喫茶養生鬼

魅堂量哉

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参詣

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 引っ越し当日の朝。
「たのも~!」
朝飯前あさめしまえに道場破り!」
 始発電車から乗り継いできた小夜さやさんと俺は、美福山びふくやま神社に到着した。
「どーれー」
 小夜さんの声かけに、赤髪で褐色肌の大柄な女性が、玄関に現れた。
 …全裸で。
「えー、美福山びふくやま神社宮司ぐうじ大田原おおたわらカシミでございます」
「美福山に裸族は存在した!!」
「ごめんごめん。朝起きてすぐ、モモに授乳してたから」
「夜寝る時から、ずっと裸族!」

「ユウ」
「大田原さんに愛称で呼ばれた!」
「ユウ、わらわの呼び名は『カシミ』で良いから」
「カシミさんに、二度も愛称で呼ばれた!親父にも呼ばれたことないのに!!」
「ユウに、わらわの母乳を飲んで欲しい」
「優夜さんは完全に吸血鬼化したから、もう乳糖不耐症の心配はないよ~」
 小夜さんが、すっと補足してきた。
「では、ありがたく頂戴…でも、赤ちゃんに飲ませなくていいんですか?」
「モモ、左乳だけでお腹いっぱいになっちゃったから」
 そう言うとカシミさんは、張っている右乳に手を触れた。
「サキュバスの母乳は、お嫌いですか?」
「お好きです!」

 俺は、カシミさんに膝枕をしてもらいながら、朝食を摂りはじめた。
「カシミさんの母乳、とても美味しいんですけど…」
「…ユウ、興奮してるのか?」
「辛抱たまらん!」
 カシミさんの右乳の母乳を飲んでいる俺は、カシミさんから発せられるフェロモンに圧倒されていた。
「じゃあ私は、優夜さんのお稲荷様から授精させてもらうね~」
 小夜さんが、俺の股間に顔を埋めてきた。
「…恩に着ます」
「素直な優夜さん、可愛い~」

「…そういえば」
 食欲と性欲を同時に満たしてもらい落ち着いた俺は、ある事実に気づいた。
「小夜さんって、全くというほど匂わないですよね」
「吸血鬼の体臭は、人間に全くといって気づかれないレベルだからね~。だから、人間を襲えるんだけど」
「人間の嗅覚の限界をついた手口!」
「サキュバスがフェロモンでメロメロにして襲うのとは正反対…というわけでユウ、脇コキしてあげよっか?」
「私がしゃぶれなくなるから、やめて!」
 カシミさんの提案に、小夜さんが珍しく慌てふためいた。
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