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第4章 ヒロインズ・バトル
第130話 ブレイビア獅子十字勲章
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それから半月ほどたった後。
俺やアリエッタ他、ジラント・ドラゴン討伐メンバーは、ブレイビア王宮にある『王座の間』――御前会議などが行われる国家の中枢だ――に整列していた。
なんとジラント・ドラゴン討伐の功績が称えられて、勲章を授与されることになったのだ。
「まさか私たちにブレイビア獅子十字勲章が授与されるなんてね」
ブレイビア学園の制服に身を包み、俺の隣に立つアリエッタが、興奮を隠しきれない様子ながらも、しかし場を弁えて小声でつぶやいた。
「ブレイビア王国で一番栄誉のある勲章だもんな」
魔王を討伐するなど、著しく顕著な功績をあげた姫騎士のみに授与される最高の栄誉。
それがブレイビア獅子十字勲章だ。
「ジラント・ドラゴンを倒したことに加えて、第3王女殿下を守った功績も大きかったようですわよ。第3王女殿下が、国王陛下に強く推挙してくれたたそうですから」
アリエッタとは反対隣のユリーナが教えてくれる。
いつもの冷静な口調だが、明らかに声が硬い。
さしものユリーナも緊張しているのが伝わってくる。
「よかったじゃないのユリーナ。リリィホワイト家はブレイビア獅子十字勲章をもらうのは初めてなんでしょ? ローゼンベルクはあるけどね」
「あると言ってもたったの2回だけでしょうが」
ユリーナの言葉どおりで、ローゼンベルク家は過去に2度、魔王を討伐している。
「0と2じゃ全然違うでしょ。0は何を掛けても0なんだから」
「これからは1と3ですわ。もはや大した違いではありません」
ここでも俺を間に挟んで小声で口喧嘩を始める2人に、俺は半ば感心していた。
っていうか、本当に緊張しているのかな?
もしかして俺の気のせいなのでは?
「前から思ってたんだけど、2人とも相手の実家について詳し過ぎだろ」
「別に、これくらい普通よ」
「別にこれくらい普通ですわ」
間髪入れずにそっくりな答えが返ってきて、俺は思わず苦笑した。
今日もシンクロ率が高いようでなによりだよ。
「でもさ、これって、アリエッタがエレナ会長を越えたってことになるよな?」
なにせブレイビア獅子十字勲章は、最高の栄誉。
何でもできるエレナ会長だって、ブレイビア獅子十字勲章だけは持っちゃいない。
アリエッタのコンプレックスでもあり、俺もいろいろと画策していた『エレナ会長を越える』ことが達成されたのでは?
「……お姉さまを越えられたのかな?」
「少なくとも俺はそう思っているぞ。なにせドラゴンを倒して、ブレイビア獅子十字勲章をもらうんだぞ?」
そりゃ実力はまだまだ負けているかもしれないけど、為した結果の大きさはアリエッタの方が圧倒的に大きいはずだ。
「そっか。えへへ、そっかぁ。私、お姉さまを越えちゃったんだ」
アリエッタが
「2人とも、そろそろ国王陛下がおいでになりますわよ。私語は慎みませんと」
ユリーナの声に俺とアリエッタは慌てて背筋を伸ばして気を付けをした。
「国王陛下の、おな~り~~!」
呼び出しのよく通る声が響くとともに、王座の間の豪奢なドアが静かに開き、きらびやかな王冠を被り、真紅のマントをまとったブレイビア国王が姿を現した。
ついに授与式が始まる。
俺は人生で一番ってくらいに真面目な顔をして、式典に臨む。
ここまでいろんなことがあったよな。
ドボンしてアリエッタと決闘したことから始まって、アリエッタと同棲して、タッグトーナメントで優勝して、そしてジラント・ドラゴンを倒した。
これからもいろんなことが起こるだろう。
ソシャゲ『ゴッド・オブ・ブレイビア』の未消化エピソードは山ほどある。
俺たちの戦いはまだまだ続く――!
