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第1章 冒険者はじめます
9話 決意の為の1週間【前編】
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「おーい! そっちも無事終わったみたいだな!」
街の宿に近づくと、すでに用事を終えていたらしいサディエルが読んでいた紙から目を離して、手を振ってくる。
「よっす」
「はい、服の方は問題ありません。そちらの首尾は上々でしたか?」
アルムも同じように右手を上げ、リレルはあちら側の進捗を問う。
するとサディエルは笑顔で手に持っていた紙……なんかめっちゃ文字書かれていたから、たぶんこの世界の新聞的なものかもしれない……を閉じながら笑顔を浮かべる。
「第一段階クリアって感じだ。ヒロト君もお疲れ様、交渉待ちの間はめっちゃ暇だっただろ」
「足を休められたので良かったです……ところで、ギルドで何してきたんですか?」
「お目当ての仕事の情報をな」
ギルドで仕事探してきてたのか、なるほど。
冒険者の稼ぎ箇所っていったら、ギルドの仕事か、今回みたいに魔物討伐で剥ぎ取ったものとかがメインになるよな、うん。
「あと、ガーネットウールの角2本もいい値段で売れたぞ。相場よりも安く購入させて貰ったからって、店長さんからお礼の風邪薬と胃薬貰ってきた」
「マジか! ナイスだサディエル!」
「助かりますね。いざというときに在庫がないのはつらいですし」
……んん?
風邪薬と胃薬? なんでそんな嬉しそうなんだ?
こっちじゃそれらって貴重品だったりするんだろうか……
「そこで不思議そうな顔しているヒロト君に軽く説明入れると」
「……あの、オレやっぱ顔に出てるんですか?」
「うん、出てる」
すっぱりきっぱりサディエルにすら言い切られてしまった。
泣いていいよな、良いよね!? そこまで百面相してる人生だったつもりないんですけど!?
強いて言えば異世界のせいでツッコミオンパレードになってるせいだよなこれ!
「俺らの所は薬系統はあまりないんだ、残念ながら。治癒の魔術があるから、怪我には強いんだけどな」
「あー……ちょっと納得。オレの"故郷"は逆で、薬は色々な種類あるんだ。逆に怪我に対しては即効性のある回復手段がないから……とはいえ、薬の方もイタチごっこでさ、1つ病気に対する薬が出来たと思ったら、すぐ別の病気って感じで無限ループしてる」
「なんだ、こっちの魔術の向上と一緒だな」
「一緒のくくりにしていいのか、ちょっと考えさせてもらっていいですか!?」
薬と魔術一緒にしたらいけないよな!?
いや、けど、病原体って結構色々と出てくるからやっぱそうなのか? けど、病原体=魔術って、かなり納得いかねぇんだけど!?
「薬云々は置いといてだ。お腹すいたし、夕飯食べようぜ」
「賛成。流石に腹減ったよ」
「同じくです。ヒロト君、まともな食事ですよ」
「魔物の肉やらを食べるのが、まともじゃないって認識あってよかったです……」
いや本当に、まともじゃない認識があって本当に良かった……いや、旅の途中だと魔物肉しか食べるものがないなら食べるの普通なのも重々理解してるけどさ。
……それでもゴブリンとか想像するとちょい今はきついです。
そんなこんなで、宿に入ったオレらは宿泊手続きを取る。
そのまま部屋の鍵を受け取った後、宿内の食事処に移動して適当なメニューを……
「……読めないんだった」
選びたかったのにメニューが読めない……!
くそぅ、都合よく日本語であれよこういうのさぁ!
