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第三章 アンナローゼの悪意
第32話 ユニコーン -生命の一角獣-
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「ぁ……ん……もう、ジェフリーったら急にどうしたんですか?」
「君が健気すぎるなのがいけないんだ。君を見ていると俺は胸の中がどうしようもなくざわついてしょうがなくなる。今日はあんなことがあったから特にそうだ」
そう言ったジェフリー王太子は、ミリーナに自分のある一部をことさらに押し付けた。
「あの、これってジェフリーの……」
「そうだ俺の『生命の一角獣』だ。君のバージンが奪われそうになったと知った俺のユニコーンは高らかにいななき、これ程までに天高く角を突き上げてしまったのだ。君には俺のこの狂おしいまでの猛りを鎮める義務がある」
ジェフリー王太子はそう言うと、ミリーナをベッドに押し倒した。
「ちょっとジェフリー、こんな明るい時間から何を言って……ぁっ、ん、ちょ、服の中に手を入れないでくださいまし……んっ、あっ、だめ……こんなところで……」
ジェフリー王太子の手がミリーナ服の胸の合わせから侵入し、その形のいいふくらみを揉み始める。
荒々しくも情熱的な口づけとは打って変わって、まるで小鳥がさえずるような優しい指使いでミリーナの胸の頂を啄んでいく。
「おいおいミリーナ、王宮の離れにある人気のない休憩室に、こんなところもないだろう? むしろこれ以上ない天の配剤じゃないか」
言葉を交わしながらも、ジェフリー王太子はまるでミリーナの気持ちいいところがどこかわかっているかのように、的確にミリーナの快感ポイントに触れてきた。
「ぁ‥…ん……あっ、そこは……んん……っ!」
その快感にミリーナはたまらず切ない声を上げてしまう。
(どうして? ジェフリーに触られるところ触られるところ、どこもかしこもが焼けるように熱くなってきてしまうの――)
それはミリーナが自覚していないだけで、既にミリーナの心がジェフリー王太子に囚われてしまっていることの証だった。
先ほどあわやのところで助けられたことによって、ミリーナの心の中でジェフリー王太子の存在がその心の全てを覆い尽くすほどに大きく成長していたのだ。
そのためどのように触られても身体よりも先にミリーナの心がキュンと反応してしまい、得も言われぬ快感となって次々とミリーナを襲うのだった。
だからと言ってミリーナの中で、あの日のジェンへの想いが完全に消えたわけではもちろんない。
しかしミリーナはまだどこかでほんのわずかジェンを思いながらも。
しかしそれ以外の心のほとんど全ての部分で、ジェフリー王太子を愛してしまっていた。
(あの日以来、ずっとジェンの素敵な笑顔を心の中に大切に抱いていたはずなのに……。だって言うのにジェフリーに愛されてこうも切なくときめいてしまうなんて、私は本当にフシダラな女だわ……。でも好きなの、もうジェフリーのことがどうしようもなく好きで好きでたまらないの)
「君が感じている姿も、切ない吐息も。何もかもがすごく魅力的だよ」
「ぁ、ん……言わないで……んっ、ぁ……嫌、恥ずかしいわ……んんっ!」
「ここには俺と君の2人だけさ、恥ずかしがる必要はない。それに嫌と言いながら君のここはすっかり濡れそぼっているじゃないか」
ミリーナの柔らかい膨らみとその頂きをたっぷりと堪能したジェフリー王太子の手が、今度はミリーナの秘密の花園へと滑り落ちる。
「あぁ――っ! ん、そこは、んんんっ……! あ、あの、ジェフリーはこの後も会議があるのではありませんでしたか?」
既に身体はすっかりほぐされてしまって、抵抗するための力を失っていたミリーナだったが。
しかし最後の気力を振り絞ると、弱々しい口調ながら今のジェフリー王太子には時間がないことを指摘する。
しかし。
「なに、こんなこともあろうかと思ってね。俺が時間までに戻らない場合は全て明日以降に延期するように指示は出してあるのさ」
「それはその……用意周到なのですわね」
「備えあれば憂いなしだ。なにより君への焦がれるような思いが俺にそうさせるのだよ。ほらミリーナも触れてみるといい。俺のユニコーンが、君の『秘密の聖域』の清らかなる温もりに包まれたがっているのが分かるだろう? こんな状態で一体全体どうやって会議に参加しろと言うんだい?」
「ぁ……」
