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「第二十一話」境界へ続く道
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城下町を出てしばらくすると、にぎやかな石畳から土の道へと変わり、景色が一気に農村風景へと移り変わっていく。とはいえ、さすが男爵領だけあって、道は整備されており荷車も通りやすそうだ。道端には小さな集落や畑、牧場などが点在し、人々が働く姿が見える。
アルトはルルを肩に乗せたまま、周囲の風景を眺めながら、なるべく遅れを取らないよう歩調を合わせていた。リューク男爵は騎乗したまま先頭を行き、時おり振り返って後続を確認している。セスと数名の騎士が間に入り、アルトたちフィンダレン勢は後方に続く形だ。
「境界までは半日ほどかかるが、道はそれほど険しくない。途中に小川があるから、そこで昼食を取ろう」
男爵が告げると、周囲の面々も「了解しました」と頷く。
アルトのすぐ近くでは、ヴィンスと老人のセリム、そして隊長のマイカスが同じように歩いている。マイカスは剣を腰に差し、常に周囲を警戒している様子だ。
「……アルト様、男爵領って、やっぱりすごいですね。農村まで来ても道がしっかりしてる」
ヴィンスが息を切らしながら呟く。セリムはしわがれ声で応じる。
「うむ。商人が行き来しやすいように、男爵が費用を出して整備したんじゃろう。昔はこんなに歩きやすい道はなかった。領民の負担も大きかったろうが、それだけ人と物が集まって大きくなるんだな」
「なるほど……。うちの領地も、もう少し道がきれいなら交易が増えるかなあ」
「はは、我々には我々のやり方がある。焦らず、少しずつ改善すればよいさ」
そんな話に耳を傾けながら、アルトは「いつかフィンダレン領もここまで発展させられるだろうか……」とぼんやり考える。自分はのんびりした性格だから、大規模に領地を拡張したり、財を成したりといった野心は薄い。しかし領民が少しでも豊かに暮らせるなら、学べることは学びたい。
一方、ルルは時折「ぴい」と鳴いては、遠くの牧場にいる牛や羊を見ているようだ。普段はフィンダレン領でも牛やヤギを飼う農家があるが、ここでは頭数も多く、広い牧草地にのびのびと放牧されている。その光景が珍しいのか、ルルは好奇心いっぱいに耳を動かしている。
アルトはルルを肩に乗せたまま、周囲の風景を眺めながら、なるべく遅れを取らないよう歩調を合わせていた。リューク男爵は騎乗したまま先頭を行き、時おり振り返って後続を確認している。セスと数名の騎士が間に入り、アルトたちフィンダレン勢は後方に続く形だ。
「境界までは半日ほどかかるが、道はそれほど険しくない。途中に小川があるから、そこで昼食を取ろう」
男爵が告げると、周囲の面々も「了解しました」と頷く。
アルトのすぐ近くでは、ヴィンスと老人のセリム、そして隊長のマイカスが同じように歩いている。マイカスは剣を腰に差し、常に周囲を警戒している様子だ。
「……アルト様、男爵領って、やっぱりすごいですね。農村まで来ても道がしっかりしてる」
ヴィンスが息を切らしながら呟く。セリムはしわがれ声で応じる。
「うむ。商人が行き来しやすいように、男爵が費用を出して整備したんじゃろう。昔はこんなに歩きやすい道はなかった。領民の負担も大きかったろうが、それだけ人と物が集まって大きくなるんだな」
「なるほど……。うちの領地も、もう少し道がきれいなら交易が増えるかなあ」
「はは、我々には我々のやり方がある。焦らず、少しずつ改善すればよいさ」
そんな話に耳を傾けながら、アルトは「いつかフィンダレン領もここまで発展させられるだろうか……」とぼんやり考える。自分はのんびりした性格だから、大規模に領地を拡張したり、財を成したりといった野心は薄い。しかし領民が少しでも豊かに暮らせるなら、学べることは学びたい。
一方、ルルは時折「ぴい」と鳴いては、遠くの牧場にいる牛や羊を見ているようだ。普段はフィンダレン領でも牛やヤギを飼う農家があるが、ここでは頭数も多く、広い牧草地にのびのびと放牧されている。その光景が珍しいのか、ルルは好奇心いっぱいに耳を動かしている。
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