結局、サディエルに上から順番に読んでもらった結果、無難なオムライスに決定したのであった。
……というか、オムライスとかは普通にあるのね。いやもういいけど、ここまできたら。
何とか注文を終えてしばし待つと、料理が運ばれてきた。
「さてと、食べながらでいいから明日以降の方針を話そうか」
全員に料理が行き渡った所で、サディエルはオレたちにそう言った。
幸い、食事処にはオレたちしか客がいないから、特に周囲を気にして喋る必要もなくて助かる。
「まずヒロト君。昨日言っていた件は決まったかい?」
「………それなんですけど……正直、まだ悩んでます」
サディエルの問いかけに、オレは素直に答える。
「今日歩いていてただけでも疲労がひどかった。それが往復1年ってなると……慣れれば別かもだけど、結構気が遠くなるし、冷静に考えなくても魔物との戦闘は当面無理。ただ、受験のこともあるから早く帰れるならば帰れる方に賭けたい気持ちもあるし……って感じで」
「んー……決定打がないってことか」
「そう、ですね。それが一番しっくりきます」
決定打がない。
それは間違いがない。
帰ることを前提とするならば、サディエルたちの旅に同行するのが一番いいのは確かだ。
だけど、今日1日ただ歩くだけでこの状況で、さらに自衛能力を身に付ける? いつになるんだよそれって感じで。
それだったらこの街に残るという選択肢も確かにありではある、って感じでだいぶ迷っている。
その場合、最低でも1年以上帰ることが出来ないから、ほぼ浪人が確定するのだけがあれだけど。
「昨日サディエルも言ったけど、僕らから無責任に『帰るの最優先』って言えないからなぁ」
「ですね。ちなみに、その受験というのは、ヒロト君の故郷では必須事項なのですか? 私たちにとって受験の印象は、せいぜいエルフェル・ブルグにある魔術協会運営の魔術学校か、一部の特殊な仕事の方ぐらいしかないので、あんまり印象がありませんし」
魔術学校っていうのは一応あるんだ。
今はそれは置いておいてっと……
「んー……必須ではないけど、合格して大学に行くと将来の選択肢が広がるかな。オレの故郷では義務教育ってことで9年間は最低でも学校に通う必要があって、その後の数年は自由選択に近いんだ。早く働きたいなら義務教育の9年終わったらさくっと働けばいい」
高校からは受験を経て自分の行きたい学校に行く……
って、高校あたりは正直にいうと中学校でどれだけ頭いいかで行ける学校が異なる程度だけどな。
意識高い人とか将来特定の大学へって人ならば、県内の進学校とかに行くんだろうけど、目標なかったらだいたい偏差値基準とか、家から近いとか安直な内容で決めたりするし。
「オレが受験する予定なのは、だいたいの人がそこまでは進学するからって感じなんだ。あと、職を得る時に心証が良かったり。ただ……」
「ただ?」
「受験出来なくて1年浪人となると色々と周囲の目が厳しくなって、不利になる部分もあるんです」
相当志願者が多い有名大学とか、難しい医大とかならともかく。
なので、その1点がなければ戻ってから改めてって形でも思えたんだろうけど……そうじゃないしなぁ……
「なるほどね……やっぱ最低1年かかるってのが問題なのか」
どうしたもんかなー、とサディエルは腕を組んで考え込む。
「けど、答えを先延ばしにするにしても時間がもったいないのは事実じゃないか?」
悩んでいるサディエルを横に、アルムがそう問いかけてくる。
うん、それは重々承知している。
「なんとか道のりを短縮する方法があれば良いのですけど……だいたいの場合は危険すぎるルートで、今のヒロト君を連れてでは、さすがの私たちもどうしようもありませんし……」
あ、最短ルート関連は考えてくれてたんだ。
だけど……そっかぁ、やっぱ近道は危険なのか。
「さすがのオレも、『近道あるなら危険でも行きたいです!』って言える根性はないです」
そんな言葉を迷いなく言えるのは、漫画とかゲームの主人公だけだっつーの!
