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異世界転生 25日目
第514話 はむはむ、んぐんぐ
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「いやでも、そうだったのか」
「そうだったのですわ」
「ほぅほぅそうかそうか」
俺の威光――なーんて言われた俺は、実のところ満更でもなかったのだった。
こうやって改めて異世界転生してから俺のなした偉業を聞くと、俺って実はすごくない?
むふふっ……。
そしてクリスさんに逆らうのだけは絶対にやめておこうと――もう一度、固く誓った俺だった。
「この『《神滅覇王》マナシロ・セーヤまん』によって、まんじゅう業界の勢力図が塗り替わる日も近いですわねセーヤ様!」
サーシャが胸の前で両手をぐっと力強く握った。
業界の覇者となるべく思い描いた一大プロジェクトに、これでもかとやる気がみなぎっているようだった。
「俺的にはそこまでは求めていないというか……東の辺境でそれなりに売ってくれれば俺としてはそれで十分かな……?」
「もう、セーヤ様はあれほど強くてカッコイイというのに、妙なところで控えめなのですから。もっとどーん!とセーヤ様の魅力を伝えるべく世界に打って出るべきだとわたくし思いますの! もちろんトラヴィス商会は総力を結集してセーヤ様の覇業を応援いたしますのでご安心くださいですの!」
「あ、うん、ありがとう……でもほどほどにね」
俺はガー!となって聞く耳もたないモードになっちゃったサーシャの説得を早々と諦めた。
「別に帝都と俺が直接関係することはないんだし、向こうで変なイメージがついてもまぁいいか……」
どうしても譲れないこと以外、人間は諦めが肝心なのである。
俺の人生の唯一と言っていいポリシーだ。
というわけで。
そう遠くない将来『《神滅覇王》まん』は帝都でも販売されてしまうそうです。
「それよりセーヤ様、こうして話しているだけではなんですの。早速、一つ食べてみてはいかがですか? 美味しいですわよ?」
そう言ってサーシャはまずは自分がパクっと『《神滅覇王》まん』を口に入れてみせた。
全裸の俺の頭の部分から容赦なくかぶりついた。
サーシャはあまりそういうこと気にしないタイプなんだな……俺なんかひよこまんじゅうの頭を食べる時とかも、一瞬ちょっと躊躇しちゃうのに。
「はむはむ、んぐんぐ……はむはむ、んぐんぐ……」
サーシャがとても美味しそうに食べる姿を見て、
「まんじゅうに罪はないか……」
サーシャにならって俺も全裸イケメンまんじゅうにかぶりつくことにした。
すると――、
「む……っ、これは……!?」
なんということでしょう!
一口食べただけで、すぐに優しい甘みが口の中に広がっていったのです!
「はむはむ、むぐむぐ……ごくん。ほぅ、これは確かに……はむっ、はむはむっ!」
俺はさらに1個、さらにもう1個と全裸セーヤまんに手を伸ばしていく。
「甘さを控えめにして食べやすくしながら、しかし甘味としてのギリギリのラインを保つ絶妙のさじ加減。一つ、もう一つとついつい手が伸びてしまうぞ……!」
「気に入っていただけてなによりですわ」
「ほんと味は最高だよ、文句なしに三ツ星だよ……味はね」
「セーヤ様に高く評価していただけて、わたくしも苦労した甲斐があったというものですわ」
「……」
こうして。
『《神滅覇王》マナシロ・セーヤまん』は世に出ることとなり、しばらく後には東の辺境の銘菓として帝都にも出荷されることになったとさ。
そしてこれによって得られた5%のロイヤリティによって俺の懐は大いに潤ったのだが――。
同時に《神滅覇王》麻奈志漏誠也は自分の全裸を特に女の子に見せたがるナルシストのヌーディスト――なる根も葉もない噂が庶民から偉い人まで幅広く広まってしまい、その噂を聞くたびに俺の心は何とも言えぬ悲しみに彩られるのだった。
「そうだったのですわ」
「ほぅほぅそうかそうか」
俺の威光――なーんて言われた俺は、実のところ満更でもなかったのだった。
こうやって改めて異世界転生してから俺のなした偉業を聞くと、俺って実はすごくない?
