はというと──。
「なら話は早いわね。怒りの精霊フラストレは、接近戦での攻撃力だけなら文句なしに精霊最強。防御加護も分厚くて、耐久力も桁違いよ。自己回復も持っているから少しくらい防御加護を削られてもすぐに回復しちゃう。ユータも気を付けてね。いくらユータが強くても、気を抜いたら一撃で防御加護を削りきられるわよ」
「了解だ。戦うなら遠距離戦だよな」
怒りの精霊フラストレは、なにせ近接&パワー特化の近接無双デストロイヤーだ。
ダメージ属性はまさかの純粋物理。
精霊なのに物理攻撃しかしないという意味不明な精霊なのだ。
怒りの精霊フラストレと戦うなら、高威力の遠距離魔法をフルセットして、ひたすら遠距離火力で焼き尽くすのがセオリーだ。
長期戦になると少しずつだが回復してくる能力がやっかいなので、時間をかけずに一気に押しきるに尽きる。
後はとにかく一撃の攻撃力が高く、直撃すると当たり前のように体力を半分以上もっていかれるので、ソシャゲでは回復アイテムを用意するのがマストだった。
もちろん俺は美しく勝とうなんて思っちゃいないので、わざわざ怒りの精霊フラストレと同化して近接無双デストロイヤーとなったキララを、敢えて接近戦で倒そうなんて思っちゃいない。
もちろん今の俺はカンストした最上位職だから、接近戦でガチっても勝てなくはないと思う。
それでも破壊力抜群の一発屋は、大番狂わせのジャイアントキリングがあり得るからな。
今回は回復アイテムもない。
いろいろと俺の知っている世界ではなくなりつつあるみたいだし、決勝戦まできて無駄なリスクは負いたくなかった。
俺の目的は戦いそのものではなく、推しのアリエッタを最強無敵のヒロインにすることなのだから。
そのためにもまずは今日、1年生タッグトーナメント優勝というタイトルを2人で勝ち取る。
ここはどこまでも合理的に行かせてもらうぞ。
「ふふふふ! 精霊そのものとなったキララの戦闘力は、わたくしでも手を焼くほどですわ。さぁ行きますわよ、キララ! あなたの力を見せつけてあげなさい!」
「任せて~!」
ユリーナの言葉にゆるーく返事をしてから、キララがフェイントも何もなしに、イノシンの突進のごとく、真っ直ぐ一直線に突っ込んできた――!
俺は内心の動揺を抑えるように、なるべく冷静に事実だけを口にした。
「みたいね。しかもその精霊が、よりにもよって怒りの精霊フラストレなのがマズいわ」
「怒りの精霊フラストレっていや、これまた超レア精霊だよな」
「あら、知ってるんだ?」
「人並み程度にはな。狂乱精霊とも言われる、理性なく好き勝手に暴れまわり被害を出す、極めて性質の悪い精霊だろ?」
怒りの精霊フラストレは、ソシャゲでも『邪悪な魔精霊』の退治イベントのボスとして登場したので、知識はある。
そういう性質なのもあって、プレイアブルキャラで怒りの精霊フラストレと契約する姫騎士は存在しなかった。
理由は簡単。
あまりに狂暴過ぎて制御ができない――というかそれ以前の問題として、コンタクトしても無視され、そもそも精霊契約にすらいたらないからだ。
さらには仮に契約できたとしても、契約した姫騎士が怒りの精霊フラストレの邪気に当てられてしまい、理性を失った狂乱状態に陥いることがあるとまで言われている。
そんな扱いの難しい特殊な邪精霊と、単に契約するだけでなく同化してしまうキララは、まさしくオンリーワンの存在だ。
特殊性で言えば、男の姫騎士の俺とタメを張るんじゃないだろうか。
そして件の怒りの精霊フラストレの、戦闘能力はというと──。
「なら話は早いわね。怒りの精霊フラストレは、接近戦での攻撃力だけなら文句なしに精霊最強。防御加護も分厚くて、耐久力も桁違いよ。自己回復も持っているから少しくらい防御加護を削られてもすぐに回復しちゃう。ユータも気を付けてね。いくらユータが強くても、気を抜いたら一撃で防御加護を削りきられるわよ」
「了解だ。戦うなら遠距離戦だよな」
怒りの精霊フラストレは、なにせ近接&パワー特化の近接無双デストロイヤーだ。
ダメージ属性はまさかの純粋物理。
精霊なのに物理攻撃しかしないという意味不明な精霊なのだ。
怒りの精霊フラストレと戦うなら、高威力の遠距離魔法をフルセットして、ひたすら遠距離火力で焼き尽くすのがセオリーだ。
長期戦になると少しずつだが回復してくる能力がやっかいなので、時間をかけずに一気に押しきるに尽きる。
後はとにかく一撃の攻撃力が高く、直撃すると当たり前のように体力を半分以上もっていかれるので、ソシャゲでは回復アイテムを用意するのがマストだった。
もちろん俺は美しく勝とうなんて思っちゃいないので、わざわざ怒りの精霊フラストレと同化して近接無双デストロイヤーとなったキララを、敢えて接近戦で倒そうなんて思っちゃいない。
もちろん今の俺はカンストした最上位職だから、接近戦でガチっても勝てなくはないと思う。
それでも破壊力抜群の一発屋は、大番狂わせのジャイアントキリングがあり得るからな。
今回は回復アイテムもない。
いろいろと俺の知っている世界ではなくなりつつあるみたいだし、決勝戦まできて無駄なリスクは負いたくなかった。
俺の目的は戦いそのものではなく、推しのアリエッタを最強無敵のヒロインにすることなのだから。
そのためにもまずは今日、1年生タッグトーナメント優勝というタイトルを2人で勝ち取る。
ここはどこまでも合理的に行かせてもらうぞ。
「ふふふふ! 精霊そのものとなったキララの戦闘力は、わたくしでも手を焼くほどですわ。さぁ行きますわよ、キララ! あなたの力を見せつけてあげなさい!」
「任せて~!」
ユリーナの言葉にゆるーく返事をしてから、キララがフェイントも何もなしに、イノシンの突進のごとく、真っ直ぐ一直線に突っ込んできた――!
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