現実的に考えて、成功率1%って言われたのに躊躇なくチャレンジできる精神の方がおかしいんだし。
とはいえ、現状だけだど決め手に欠ける状況にかわりがなく、どうしたもんかと悩んでしまう。
「よしっ! じゃあこうしよう!」
サディエルは両手をパンと叩いて、あることを宣言する。
それが、オレの今後を決める重要な出来事になるのだった。
「1週間、ヒロト君はこの街で生活する! これでいこう!」
「はああああああああ!?」
街の宿に近づくと、すでに用事を終えていたらしいサディエルが読んでいた紙から目を離して、手を振ってくる。
「よっす」
「はい、服の方は問題ありません。そちらの首尾は上々でしたか?」
アルムも同じように右手を上げ、リレルはあちら側の進捗を問う。
するとサディエルは笑顔で手に持っていた紙……なんかめっちゃ文字書かれていたから、たぶんこの世界の新聞的なものかもしれない……を閉じながら笑顔を浮かべる。
「第一段階クリアって感じだ。ヒロト君もお疲れ様、交渉待ちの間はめっちゃ暇だっただろ」
「足を休められたので良かったです……ところで、ギルドで何してきたんですか?」
「お目当ての仕事の情報をな」
ギルドで仕事探してきてたのか、なるほど。
冒険者の稼ぎ箇所っていったら、ギルドの仕事か、今回みたいに魔物討伐で剥ぎ取ったものとかがメインになるよな、うん。
「あと、ガーネットウールの角2本もいい値段で売れたぞ。相場よりも安く購入させて貰ったからって、店長さんからお礼の風邪薬と胃薬貰ってきた」
「マジか! ナイスだサディエル!」
「助かりますね。いざというときに在庫がないのはつらいですし」
……んん?
風邪薬と胃薬? なんでそんな嬉しそうなんだ?
こっちじゃそれらって貴重品だったりするんだろうか……
「そこで不思議そうな顔しているヒロト君に軽く説明入れると」
「……あの、オレやっぱ顔に出てるんですか?」
「うん、出てる」
すっぱりきっぱりサディエルにすら言い切られてしまった。
泣いていいよな、良いよね!? そこまで百面相してる人生だったつもりないんですけど!?
強いて言えば異世界のせいでツッコミオンパレードになってるせいだよなこれ!
「俺らの所は薬系統はあまりないんだ、残念ながら。治癒の魔術があるから、怪我には強いんだけどな」
「あー……ちょっと納得。オレの"故郷"は逆で、薬は色々な種類あるんだ。逆に怪我に対しては即効性のある回復手段がないから……とはいえ、薬の方もイタチごっこでさ、1つ病気に対する薬が出来たと思ったら、すぐ別の病気って感じで無限ループしてる」
「なんだ、こっちの魔術の向上と一緒だな」
「一緒のくくりにしていいのか、ちょっと考えさせてもらっていいですか!?」
薬と魔術一緒にしたらいけないよな!?
いや、けど、病原体って結構色々と出てくるからやっぱそうなのか? けど、病原体=魔術って、かなり納得いかねぇんだけど!?
「薬云々は置いといてだ。お腹すいたし、夕飯食べようぜ」
「賛成。流石に腹減ったよ」
「同じくです。ヒロト君、まともな食事ですよ」
「魔物の肉やらを食べるのが、まともじゃないって認識あってよかったです……」
いや本当に、まともじゃない認識があって本当に良かった……いや、旅の途中だと魔物肉しか食べるものがないなら食べるの普通なのも重々理解してるけどさ。
……それでもゴブリンとか想像するとちょい今はきついです。
そんなこんなで、宿に入ったオレらは宿泊手続きを取る。
そのまま部屋の鍵を受け取った後、宿内の食事処に移動して適当なメニューを……
「……読めないんだった」
選びたかったのにメニューが読めない……!
くそぅ、都合よく日本語であれよこういうのさぁ!