軽く触れただけでそうと分かるほどに、高らかに角を掲げたジェフリー王太子のユニコーンに触れて、ミリーナの心にはそれを鎮めてあげたいという気持ちが不思議なほどに強く湧き上がってくる。
「君が健気すぎるなのがいけないんだ。君を見ていると俺は胸の中がどうしようもなくざわついてしょうがなくなる。今日はあんなことがあったから特にそうだ」
そう言ったジェフリー王太子は、ミリーナに自分のある一部をことさらに押し付けた。
「あの、これってジェフリーの……」
「そうだ俺の『生命の一角獣』だ。君のバージンが奪われそうになったと知った俺のユニコーンは高らかにいななき、これ程までに天高く角を突き上げてしまったのだ。君には俺のこの狂おしいまでの猛りを鎮める義務がある」
ジェフリー王太子はそう言うと、ミリーナをベッドに押し倒した。
「ちょっとジェフリー、こんな明るい時間から何を言って……ぁっ、ん、ちょ、服の中に手を入れないでくださいまし……んっ、あっ、だめ……こんなところで……」
ジェフリー王太子の手がミリーナ服の胸の合わせから侵入し、その形のいいふくらみを揉み始める。
荒々しくも情熱的な口づけとは打って変わって、まるで小鳥がさえずるような優しい指使いでミリーナの胸の頂を啄んでいく。
「おいおいミリーナ、王宮の離れにある人気のない休憩室に、こんなところもないだろう? むしろこれ以上ない天の配剤じゃないか」
言葉を交わしながらも、ジェフリー王太子はまるでミリーナの気持ちいいところがどこかわかっているかのように、的確にミリーナの快感ポイントに触れてきた。
「ぁ‥…ん……あっ、そこは……んん……っ!」
その快感にミリーナはたまらず切ない声を上げてしまう。
(どうして? ジェフリーに触られるところ触られるところ、どこもかしこもが焼けるように熱くなってきてしまうの――)
それはミリーナが自覚していないだけで、既にミリーナの心がジェフリー王太子に囚われてしまっていることの証だった。
先ほどあわやのところで助けられたことによって、ミリーナの心の中でジェフリー王太子の存在がその心の全てを覆い尽くすほどに大きく成長していたのだ。
そのためどのように触られても身体よりも先にミリーナの心がキュンと反応してしまい、得も言われぬ快感となって次々とミリーナを襲うのだった。
だからと言ってミリーナの中で、あの日のジェンへの想いが完全に消えたわけではもちろんない。
しかしミリーナはまだどこかでほんのわずかジェンを思いながらも。
しかしそれ以外の心のほとんど全ての部分で、ジェフリー王太子を愛してしまっていた。
(あの日以来、ずっとジェンの素敵な笑顔を心の中に大切に抱いていたはずなのに……。だって言うのにジェフリーに愛されてこうも切なくときめいてしまうなんて、私は本当にフシダラな女だわ……。でも好きなの、もうジェフリーのことがどうしようもなく好きで好きでたまらないの)
「君が感じている姿も、切ない吐息も。何もかもがすごく魅力的だよ」
「ぁ、ん……言わないで……んっ、ぁ……嫌、恥ずかしいわ……んんっ!」
「ここには俺と君の2人だけさ、恥ずかしがる必要はない。それに嫌と言いながら君のここはすっかり濡れそぼっているじゃないか」
ミリーナの柔らかい膨らみとその頂きをたっぷりと堪能したジェフリー王太子の手が、今度はミリーナの秘密の花園へと滑り落ちる。
「あぁ――っ! ん、そこは、んんんっ……! あ、あの、ジェフリーはこの後も会議があるのではありませんでしたか?」
既に身体はすっかりほぐされてしまって、抵抗するための力を失っていたミリーナだったが。
しかし最後の気力を振り絞ると、弱々しい口調ながら今のジェフリー王太子には時間がないことを指摘する。
しかし。
「なに、こんなこともあろうかと思ってね。俺が時間までに戻らない場合は全て明日以降に延期するように指示は出してあるのさ」
「それはその……用意周到なのですわね」
「備えあれば憂いなしだ。なにより君への焦がれるような思いが俺にそうさせるのだよ。ほらミリーナも触れてみるといい。俺のユニコーンが、君の『秘密の聖域』の清らかなる温もりに包まれたがっているのが分かるだろう? こんな状態で一体全体どうやって会議に参加しろと言うんだい?」
「ぁ……」
軽く触れただけでそうと分かるほどに、高らかに角を掲げたジェフリー王太子のユニコーンに触れて、ミリーナの心にはそれを鎮めてあげたいという気持ちが不思議なほどに強く湧き上がってくる。
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