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異世界転生 9日目
第150.5話 銀音――シロガネ
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「え、俺が?」
「はいですの。オオカミさんも別に名前を付けられると困る、というわけではないですわよね?」
「フン、好きにしろ。人族が何と呼ぼうとイチイチ気にはしない」
「ということですので、セーヤ様。素敵な名前を付けてあげてくださいな」
「そんな急に言われてもな……サーシャが付けたらいいんじゃないか?」
なんとなく、こういうのは女の子の方がセンスありそうだし。
「戦いをただ傍観していただけのわたくしより、実際に剣と牙を交えて分かり合ったセーヤ様のほうが名前を付けるにふさわしいと思いますわ」
「いや別に分かり合ってはいないけどね……?」
さっきだって散々に噛まれたし。
右手首にはガッツリ跡も残ってるよ?
「うん、でもま、そこまで言うなら、それっぽいのを考えてみるか……」
名は体を表す。
やっぱこういうのは、特徴を端的に捉えた名前が定番だよな。
「えーと銀色の毛並みが綺麗な、雌のオオカミだから……『銀子』……はちょっと違うか……『銀美』……はもっとないな。うーん……」
くっ、だめだ。
いきなり名前を付けろとか言われても、そんなシチュエーションは想像したこともなかったからぶっちゃけ困る!
しかし、サーシャが超期待して見ているんだ。
ここはさらっと素敵な名前を付けてみせて、カッコいい俺を演出しなければならない……っ!
ならば――、
「ウェディング系A級チート『生まれくてくる親戚の子供の名前を考えるおばちゃん』発動!」
これはあれだね、現実世界ではちょっと押し付けがましいところもあったりなかったりな、極めてセンシティブな問題をはらんだチートだね。
まぁ今は関係ないけど。
そして俺がチートを発動するとすぐに、一つの名前が頭に浮かんできた。
さすが名づけという特殊技能に特化した専用チートだ、仕事が早いぜ……!
「こほん……、じゃあ『銀音』――『シロガネ』ってのはどうだ?」
「シロガネ?」
「俺の世界――俺の故郷の言葉で『美しい銀色』を意味する古語なんだ。綺麗な銀の毛並みにぴったり合うかと思ってさ」
「さすがはセーヤ様! ネーミングセンスも素敵すぎますわ……! ね、オオカミさんもどうでしょうか?」
「フン……まぁまぁ悪くない、ぞ……」
「ふふん、悪くないなどと、負け惜しみを言いおってからに――」
「ガブリ――!」
「だからイチイチ噛むなって!」
「ガブガブ?」
「痛い痛い! ちょ! 穴が、皮膚に穴が開くだろ!?」
「もうお二人はすっかり仲良しさんですのね。羨ましいですの」
「まったくもって羨ましくはないよね? うん、羨ましくはないよね??」
「というわけで、これからあなたの名前はシロガネですの!」
「聞いちゃいねぇ……」
「やわらかいですの~」
やっとこさ俺の右手を離してくれた《シュプリームウルフ》――改めシロガネの首元に、サーシャがモフっと抱き着いた。
モフモフに埋もれて、実に気持ちよさそうである。
俺も一緒にモフらせてもらおうとして――ギロリ。
「うん、俺は見てるだけにしておこうかな……」
にらまれた俺は、すごすごと引き下がったのだった。
また噛まれるのも嫌だし……。
そうして。
サーシャが十二分にモフモフを堪能してから。
「じゃあ名前も決まったところで、帝都に行くか」
「はいですの! いざ帝都へ!」
「ワオーーーーーーーーーーーン!!」
2人&1匹となった俺たち新パーティは、晴れて帝都へと向かったのだった――。
「はいですの。オオカミさんも別に名前を付けられると困る、というわけではないですわよね?」
「フン、好きにしろ。人族が何と呼ぼうとイチイチ気にはしない」
「ということですので、セーヤ様。素敵な名前を付けてあげてくださいな」
「そんな急に言われてもな……サーシャが付けたらいいんじゃないか?」
なんとなく、こういうのは女の子の方がセンスありそうだし。
「戦いをただ傍観していただけのわたくしより、実際に剣と牙を交えて分かり合ったセーヤ様のほうが名前を付けるにふさわしいと思いますわ」
「いや別に分かり合ってはいないけどね……?」
さっきだって散々に噛まれたし。
右手首にはガッツリ跡も残ってるよ?
「うん、でもま、そこまで言うなら、それっぽいのを考えてみるか……」
名は体を表す。
やっぱこういうのは、特徴を端的に捉えた名前が定番だよな。
「えーと銀色の毛並みが綺麗な、雌のオオカミだから……『銀子』……はちょっと違うか……『銀美』……はもっとないな。うーん……」
くっ、だめだ。
いきなり名前を付けろとか言われても、そんなシチュエーションは想像したこともなかったからぶっちゃけ困る!
しかし、サーシャが超期待して見ているんだ。
ここはさらっと素敵な名前を付けてみせて、カッコいい俺を演出しなければならない……っ!
ならば――、
「ウェディング系A級チート『生まれくてくる親戚の子供の名前を考えるおばちゃん』発動!」
これはあれだね、現実世界ではちょっと押し付けがましいところもあったりなかったりな、極めてセンシティブな問題をはらんだチートだね。
まぁ今は関係ないけど。
そして俺がチートを発動するとすぐに、一つの名前が頭に浮かんできた。
さすが名づけという特殊技能に特化した専用チートだ、仕事が早いぜ……!
「こほん……、じゃあ『銀音』――『シロガネ』ってのはどうだ?」
「シロガネ?」
「俺の世界――俺の故郷の言葉で『美しい銀色』を意味する古語なんだ。綺麗な銀の毛並みにぴったり合うかと思ってさ」
「さすがはセーヤ様! ネーミングセンスも素敵すぎますわ……! ね、オオカミさんもどうでしょうか?」
「フン……まぁまぁ悪くない、ぞ……」
「ふふん、悪くないなどと、負け惜しみを言いおってからに――」
「ガブリ――!」
「だからイチイチ噛むなって!」
「ガブガブ?」
「痛い痛い! ちょ! 穴が、皮膚に穴が開くだろ!?」
「もうお二人はすっかり仲良しさんですのね。羨ましいですの」
「まったくもって羨ましくはないよね? うん、羨ましくはないよね??」
「というわけで、これからあなたの名前はシロガネですの!」
「聞いちゃいねぇ……」
「やわらかいですの~」
やっとこさ俺の右手を離してくれた《シュプリームウルフ》――改めシロガネの首元に、サーシャがモフっと抱き着いた。
モフモフに埋もれて、実に気持ちよさそうである。
俺も一緒にモフらせてもらおうとして――ギロリ。
「うん、俺は見てるだけにしておこうかな……」
にらまれた俺は、すごすごと引き下がったのだった。
また噛まれるのも嫌だし……。
そうして。
サーシャが十二分にモフモフを堪能してから。
「じゃあ名前も決まったところで、帝都に行くか」
「はいですの! いざ帝都へ!」
「ワオーーーーーーーーーーーン!!」
2人&1匹となった俺たち新パーティは、晴れて帝都へと向かったのだった――。
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