結局、サディエルに上から順番に読んでもらった結果、無難なオムライスに決定したのであった。
……というか、オムライスとかは普通にあるのね。いやもういいけど、ここまできたら。
何とか注文を終えてしばし待つと、料理が運ばれてきた。
「さてと、食べながらでいいから明日以降の方針を話そうか」
全員に料理が行き渡った所で、サディエルはオレたちにそう言った。
幸い、食事処にはオレたちしか客がいないから、特に周囲を気にして喋る必要もなくて助かる。
「まずヒロト君。昨日言っていた件は決まったかい?」
「………それなんですけど……正直、まだ悩んでます」
サディエルの問いかけに、オレは素直に答える。
「今日歩いていてただけでも疲労がひどかった。それが往復1年ってなると……慣れれば別かもだけど、結構気が遠くなるし、冷静に考えなくても魔物との戦闘は当面無理。ただ、受験のこともあるから早く帰れるならば帰れる方に賭けたい気持ちもあるし……って感じで」
「んー……決定打がないってことか」
「そう、ですね。それが一番しっくりきます」
決定打がない。
それは間違いがない。
帰ることを前提とするならば、サディエルたちの旅に同行するのが一番いいのは確かだ。
だけど、今日1日ただ歩くだけでこの状況で、さらに自衛能力を身に付ける? いつになるんだよそれって感じで。
それだったらこの街に残るという選択肢も確かにありではある、って感じでだいぶ迷っている。
その場合、最低でも1年以上帰ることが出来ないから、ほぼ浪人が確定するのだけがあれだけど。
「昨日サディエルも言ったけど、僕らから無責任に『帰るの最優先』って言えないからなぁ」
「ですね。ちなみに、その受験というのは、ヒロト君の故郷では必須事項なのですか? 私たちにとって受験の印象は、せいぜいエルフェル・ブルグにある魔術協会運営の魔術学校か、一部の特殊な仕事の方ぐらいしかないので、あんまり印象がありませんし」
魔術学校っていうのは一応あるんだ。
今はそれは置いておいてっと……
「んー……必須ではないけど、合格して大学に行くと将来の選択肢が広がるかな。オレの故郷では義務教育ってことで9年間は最低でも学校に通う必要があって、その後の数年は自由選択に近いんだ。早く働きたいなら義務教育の9年終わったらさくっと働けばいい」
高校からは受験を経て自分の行きたい学校に行く……
って、高校あたりは正直にいうと中学校でどれだけ頭いいかで行ける学校が異なる程度だけどな。
意識高い人とか将来特定の大学へって人ならば、県内の進学校とかに行くんだろうけど、目標なかったらだいたい偏差値基準とか、家から近いとか安直な内容で決めたりするし。
「オレが受験する予定なのは、だいたいの人がそこまでは進学するからって感じなんだ。あと、職を得る時に心証が良かったり。ただ……」
「ただ?」
「受験出来なくて1年浪人となると色々と周囲の目が厳しくなって、不利になる部分もあるんです」
相当志願者が多い有名大学とか、難しい医大とかならともかく。
なので、その1点がなければ戻ってから改めてって形でも思えたんだろうけど……そうじゃないしなぁ……
「なるほどね……やっぱ最低1年かかるってのが問題なのか」
どうしたもんかなー、とサディエルは腕を組んで考え込む。
「けど、答えを先延ばしにするにしても時間がもったいないのは事実じゃないか?」
悩んでいるサディエルを横に、アルムがそう問いかけてくる。
うん、それは重々承知している。
「なんとか道のりを短縮する方法があれば良いのですけど……だいたいの場合は危険すぎるルートで、今のヒロト君を連れてでは、さすがの私たちもどうしようもありませんし……」
あ、最短ルート関連は考えてくれてたんだ。
だけど……そっかぁ、やっぱ近道は危険なのか。
「さすがのオレも、『近道あるなら危険でも行きたいです!』って言える根性はないです」
そんな言葉を迷いなく言えるのは、漫画とかゲームの主人公だけだっつーの!
現実的に考えて、成功率1%って言われたのに躊躇なくチャレンジできる精神の方がおかしいんだし。
とはいえ、現状だけだど決め手に欠ける状況にかわりがなく、どうしたもんかと悩んでしまう。
「よしっ! じゃあこうしよう!」
サディエルは両手をパンと叩いて、あることを宣言する。
それが、オレの今後を決める重要な出来事になるのだった。
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