美少女だらけの姫騎士学園に、俺だけ男。~神騎士LV99から始める強くてニューゲーム~
(完)
――――――
ドボン、ふよん、ひぁぁ、決闘!――から始まる物語を、最後までお読みいただきありがとうございました。
20万字を越える大長編を読破して頂いた読者の皆さんには、感謝の言葉しかありません。
推し活という言葉で逃げることを止め、恋に変えたユウタ。
お姉さんを越えてみせたアリエッタ。
登場時からは別人のように素敵なライバルになってくれたユリーナ。
出番は少なめながら要所で活躍を見せ、続編「ゴッド・オブ・ブレイビア」のメインヒロイン「リュカ」のご先祖様となったリューネ。
最後まで小悪魔だったルナ。
個人的にお気に入りで出番が増えまくったキララ(*'▽')
逆にどうにも出番が用意できなかったクララ。
話の都合で、当初用意していた活躍の場を全カットしてしまったレベッカ先生。
いろんなヒロインと姫騎士デュエルを描けて楽しかったです。
それではまたどこかで会える日を楽しみにしつつ、これにて完結とさせていただきます。
お読みいただきありがとうございました。
俺やアリエッタ他、ジラント・ドラゴン討伐メンバーは、ブレイビア王宮にある『王座の間』――御前会議などが行われる国家の中枢だ――に整列していた。
なんとジラント・ドラゴン討伐の功績が称えられて、勲章を授与されることになったのだ。
「まさか私たちにブレイビア獅子十字勲章が授与されるなんてね」
ブレイビア学園の制服に身を包み、俺の隣に立つアリエッタが、興奮を隠しきれない様子ながらも、しかし場を弁えて小声でつぶやいた。
「ブレイビア王国で一番栄誉のある勲章だもんな」
魔王を討伐するなど、著しく顕著な功績をあげた姫騎士のみに授与される最高の栄誉。
それがブレイビア獅子十字勲章だ。
「ジラント・ドラゴンを倒したことに加えて、第3王女殿下を守った功績も大きかったようですわよ。第3王女殿下が、国王陛下に強く推挙してくれたたそうですから」
アリエッタとは反対隣のユリーナが教えてくれる。
いつもの冷静な口調だが、明らかに声が硬い。
さしものユリーナも緊張しているのが伝わってくる。
「よかったじゃないのユリーナ。リリィホワイト家はブレイビア獅子十字勲章をもらうのは初めてなんでしょ? ローゼンベルクはあるけどね」
「あると言ってもたったの2回だけでしょうが」
ユリーナの言葉どおりで、ローゼンベルク家は過去に2度、魔王を討伐している。
「0と2じゃ全然違うでしょ。0は何を掛けても0なんだから」
「これからは1と3ですわ。もはや大した違いではありません」
ここでも俺を間に挟んで小声で口喧嘩を始める2人に、俺は半ば感心していた。
っていうか、本当に緊張しているのかな?
もしかして俺の気のせいなのでは?
「前から思ってたんだけど、2人とも相手の実家について詳し過ぎだろ」
「別に、これくらい普通よ」
「別にこれくらい普通ですわ」
間髪入れずにそっくりな答えが返ってきて、俺は思わず苦笑した。
今日もシンクロ率が高いようでなによりだよ。
「でもさ、これって、アリエッタがエレナ会長を越えたってことになるよな?」
なにせブレイビア獅子十字勲章は、最高の栄誉。
何でもできるエレナ会長だって、ブレイビア獅子十字勲章だけは持っちゃいない。
アリエッタのコンプレックスでもあり、俺もいろいろと画策していた『エレナ会長を越える』ことが達成されたのでは?
「……お姉さまを越えられたのかな?」
「少なくとも俺はそう思っているぞ。なにせドラゴンを倒して、ブレイビア獅子十字勲章をもらうんだぞ?」
そりゃ実力はまだまだ負けているかもしれないけど、為した結果の大きさはアリエッタの方が圧倒的に大きいはずだ。
「そっか。えへへ、そっかぁ。私、お姉さまを越えちゃったんだ」
アリエッタが
「2人とも、そろそろ国王陛下がおいでになりますわよ。私語は慎みませんと」
ユリーナの声に俺とアリエッタは慌てて背筋を伸ばして気を付けをした。
「国王陛下の、おな~り~~!」
呼び出しのよく通る声が響くとともに、王座の間の豪奢なドアが静かに開き、きらびやかな王冠を被り、真紅のマントをまとったブレイビア国王が姿を現した。
ついに授与式が始まる。
俺は人生で一番ってくらいに真面目な顔をして、式典に臨む。
ここまでいろんなことがあったよな。
ドボンしてアリエッタと決闘したことから始まって、アリエッタと同棲して、タッグトーナメントで優勝して、そしてジラント・ドラゴンを倒した。
これからもいろんなことが起こるだろう。
ソシャゲ『ゴッド・オブ・ブレイビア』の未消化エピソードは山ほどある。
俺たちの戦いはまだまだ続く――!
美少女だらけの姫騎士学園に、俺だけ男。~神騎士LV99から始める強くてニューゲーム~
(完)
――――――
ドボン、ふよん、ひぁぁ、決闘!――から始まる物語を、最後までお読みいただきありがとうございました。
20万字を越える大長編を読破して頂いた読者の皆さんには、感謝の言葉しかありません。
推し活という言葉で逃げることを止め、恋に変えたユウタ。
お姉さんを越えてみせたアリエッタ。
登場時からは別人のように素敵なライバルになってくれたユリーナ。
出番は少なめながら要所で活躍を見せ、続編「ゴッド・オブ・ブレイビア」のメインヒロイン「リュカ」のご先祖様となったリューネ。
最後まで小悪魔だったルナ。
個人的にお気に入りで出番が増えまくったキララ(*'▽')
逆にどうにも出番が用意できなかったクララ。
話の都合で、当初用意していた活躍の場を全カットしてしまったレベッカ先生。
いろんなヒロインと姫騎士デュエルを描けて楽しかったです。
それではまたどこかで会える日を楽しみにしつつ、これにて完結とさせていただきます。
お読みいただきありがとうございました。
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