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第四部 古の盟約(いにしえのめいやく) 異世界転生 12日目(前編)
第236話 なんて好戦的で暴力的なの!? ぼうりょくはんたーい!!
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「で? そろそろ話す気になったかのぅ?」
返事を聞くために、わずかに締めを緩める《神焉竜》。
「むぐぅ……こふぅ……。けほっ、ごほっ……わかったよ、わかったからギブ、ギブギブ! ちょ、マジで死ぬんですけどそれ!? ほんとなんて好戦的で暴力的なの!? ぼうりょくはんたーい!!」
「あ”っ? なんじゃと?」
ぎゅうううううっっっ!
「んがっ、ぐえっ! けほっ、けほけほ……あ、アタシは優しいあなたが大好きですよ! 何でもしゃべりますので、だからどうか! どうか命だけは許していただけませんでしょうか!」
精霊さんは《神焉竜》にすごまれて、あっさりと土下座外交に切り替えていた。
「まったく下らぬ手間をかけさせおって、最初からそう言っておけば苦しまずに済んだのじゃ……というわけで、あとは主様に任せるのじゃ」
「あ、はい……見事な手腕をご披露いただきありがとうございます……」
酷いものを見せられて、思わず丁寧な言葉遣いになる俺だった。
「ひどい、ひどすぎるよ……ほろり」
まったくな……。
調子に乗って舐めた言動をしたせい――ぶっちゃけ自業自得とはいえ、またもや憐れな精霊さんに同情を禁じ得ない俺だった。
「じゃあま、そういうわけで知ってることを聞かせてくれないか?」
同情心から、ちょっとだけ優しい気持ちで憐れな精霊さんに聞いてあげたところ、
「――えっとね、《精霊神竜》は大昔に《神滅覇王》に凹られて、エルフ村を常夏にする精霊契約を結んだんだ」
「みたいだな」
その辺は巫女エルフちゃんに聞いていたことと同じだな。
つまりこの精霊さんは嘘は言っていないってことだ。
「でもね、精霊契約に縛られて言われた通りやり続けるのもいい加減に面倒くさくなったんで、《精霊神竜》はそろそろ契約破棄したいなって思ってたの」
「面倒くさいって、そんな理由で……」
「そしたらほら? ちょうど新しい《神滅覇王》が来たんで、リベンジマッチも兼ねて《神滅覇王》を倒して精霊契約を破棄しようって考えたんだよ! それで大雪を降らして寒くして、会いに来ざるを得ないようにしたってわけ! 以上、終わり!」
「えっと、その……なんと言いますか……」
それまでじっと聞いていたウヅキが、何ごとか言おうとして珍しく口ごもった。
俺はそれで全てを察する。
「うん……すげーよな、こいつ。命惜しさに本当に洗いざらいしゃべりやがったぜ……」
「はい……」
「保身と口の軽さにかけては、きっとこいつは精霊界ナンバーワンなんじゃないか……?」
「ふっふーん、そこはそれ、精霊は身体っていう固定化した器を持たないエネルギー体だから、嘘をつくと自己の存在が不安定になるからなんだ! だから精霊は正直だし、精霊契約は絶対なの!」
胸を張って言う精霊さんだけど、
「その割にお前、最初に聞かれた時は『知らないもーん』とか『分からないもーん』とか言ってたよな?」
つまりこいつの言動はただの自己正当化である。
「え、そうでしたっけ? フフフ……」
しかもすっとぼけて知らんぷりを決め込むときたもんだ。
ここまでのやりとりで、この精霊さんがどんな性格なのかよくよく分かったよ。
「うん、間違いない。こいつは自分が一番大事で、口が羽毛よりも軽いタイプだ……」
俺はこれ以上ないくらいにはっきりと確信したのだった。
返事を聞くために、わずかに締めを緩める《神焉竜》。
「むぐぅ……こふぅ……。けほっ、ごほっ……わかったよ、わかったからギブ、ギブギブ! ちょ、マジで死ぬんですけどそれ!? ほんとなんて好戦的で暴力的なの!? ぼうりょくはんたーい!!」
「あ”っ? なんじゃと?」
ぎゅうううううっっっ!
「んがっ、ぐえっ! けほっ、けほけほ……あ、アタシは優しいあなたが大好きですよ! 何でもしゃべりますので、だからどうか! どうか命だけは許していただけませんでしょうか!」
精霊さんは《神焉竜》にすごまれて、あっさりと土下座外交に切り替えていた。
「まったく下らぬ手間をかけさせおって、最初からそう言っておけば苦しまずに済んだのじゃ……というわけで、あとは主様に任せるのじゃ」
「あ、はい……見事な手腕をご披露いただきありがとうございます……」
酷いものを見せられて、思わず丁寧な言葉遣いになる俺だった。
「ひどい、ひどすぎるよ……ほろり」
まったくな……。
調子に乗って舐めた言動をしたせい――ぶっちゃけ自業自得とはいえ、またもや憐れな精霊さんに同情を禁じ得ない俺だった。
「じゃあま、そういうわけで知ってることを聞かせてくれないか?」
同情心から、ちょっとだけ優しい気持ちで憐れな精霊さんに聞いてあげたところ、
「――えっとね、《精霊神竜》は大昔に《神滅覇王》に凹られて、エルフ村を常夏にする精霊契約を結んだんだ」
「みたいだな」
その辺は巫女エルフちゃんに聞いていたことと同じだな。
つまりこの精霊さんは嘘は言っていないってことだ。
「でもね、精霊契約に縛られて言われた通りやり続けるのもいい加減に面倒くさくなったんで、《精霊神竜》はそろそろ契約破棄したいなって思ってたの」
「面倒くさいって、そんな理由で……」
「そしたらほら? ちょうど新しい《神滅覇王》が来たんで、リベンジマッチも兼ねて《神滅覇王》を倒して精霊契約を破棄しようって考えたんだよ! それで大雪を降らして寒くして、会いに来ざるを得ないようにしたってわけ! 以上、終わり!」
「えっと、その……なんと言いますか……」
それまでじっと聞いていたウヅキが、何ごとか言おうとして珍しく口ごもった。
俺はそれで全てを察する。
「うん……すげーよな、こいつ。命惜しさに本当に洗いざらいしゃべりやがったぜ……」
「はい……」
「保身と口の軽さにかけては、きっとこいつは精霊界ナンバーワンなんじゃないか……?」
「ふっふーん、そこはそれ、精霊は身体っていう固定化した器を持たないエネルギー体だから、嘘をつくと自己の存在が不安定になるからなんだ! だから精霊は正直だし、精霊契約は絶対なの!」
胸を張って言う精霊さんだけど、
「その割にお前、最初に聞かれた時は『知らないもーん』とか『分からないもーん』とか言ってたよな?」
つまりこいつの言動はただの自己正当化である。
「え、そうでしたっけ? フフフ……」
しかもすっとぼけて知らんぷりを決め込むときたもんだ。
ここまでのやりとりで、この精霊さんがどんな性格なのかよくよく分かったよ。
「うん、間違いない。こいつは自分が一番大事で、口が羽毛よりも軽いタイプだ……」
俺はこれ以上ないくらいにはっきりと確信したのだった。
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