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少女魔王、恋をする
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「はあぁぁ……どうしよう…………」
透き通るような白い肌。ツインテールにした長い金髪。そして血のように紅い瞳。
この少女こそ、魔界・ディスピアの魔王『カティア・クリムゾン』である。
カティアは困り果てていた。
今日、異世界の人間が生贄として魔界にやってくるらしい。
「生贄なんていらないのに…。
またどこか安全で住み心地の良い場所に連れて行ってあげなきゃ…。」
カティアは生贄が捧げられる度に、その生贄達を安全な場所へと逃げしてあげていた。
そう、カティアは歴代の魔王きってのお人好しなのだ。
彼女は先代魔王であった父から王座を継いだが、そのお人好し故に残忍になり切れずにいた。
「カティア様、生贄の人間がやって来ました。」
「…はぁ…一応連れてきて。
あと、どこか安全な場所を確保しておいて。」
「御意。」
部下に生贄の人間を連れてこさせる。
「……貴女が…魔王…?」
「…いかにも。
ボクは………………………」
俯いていた顔を上げてその生贄見た瞬間、カティアは硬直した。
美しい中性的な整った顔立ち。
さらさらとした桃色の髪。
エメラルドのような瞳。
生贄は、王子様のような美青年だった。
「……………」
「…カティア様…?」
硬直しているカティアに部下が気づく。
「……?」
生贄の美青年も、じっとカティアを見ている。
「………そこのアナタ。」
「え?は、はい…。」
「…ボクの……、」
「ボクの…?」
カティアは決意したように、大きな声でこう言った。
「ボクのお嫁さんになってください!!」
「…………お婿さんじゃなくて…?」
少女魔王は生贄の美青年に一目惚れをしてしまったのだった。
続く
透き通るような白い肌。ツインテールにした長い金髪。そして血のように紅い瞳。
この少女こそ、魔界・ディスピアの魔王『カティア・クリムゾン』である。
カティアは困り果てていた。
今日、異世界の人間が生贄として魔界にやってくるらしい。
「生贄なんていらないのに…。
またどこか安全で住み心地の良い場所に連れて行ってあげなきゃ…。」
カティアは生贄が捧げられる度に、その生贄達を安全な場所へと逃げしてあげていた。
そう、カティアは歴代の魔王きってのお人好しなのだ。
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「カティア様、生贄の人間がやって来ました。」
「…はぁ…一応連れてきて。
あと、どこか安全な場所を確保しておいて。」
「御意。」
部下に生贄の人間を連れてこさせる。
「……貴女が…魔王…?」
「…いかにも。
ボクは………………………」
俯いていた顔を上げてその生贄見た瞬間、カティアは硬直した。
美しい中性的な整った顔立ち。
さらさらとした桃色の髪。
エメラルドのような瞳。
生贄は、王子様のような美青年だった。
「……………」
「…カティア様…?」
硬直しているカティアに部下が気づく。
「……?」
生贄の美青年も、じっとカティアを見ている。
「………そこのアナタ。」
「え?は、はい…。」
「…ボクの……、」
「ボクの…?」
カティアは決意したように、大きな声でこう言った。
「ボクのお嫁さんになってください!!」
「…………お婿さんじゃなくて…?」
少女魔王は生贄の美青年に一目惚れをしてしまったのだった。
続く
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