むふふっ……。
そしてクリスさんに逆らうのだけは絶対にやめておこうと――もう一度、固く誓った俺だった。
「この『《神滅覇王》マナシロ・セーヤまん』によって、まんじゅう業界の勢力図が塗り替わる日も近いですわねセーヤ様!」
サーシャが胸の前で両手をぐっと力強く握った。
業界の覇者となるべく思い描いた一大プロジェクトに、これでもかとやる気がみなぎっているようだった。
「俺的にはそこまでは求めていないというか……東の辺境でそれなりに売ってくれれば俺としてはそれで十分かな……?」
「もう、セーヤ様はあれほど強くてカッコイイというのに、妙なところで控えめなのですから。もっとどーん!とセーヤ様の魅力を伝えるべく世界に打って出るべきだとわたくし思いますの! もちろんトラヴィス商会は総力を結集してセーヤ様の覇業を応援いたしますのでご安心くださいですの!」
「あ、うん、ありがとう……でもほどほどにね」
俺はガー!となって聞く耳もたないモードになっちゃったサーシャの説得を早々と諦めた。
「別に帝都と俺が直接関係することはないんだし、向こうで変なイメージがついてもまぁいいか……」
どうしても譲れないこと以外、人間は諦めが肝心なのである。
俺の人生の唯一と言っていいポリシーだ。
というわけで。
そう遠くない将来『《神滅覇王》まん』は帝都でも販売されてしまうそうです。
「それよりセーヤ様、こうして話しているだけではなんですの。早速、一つ食べてみてはいかがですか? 美味しいですわよ?」
そう言ってサーシャはまずは自分がパクっと『《神滅覇王》まん』を口に入れてみせた。
全裸の俺の頭の部分から容赦なくかぶりついた。
サーシャはあまりそういうこと気にしないタイプなんだな……俺なんかひよこまんじゅうの頭を食べる時とかも、一瞬ちょっと躊躇しちゃうのに。
「はむはむ、んぐんぐ……はむはむ、んぐんぐ……」
サーシャがとても美味しそうに食べる姿を見て、
「まんじゅうに罪はないか……」
サーシャにならって俺も全裸イケメンまんじゅうにかぶりつくことにした。
すると――、
「む……っ、これは……!?」
なんということでしょう!
一口食べただけで、すぐに優しい甘みが口の中に広がっていったのです!
「はむはむ、むぐむぐ……ごくん。ほぅ、これは確かに……はむっ、はむはむっ!」
俺はさらに1個、さらにもう1個と全裸セーヤまんに手を伸ばしていく。
「甘さを控えめにして食べやすくしながら、しかし甘味としてのギリギリのラインを保つ絶妙のさじ加減。一つ、もう一つとついつい手が伸びてしまうぞ……!」
「気に入っていただけてなによりですわ」
「ほんと味は最高だよ、文句なしに三ツ星だよ……味はね」
「セーヤ様に高く評価していただけて、わたくしも苦労した甲斐があったというものですわ」
「……」
こうして。
『《神滅覇王》マナシロ・セーヤまん』は世に出ることとなり、しばらく後には東の辺境の銘菓として帝都にも出荷されることになったとさ。
そしてこれによって得られた5%のロイヤリティによって俺の懐は大いに潤ったのだが――。
同時に《神滅覇王》麻奈志漏誠也は自分の全裸を特に女の子に見せたがるナルシストのヌーディスト――なる根も葉もない噂が庶民から偉い人まで幅広く広まってしまい、その噂を聞くたびに俺の心は何とも言えぬ悲しみに彩られるのだった。
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