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異世界転生 8日目
第140.5話 《天狼咆哮》―ライラプス・オーバーロード―
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「とくと味わうがいい――月の満ちた夜、生死にかかわる大けがを負うことで発動する《シュプリームウルフ》の神なる力を――!」
「く……っ!」
「星に座したる神なる祖よ――」
それは太古の神狼に希う、夜天に舞う星の詩――!
「遥かき子たる我に、その御力の一握りを授けたまえ――! 《天狼咆哮》――!!」
祝詞が終わった瞬間だった。
「な――っ!」
《シュプリームウルフ》の姿が一瞬ボヤけたかと思うと、
「グォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオンンンンン!!」
地の底から響くような大咆哮とともに、その身体がみるみる巨大に膨れ上がりはじめたのだ――!
慌てて日本刀を引っこ抜くと、俺はサーシャを抱えて飛びすさった!
「でかいな、おい……」
全長は約15メートル、二階建て一軒家の屋根の上まであるようなそのサイズは、《神焉竜》ともタメを張るビッグサイズで。
「負けそうになったら巨大化とか、戦隊モノじゃねぇんだからよ……」
そんな、思わずこぼれてしまった俺の愚痴を拾ったのはサーシャだった。
「せんたい……センタイ……はっ、洗体! うわさに聞く女性の身体で自らの身体を洗ってもらうという殿方のイケナイ性癖のことですわね!」
……もの凄い斜め上方向に。
「ちげーよ! こんな大変な時にいきなり何言ってんの!? そもそもよくそんなアレな言葉を知ってるな? おまえ、一応お嬢様だろ!?」
「ふふっ、これも上に立つものに求められる嗜みというものですわ」
「堂々と胸張って支離滅裂なこと言ってんじゃねぇ……俺の故郷のテレビ……はわかんないか、演劇でのお約束のことだよ」
「セーヤ様の故郷では洗体がお約束、と……これはとても大事なことですので、心のメモ帳に花丸チェックですわね」
サーシャがふむふむと頷いた。
「……サーシャはさ、すごく素敵な女の子なんだけど、時々人の話を聞かない所が玉に瑕かな!」
「すごく素敵だなんて……もうセーヤ様ったら、こんな時におだてて……いやんいやんですわ!」
「頼むから、頼むから少しでいいんで俺の話を聞いてくれ……!」
「そんなことよりセーヤ様、来ますわよ!」
「ええっ!? なんでさも俺に問題があるかのような流れに!?」
しかしながら、今はふざけている場合ではない。
ツッコミたい気持ちをグッと胸にしまう。
眼前には、さっきまでとは逆に俺たちをのことを見下ろす《シュプリームウルフ》がいて。
既に知覚系S級チート『龍眼』は、その力が完全に測定不能であることを告げていた。
「つまりこれがSS級『幻想種』《シュプリームウルフ》の本領発揮ってことか……!」
見上げた先には、巨大にすぎる白銀の狼。
思い起こされるのは、殺されるという恐怖を味わわされた先日の《神焉竜》との戦いだ。
「俺、また恐竜みたいなのと戦わないといけないの……? それマジで言ってんの?」
「ワオーーーーーーーーーーーーンンンン!!!」
月明かりだけが頼りの夜の平原に、天狼の咆哮が響き渡った――。
「く……っ!」
「星に座したる神なる祖よ――」
それは太古の神狼に希う、夜天に舞う星の詩――!
「遥かき子たる我に、その御力の一握りを授けたまえ――! 《天狼咆哮》――!!」
祝詞が終わった瞬間だった。
「な――っ!」
《シュプリームウルフ》の姿が一瞬ボヤけたかと思うと、
「グォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオンンンンン!!」
地の底から響くような大咆哮とともに、その身体がみるみる巨大に膨れ上がりはじめたのだ――!
慌てて日本刀を引っこ抜くと、俺はサーシャを抱えて飛びすさった!
「でかいな、おい……」
全長は約15メートル、二階建て一軒家の屋根の上まであるようなそのサイズは、《神焉竜》ともタメを張るビッグサイズで。
「負けそうになったら巨大化とか、戦隊モノじゃねぇんだからよ……」
そんな、思わずこぼれてしまった俺の愚痴を拾ったのはサーシャだった。
「せんたい……センタイ……はっ、洗体! うわさに聞く女性の身体で自らの身体を洗ってもらうという殿方のイケナイ性癖のことですわね!」
……もの凄い斜め上方向に。
「ちげーよ! こんな大変な時にいきなり何言ってんの!? そもそもよくそんなアレな言葉を知ってるな? おまえ、一応お嬢様だろ!?」
「ふふっ、これも上に立つものに求められる嗜みというものですわ」
「堂々と胸張って支離滅裂なこと言ってんじゃねぇ……俺の故郷のテレビ……はわかんないか、演劇でのお約束のことだよ」
「セーヤ様の故郷では洗体がお約束、と……これはとても大事なことですので、心のメモ帳に花丸チェックですわね」
サーシャがふむふむと頷いた。
「……サーシャはさ、すごく素敵な女の子なんだけど、時々人の話を聞かない所が玉に瑕かな!」
「すごく素敵だなんて……もうセーヤ様ったら、こんな時におだてて……いやんいやんですわ!」
「頼むから、頼むから少しでいいんで俺の話を聞いてくれ……!」
「そんなことよりセーヤ様、来ますわよ!」
「ええっ!? なんでさも俺に問題があるかのような流れに!?」
しかしながら、今はふざけている場合ではない。
ツッコミたい気持ちをグッと胸にしまう。
眼前には、さっきまでとは逆に俺たちをのことを見下ろす《シュプリームウルフ》がいて。
既に知覚系S級チート『龍眼』は、その力が完全に測定不能であることを告げていた。
「つまりこれがSS級『幻想種』《シュプリームウルフ》の本領発揮ってことか……!」
見上げた先には、巨大にすぎる白銀の狼。
思い起こされるのは、殺されるという恐怖を味わわされた先日の《神焉竜》との戦いだ。
「俺、また恐竜みたいなのと戦わないといけないの……? それマジで言ってんの?」
「ワオーーーーーーーーーーーーンンンン!!!」
月明かりだけが頼りの夜の平原に、天狼の咆哮が響き渡った――。
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