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「俺は聖女じゃない!どうみてもただのおっさんだろ!」20230606
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「俺は聖女じゃない!どうみてもただのおっさんだろ!」と叫ぶ男。異世界の人達はヒソヒソ。というのもこの男、30を超えるというのに酷い童顔だった。そのうえ異世界人はふた周りも体格が良く、華奢な男が何を言ってもむしろ少女にしか見えなかった。
聖女♂は異世界召喚された日本人サラリーマン
脱いで証明してやろうとすると、周囲から強く押しとどめられる。苛立ちながらも何もすべを持たない聖女♂は渋々従う。そして連れていかれた神殿には、他にも女性が沢山いたことに驚く。聞けば聖女は30人規定らしい。なんてはた迷惑なと呆れるが、聖女♂以外は殆ど現地産の聖女だった。
何人か同じように召喚された地球産聖女もいたが、北欧中心に喚んだのか皆聖女♂よりも体格がいい。いや、出るところも出まくっているが。
つまり聖女♂、よく言えば誰よりも華奢で、悪く言えば貧相に見えた。
周囲は美女揃いだし、これなら自分が聖女じゃないと気がついてくれるだろうとほくそ笑む男。
ところが聖女として配属された場所は王宮で、ムチムチダイナマイツな女に飽きた第二王子から目をつけられてしまう。男だと叫んでも聞き入れて貰えず、怒鳴り散らす聖女♂に王子は「おもしれーやつ」ってなっちゃう
何言っても信じて貰えない聖女♂はだんだん元気がなくなっていく。王子のからかいにも応えなくなるし、今までなら抱きついても「ふざけんな!」って叫んでたのにそれすら言わずにただ悲しそうな顔をするだけ。
王子は焦った。
なんで焦るのか自覚しないまま、とにかく聖女♂の話を聞くことにした。
聖女♂はまさか王子が話を聞く姿勢を見せてくれるとは思わず驚くが、今まで誰にも聞いて貰えなかったから思わず涙ながらに語る。
男なのに女扱いされてること、聖女仲間からは男だと言ってもからかわれてること、扱いは悪くないけど今まで30年間を否定される気持ちになると。
驚きながらもできるだけ顔に出さず「そうか辛かったな」と労る王子に、聖女♂は涙を拭きながら微笑む。「ありがとな。お前だけだ、聞いてくれたの」そんなふうに言われて、王子は心臓がバクバク、顔は真っ赤になる。
運良く聖女♂はそれに気づいていない様子だったが、まさか男だと知ってから惚れてしまう王子だった。
何でも話せる友達ができた、とニコニコする聖女♂と、初めての恋心が男相手だった事に動揺する王子のお話。がんばれ王子。
終
聖女♂は異世界召喚された日本人サラリーマン
脱いで証明してやろうとすると、周囲から強く押しとどめられる。苛立ちながらも何もすべを持たない聖女♂は渋々従う。そして連れていかれた神殿には、他にも女性が沢山いたことに驚く。聞けば聖女は30人規定らしい。なんてはた迷惑なと呆れるが、聖女♂以外は殆ど現地産の聖女だった。
何人か同じように召喚された地球産聖女もいたが、北欧中心に喚んだのか皆聖女♂よりも体格がいい。いや、出るところも出まくっているが。
つまり聖女♂、よく言えば誰よりも華奢で、悪く言えば貧相に見えた。
周囲は美女揃いだし、これなら自分が聖女じゃないと気がついてくれるだろうとほくそ笑む男。
ところが聖女として配属された場所は王宮で、ムチムチダイナマイツな女に飽きた第二王子から目をつけられてしまう。男だと叫んでも聞き入れて貰えず、怒鳴り散らす聖女♂に王子は「おもしれーやつ」ってなっちゃう
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王子は焦った。
なんで焦るのか自覚しないまま、とにかく聖女♂の話を聞くことにした。
聖女♂はまさか王子が話を聞く姿勢を見せてくれるとは思わず驚くが、今まで誰にも聞いて貰えなかったから思わず涙ながらに語る。
男なのに女扱いされてること、聖女仲間からは男だと言ってもからかわれてること、扱いは悪くないけど今まで30年間を否定される気持ちになると。
驚きながらもできるだけ顔に出さず「そうか辛かったな」と労る王子に、聖女♂は涙を拭きながら微笑む。「ありがとな。お前だけだ、聞いてくれたの」そんなふうに言われて、王子は心臓がバクバク、顔は真っ赤になる。
運良く聖女♂はそれに気づいていない様子だったが、まさか男だと知ってから惚れてしまう王子だった。
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